インサニアは何気なしにマークの飛び跳ねる癖毛に指を絡めて弄ってしまうようになった。
マークも慣れて気にしていない。
いつも隣に座ってテレビを見ていたりゲームをしていたり、本を読んだりと好きにしている。
今日もいつものように雑誌を眺めている。
髪を掻き寄せて覗くうなじにキスを落とす。
くすぐったそうなマークの吐息が漏れる。その唇を指先で触れる。
マークは目を細めてその指先を噛み、白い手袋だけを引っ張る。
雑誌をテーブルの上に投げ置いてマークは手袋を口に咥えたままソファに倒れる。
「えっちする?」
手袋から口を離して問いかけながらマークの脚がインサニアの肩に乗る。
「ああ」
短くマークに返事をしながら肩に乗るマークの足から靴を脱がし、マークのベルトを外す。
「久しぶりに服着たままヤらない?昔みたいな!インサニアそういうの好きだろ?」
まだ恋人にもなっていなかったころを思い出してマークはいう。
「あれは時短だ」
「いやー趣味だと思うね」
「時短だ」
押しの強いマークに抵抗しながらインサニアは要望どおり少しズボンをずり下しただけでマークの中へ突っ込む。
昔のような、無理やり、ただただ性欲を満たすだけのような、強引な交わり。
ただ昔と違ってマークの中は解してもいないのにすんなりとインサニアを受け入れる。
「ふっ…!ぅっ…!」
ぎゅうっと先ほどの手袋を握りしめながらマークは頬を紅潮させはじめていた。
「マーク、どこまで昔がいいんだ?私はキスがしたいが?」
マークの額に唇を当てながらインサニアが呟く。
「キス、いいよ。ほしい、俺もほしい」
キスを交わす。舌を絡ませ、深く。インサニアはマークから手袋を奪い、それを投げ捨ててマークの手を握りしめる。
「愛してる、マーク」
◇◇◇◇
昔のように、体勢をマークの後ろから覆いかぶさって犯す。
肌と肌がぶつかりあう音とマークの甘い喘ぎが快く感じる。
昔はマークの声はなかった。声を上げないように堪えていたからだ。
今はもう、とにかく鳴かせ続けてやりたくてしかたがない。その甘い声を聞いていたい。
「いんさにあっ…いんさにあぁぁ…」
「マーク…!」
腰を抱き寄せて深く、奥に、熱をぶちまける。
一生このまま繋がっていたい。
ずっとマークは自分のものなのだと、交わり続けていたい。
インサニアはマークの髪に顔を埋めて余韻に浸る。
「はぁっ…はぁ…」
マークも同じ気持ちでインサニアの腕を掴んで離さない。
「ずっと一緒にいようねインサニア」
「あぁ」
「インサニアだいすき」
「私もだ」