正史A

マーク先生(♀)とバイスくん

もしバイスくんが辿り着いた世界にいるマークが元から女の子だったらの話
女の子なのに名前がマークなんですが!?→気にしないで(適当すぎる)
マーク子はおっぱい大きいけど男装してるお医者、えっちだね。かっこいいから男装している、趣味である。
 初めてバイスを見た時は不思議な子だなとマークは思った。
 そうして何かとこちらを気にかけてくれるので、こちらもバイスを気に掛ける。
 危うい感じがインサニアに似ていたせいもある。
 それで面白くないと思うのがインサニアだ、マークは八つ当たりのように拗ねるインサニアの相手をする。
 インサニアがお気に入りの、マークは豊満な胸を揉みしだかれながら突かれる。
 マークはされるがまま声を必死に抑え、インサニアの性を受け止める。
 これは大学時代からそうだった、友達以上恋人未満の、インサニアに抱かれ曖昧ままからずるずると爛れた関係だ。
 好きだと告白する勇気もない。言えばこの関係は終わってしまう、そんな気がするから。
 インサニアに胸を強く掴み潰されながら奥で熱を出されるのが好きだった。
 もちろんゴムをしているので熱さと圧迫感を楽しむしかないが、もし生で注がれれば――と妄想すると下半身がきゅんきゅんと反応する、それほどまでにマークはインサニアに仕込まれてしまっていた。
 ずるぅ…とインサニアのペニスが引き抜かれてマークは甘い声を漏らす。

「マーク…」

 インサニアは白い手袋を片方だけ外してそれをマークの口の中に捻じ込む。
 混乱するマークを四つん這いに抑え込み尻を叩き始める。

「んぅ!?んっんぅぅ!!」
「他の男のことを考えるな、いいな?」
「んっ!んぅっ!」

 涙ぐみながらマークは考えていないと頭を振る。
 しかし尻を叩くインサニアの手は止まらない。
 マークはインサニアの脚にしがみつきながら衝撃に耐えるしかなかった。

「エロい顔しやがって。叩かれても気持ちいいのか?」
(良い、の、かなぁ…?)

 お尻がじんじんしていて解らない。
 インサニアが素手で触ってくれるのが嬉しいだけかもしれない。
 叩かれて愛液が滲み出るのは犯された後からだと思う。
 尻が真っ赤になったころにインサニアから解放されたマークはしばらくその場から動けなかった。
 痛みの余韻を味わいながら、落ち着くのを待って身を起こしてもそもそと身なりを整えていく。
 インサニアの理不尽さは理解している、しかし嫉妬してくれるんだという安堵感とバイスくんとはそういう仲ではないのにという怒りにも似た気持ちが混ざってマークの心の中でくすぶっていた。

「マーク先生」

 自室に戻る途中で声がかかり、顔を上げればバイスであった。
 バイスは優しげな笑みを向けるがその目はインサニアと同じ虚ろだ。

「お戻りの途中ですか?もし何もご予定がなければ、ワインなどどうです?」
「ワイン?なんで?」
「お恥ずかしながら…ワインをいただいたものの、僕はあまりお酒を嗜まないもので…。先生はワインお好きでは?」
「うん、好きだけど。いいの?」
「はい」

 恥ずかしそうな顔をするバイスが妙に印象的でマークはワイン飲むぐらいいいかな?と思いバイスの部屋へ案内された。
 見知らぬラベルなのでマークの知らない星系のワインなのかもしれない。
 グラスにワインを注ぐバイスを眺めるマーク。

「今日はチョコにしますか?」
「うん、ありがとう」

 摘まむものを選んでもらい、マークはなんだか荒れた心が落ち着いてくる感じがした。
 荒れていたのだ、と自覚する。
 インサニアによる理不尽な嫉妬は精神的に疲れるものなのだろう、と理解する。
 気を取り直しマークはバイスに微笑む。

「かんぱーい!」







 バイスは飲ませて酔い潰したマークを抱きしめ暗い目で見下ろす。
 マークと同じ色である金色の瞳は輝いていない。

「お父様、この世界では女性なので僕は生まれないのでしょうね」

 もしくは生まれても、別の人生を送れるのだろうな。
 暗い瞳でそう思う。
 少しだらしなく開かれた唇にキスをし、舌を入れる。
 歯を舌でなぞり抉じ開けて舌に触れる。
 柔らかい舌だ。無抵抗なのでバイスは遠慮なくその舌を絡め、唾液を送り込んでいく。

