こちらの続き的な話。
彰は椰弓重工の副社長である。
椰弓重工が開発したソーディアンシリーズを眺めながらこの大きさでよく動いているなと感心する。
龍之谷速人が設計した5機合体大型特機である。いわゆる趣味物だ。
パイロットの心を”剣”とする必殺技があるらしい。まだ見たことはない。簡単に見れるものなのだろうか?
「カッコイイなぁ」
能天気な声色で龍之谷速人…ハヤトが彰の横まで来て呟く。
ハヤトは顔が整ったイケメンで目立つ長い犬歯がトレードマーク。右目を隠す眼帯が格好いいと彰は思う。
しかしこの男、過去の経歴が一切不明で「異星人が侵略に来るぞー!」っと主張していた危険な男でもあった。
それを拾って協力する自分の父親が怖いと思う彰なのだ。会社はもともとただのオモチャ屋だったというのに。
まぁ実際異星人が侵略に来てしまったのだが。
「副社長はこういうロボは好みではなさそうだな」
「どちらかというと戦艦が好きかな?別にロボが嫌いというわけでもないんだが…」
「なるほど。戦艦、設計してみようか」
「いや結構だ。戦艦から人型ロボに変形させるギミックいれるだろ?」
「当然だろう」
うんうん頷いているハヤト。
「戦艦は不要だ、ラグナロク部隊が来るし。2隻もいらんだろ」
「残念だ…」
悩まし気に残念がるハヤト。
おそらくこの男、ちゃんと設計だけでもするんだろうな…と彰は思うのであった。
ラグナロク部隊の戦艦が入港し、ソーディアンシリーズを積み込む過程で彰たちは他の機体を眺めていた。
軍の機密もあるだろうに、緩すぎる。
軍機より民間機が多いからかもしれない。椰弓のも民間企業機体だ。ラグナロク部隊は特殊な部隊なのだ。
ハヤトと雑談を交えながら格納庫を見て回る。ソーディアンもちゃんと収納されていく。
大型特機だと入らないがバラバラだと入るんだなぁ…合体ロボって趣味だけかと思ったけどこういうメリットあるんだなぁ、と呑気な彰。
「おや?同じ見学人だな」
ハヤトが何やら賑やかな集団に目を向けて歩み寄っていく。陰キャの彰にはできない芸当だ。なので後ろにくっついていく。
相手はラグナロク部隊の軍医でパイロットをしているらしい集団だった。軍医がパイロットをしているのは趣味らしい。
ラグナロク部隊は特殊な部隊なのだ。
「ギガンセイバーの設計者!?わ〜!すごい!」
マークがはしゃぎハヤトと意見交換のようなオタク談義のようなものを始める。
「付き合ってられん…」
インサニアが離脱していく。そこで残るのはおかっぱ頭の青年…バイスだ。
はて?と彰は首を傾げる。
初めて会うのになんだか初めてではないような変な感じ。
バイスの目がマーク先生と同じ色だからだろうか?インサニア先生に顔が似ているから?
どうもしっくりこなくて不思議に思う彰。
バイスは目を細めて薄ら笑いから微笑になる。
「そうか一時休暇になるのか」
「そうなんです、補給時間って結構時間かかるんで!」
「ならアマツ巡り…の時間はないが、近場で一緒にメシでもどうだ?」
「わぁ!いいですね!ぜひ!ねぇバイスくん!」
「はい、マーク先生にお付き合いさせてください」
ハヤトからバイスに顔を向けるマークに微笑むバイス。
「インサニア呼び戻してきますね〜!」
「では僕たちは外で待ちましょうか。案内します」
マークはインサニアと呼びに、バイスは格納庫から外への道案内を申し出る。
「これは約束の範疇なのかなぁ」
ぽつりと、思わず漏れたかのようなバイスの呟き。
彰は何のことかわからなかったが、違うんじゃないだろうかと思うのだった。
龍之谷速人(りゅうのたに・はやと)
原典では物語(YFシリーズのDH)の主人公で吸血鬼と人狼のハーフ。
魔王の転生体。(魔王だけど神王と恋仲なので平和主義な魔王です)
この世界でもしっかり味方サイドに所属。
正史Aの椰弓重工は邪悪な敵サイドだったが正史Bでは反転しているため博士役が悪性の上元真から善性の龍之谷速人になっている。
彰くん
母がミリィさんに殺されないので結果的に戦艦麒麟は製造されず、宇宙海賊にもならない。
順当におうちの会社に就職している22歳。
ちなみに当時(このゲーム作ってた時)から椰弓のイメージは任天堂である。今(2025年、switch2発売)、こんなに任天堂が強くなるとは思わんかった…。
バイスくん
インフェルノを食らうために正史Aから正史Bへ渡ってきたバイスくん。
今回はアマツ観光ではないので正史Aでの彰くんとの約束は果たせてないからね!バイスくん!