母はビッチではないと、そう思いたい。
バイスはリビングのソファに座り本を読む。
今世、端末で気軽に文章は読めるが母の趣味で紙媒体の本が家にたくさんある。
その中のひとつを拝借して読んでいるわけだ。
本の方がバイスにとって都合が良かった、手のひらサイズの端末より本の方が顔を咄嗟に隠せるので。
「あ、バイスこっちに来てたんだ。今日も暑いよねー」
シャワー上りらしい、下着一枚(もちろんノーブラである)で肩にタオルを引っ掻けただけのマークがやってきた。
シャワーを浴びた自室からキッチンに直接いってこっちに来たらしい。
バイスの向かい側のソファに座って手に持っていたコップの中身を飲み始める。
バール周辺の気候は夏はとても暑く冬は雪は降らず雨が多くてじめっとして寒い、そういう気候だ。
惑星は変わるが夏は灼熱冬は極寒のアマツよりマシだろう。よくそういうところに住んでるなとバイスは思うが。
今は暑い日である。マークは確か外に異母姉のサスペリアと買い物に出かけていた。
普段着が黒づくめなのでそりゃあもう暑かろう。(黒がカッコイイから黒ずくめを好んでいるらしい)
バイスは必死に視線を本に向けるがもう字は読み込めない、頭の中に入ってこないし意識がマークに向かっているので仕方がない。
マークは男だった頃のままの行動をするので、今日だって男同士だからいいじゃんの精神でほぼ全裸でウロついているわけだ。
マークは家の中だと割とズボラなのである。
いや汚部屋の時点でそうだろうと察することは、出来たかもしれないが…。
一応、パンツだけは履いているがインサニア指定の下着…むしろ普通のパンツはクローゼットの中にはないかもしれない。
今日はシースルーのような材質のスケパンであるが、尻のあたりは紐状になってるので前は透け感ケツは丸出しである。
これをパンツというにはパンツに失礼かもしれない。
マークはテレビに視線を向けていてバイスの視線には気づいていないようだ。
脚を組んでくれればまだいいのに開いてるのでもうなんで男座りするんだよここで!とバイスの心の中はあらぶっている。
まだ乾ききっていないしちゃんと拭っていないのだろうと思われるマークの髪先からポタポタと水滴がたまに落ちる。
格好も気になるがそれも気になる。
バイスは母とは反対にキチっとする性格であった、おそらくパパ譲りの神経質さだ。
「お母様、風邪を引いてはいけませんので髪を触らせてもらってもいいですか?」
「え?ん?いいよ?」
解ってないマークはバイスの言うことだから任せるかといった顔で頷く。
もう少し人の言うことを鵜吞みにせず考えて欲しい。
こういうまたに出てくる雑さがバイスは心配になるのである。
バイスは本をテーブルに置いてマークの横に座る。
「テレビを見ていてください、タオルお借りしますね」
「うん」
バイスは肩に引っかけただけのタオルを手に持ち優しく毛先を包み水分を吸わせ始める。
目の前に全裸(パンツは履いている)の母がいる、認識した途端に興奮してくる。
うなじは父との行為の跡が残っているし、背中もそうだ。
きっと後ろからの体勢で…母と父の行為を想像してしまうバイス。
マークはこれらを恥ずかしいとも思っていないのだ、ヤればできちゃうもんだよね程度の認識。
そういう認識を植え付けたのは父であろう。
父は絶対に母を淫乱に調教しているはずである!
「ありがとうバイス、そろそろ服も着るね。バイスの言う通り風邪ひくのよくないもんねぇ」
カップの中身を飲み終わったからか、振り返ってマークは微笑みむ。
バイスからタオルを掴み上げるとそのままお胸をぽろんさせたままリビングを出ていく。
「う、うぅぅぅ…!」
バイスは目に焼き付いたおっぱいを忘れたい気持ちと目に焼き付けたいままにしたい気持ちのせめぎ合いに苦しんで唸り声をあげてソファに倒れた。
深夜、バイスは部屋から静かに出た。
バイスが寝るために部屋に戻ってからしばらくして父が来たのだ。
夜に来るのは珍しいので本宅で何か…怒られたりがあってこっちに流れてきたのかもしれない。
母の部屋の前まで歩む。
ゆっくりとドアと開く。中は静かなのでもう一つ奥の寝室に二人はいるだろう。
手前の部屋は二人の服が散乱している。
静かにドアを閉めてバイスは部屋に戻りベッドに倒れる。
もう寝てしまおう、股間が苦しいが。
なかなか寝付けなくて、しかし緊張していたせいか変な夢を見てしまった。
女の顔で母がバイスの上に跨って腰を落としてくる、そして腰を振る。
バイスは抵抗できなかった、気持ち良くて、母の匂いが強烈すぎて、されるがままだった。
「バイス、ママとあかちゃんつくろ?」
母が囁いてくる。
「あかちゃんはインサニアとの子にしちゃえば誰も問題にしないって」
笑う母。
恐ろしい、淫魔では?
その瞬間バイスは目が覚めた。
下半身がぐっしょりしていて不快だった。
「……あああああああ」
バイスは顔を両手で覆って声を上げる。
母とのセックスの夢を見ながら夢精、あんまりすぎて死にたい気持ちになるバイスであった。