「っん。ぅ…」

 わずかに呻きながらマークはこのキスを受け入れていく。

「可愛らしいお父様、そんなに可愛らしいと僕は気が変になりそうです」



    ◇◇◇◇


 マークは目覚めると自分の状況が理解できずに固まっていた。
 下着姿の自分と、昨日の服装のままのバイスがいる。ベッドの中で。

「ひゃあ!?」
「おはようございます。二日酔いになっていませんか?」
「こ、こここここれは一体!?」

 胸を隠しながら叫ぶマーク。

「はい。気持ちよく酔われたのか、脱ぎ初めまして…僕を抱き枕に寝入ってしまいました」
「ひぇぇぇぇ」

 恥ずかしくて真っ赤になるマーク。
 バイスは本当にマークに何もしていない。キスをして沸き起こる欲情を抑えながら服を脱がせてベッドに引きずり込んだだけだ。
 肉体関係になることも考えたがそれでは『インサニア』と同じことだからしない。
 でもマークを手に入れるための外堀は固めたかった。

「僕じゃご不満でしょうけれど、何もしていませんので」
「ごふまん!?」
「インサニア先生の方が良かったでしょう?」
「それは…んと、別に…?」
「おや?そうなのですか?」

 バイスは俯いているマークに顔を近づけて覗き込む。

「脈ありとみていいんですね?」

 唇同士を触れ合わせ、クスっと笑う。
 マークは面白いほど真っ赤になって服をかき集めて着るとわぁわぁ言いながら飛び出していく。

「可愛らしい」

 クスクス笑うバイスの目は、すこし熱が宿っていた。





 ひっそりと、マークはバイスとの逢瀬を重ねていく。
 もちろんセックスをするわけでもなく、デートのようなものだ。
 デートが出来ない星間航海中は自室でお酒を飲みながら静かに過ごしたりしている。
 バイスが手を重ねてくるのはキスの合図だ。
 マークはそれを素直に受け入れるぐらいにバイスとの距離を縮めていた。
 甘く痺れるようなキス、インサニアとは感じたことのない緩やかなキスだ。
 
「愛してます、マーク先生」

 耳元で囁かれるバイスの告白。
 何度も繰り返されるその甘い囁きを聞くたび、マークは恥ずかしそうに視線を逸らす。
 しかしマークから返事ができない。
 インサニアと肉体関係なのにバイスの愛を受け入れることはできないと、そう考えているのだ。



   ◇◇◇◇



「マークっ!」
「いんっさにあ、いんさにあっやめ、くる、しっ」

 インサニアに乱暴に扱われる。

「僕のだぞ、マークは僕のだぞ!解っているのか!」
「なら、ならさぁ!いんさにあは俺のこと愛してる!?」

 泣きじゃくりながらマークは聞いてはいけないと思っていた問いかけを叫んでしまう。
 インサニアの動きが止まる。
 顔を顰め、マークを睨んでいるインサニア。

「愛…?」
「…バイスくんは愛してるって言ってくれる」
「嘘だ、口だけの出任せだ。お前は騙されている!」
「…俺のこと、愛してくれてる?インサニア」
「他の女と同じことをいうなマーク。お前は私に抱かれていればいいんだ」
「や、ぁぁっ」

 マークは足腰立たなくなるまでインサニアに犯された。
 傷心のマークが自然と向かった先はバイスの部屋だった。
 バイスは何も聞かずにマークを部屋に入れてくれる。

「…インサニア先生と喧嘩されましたか?」

 バイスはマークの横に座り、マークを抱き寄せる。

「愛、してるか…聞いちゃった…聞いちゃダメなのに…」
「そうですか。僕がマーク先生を不安にさせてインサニア先生を煽ってしまいましたね」
「ちがうよ、バイスくんは悪くない…」

 否定するマークだが、バイスは優しくマークを包み込む。
 バイスの胸板に頬を寄せる形になったマークはそのままぽろぽろと涙を零し始めた。

「俺ね、インサニアのこと好きだったんだと思う。たぶん、今も。
 インサニアも、俺のこと、たぶん好きなんじゃないかな…。
 でも、言葉で聞かせて欲しいのが、止まらなくなっちゃって…。
 バイスくんが囁いてくれるの、心地よくて、気持ちよくなっちゃって…インサニアもって…」
「……マーク先生、僕はマーク先生とインサニア先生が体の関係を続けていても構わないですよ。
 僕がマーク先生を愛しているのには変わりませんからね。
 マーク先生が満たされるまで愛を囁きます、愛させてください」
「バイスくん…」

 唇を重ねられ、深いキスをされる。
 バイスに押し倒されるマーク。

「キス以上のことを、させてください」
「うん、いいよ…」

 服を脱がされ、マークはバイスに身をゆだねる。
 インサニアに犯されて解れているそこをバイスの舌が這う。
 インサニアはクンニなどしてくれなくて、それは新鮮に思えた。
 溢れる愛液は一滴も零さないと言わんばかりにバイスが吸い付いてくる。舌が拭う様に這う。
 クリ部分を吸われてマークは嬌声を上げる。

「ふふ、可愛らしいですよマーク先生…。インサニア先生の場所を奪うのはお可哀想なので、僕はこっちをいただきますね」
「え?ひゃあ!?」

 アナルを舐められ始めてマークは困惑する。

「だめだめ!きたない!そこきたないからぁ!」
「汚くても構いませんよ、マーク先生のすべてが愛おしいですから」
「だめぇ…」

 蕩けた顔で、ふにゃふにゃな声を上げるマーク。
 今までいじられることがなかったそこをバイスの舌が、指が、蹂躙する。
 そうして解れきったそこにペニスが捻じ込まれてマークは一瞬息が詰まる。
 しかしバイスがゆっくりと中をほじくり返し、そうして緩急をつけて腰を振り続けているとマークはもう喘ぐばかりであった。
 愛液を溢れさせながら、バイスに絡みついて。
 そうして二人は昂って達する。
 そこで初めて生で中出しされてるんだとマークは気づいた。
 バイスの熱い精液が腸内に流れ込む感覚が脳を痺れさせる。
 腰を痙攣させながらマークは仰け反って潮を吹く。

「おや。気持ちよすぎました?ふふ、お尻大好きですものね」

 引き抜きつつマークををひっくり返して、そしてまたアナルに捻じ込む。

「んぎぃっ」

 潰れたような声を上げるマークだがバイスは気にせず腰を抱き込んで腰を打ち付け続ける。

「おっぁ、おし、りぃ…!さけ、る、さけちゃう」
「大丈夫ですよ、マーク先生。僕の愛を受け止めてください。たっぷりと、ねぇ?」

 囁くバイス。
 たっぷり、という言葉に反応して腸内が伸縮する。
 初めてなのにこの乱れよう、さすが素質があるなぁと感心するバイス。
 バイスは満足するまでマークの身体を楽しんだ。





 マーク先生はチョロい、とバイスは思う。
 何度か身体を重ねてきてすっかり快楽に溺れている。
 バイスの部屋で、バイスの膝に跨り怒張するバイスの股間に自分の股を擦りつけながら、マークはバイスの頭を胸の間に埋めて抱きしめていた。
 短く、荒いマークの呼吸。その合間に漏れる喘ぎ。
 バイスはマークの腰に腕を回してたまに尻を撫でてあげる。
 ズボン越しでも解るマークの尻の柔らかさ。尻を揉んであげているせいか肉厚が出てきた気がする。
 マークはときたまこうやってバイスのナニを挿入する妄想をしているのだ。
 欲しいといえばバイスは入れてあげるつもりだけれど、マークが言ってこない。
 インサニアが前を使っているからだ。

「んっ…」

 カクカクと腰を震わせ軽く達するマーク。

「バイスくん、好き…」
「マーク先生、愛していますよ。」
「俺、バイスくんについていくって行ったらどこに連れてってくれるの?」
「マーク先生が望むお好きなところへ。」
「そっか…」
「インサニア先生と別れるのですか?いいんですよ今の状態でも」
「…今の状態が、辛くなってきて。俺、インサニアと一緒にいちゃいけないと思う。
 ずっとこんな関係、良くないよ…」
「解りました」

 そのあと二人は体を重ね、後日バイスはマークに花束を渡して改めて告白する。
 マークは花束を受け取り微笑んだ。少し悲しげな目をしているのはインサニアへの想いを立ち切っていないからだろうとバイスは思う。
 でもいいのだ、自分のものになってしまえさえすれば。
 思い出せないほどにしてしまえばいいだけだから。
 ここには”お父様”はいない。
 自分の気持ちに揺れ動くマーク先生がいる。その揺れを自分に傾けさせる。
 そう、『インサニア』ではなく『バイス』に目を向けさせ、愛させる。

 バイスは暗い目で愛おしくマークを見つめる。

 絶対に離さない。逃がさない。(おとうさま)は僕のものだ。



あとがき

花束の花はアネモネ。色は色んな色でカラフルに仕上げてます。
この世界線のお父様の性別が女の人だったのでバイスくんは完全に拗らせてしまった。
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