このお話は『お父様』からの視点で書いたものなので、バイス視点の『不気味なお父様』が良い感じの人が読むとその良い感じがなくなっちゃうかも…ってぐらいに普通の『マルク=レーニ』となってしまいます。はい。
性的虐待っぽい描写もあるので苦手な人は注意です。
自分は幸せであり、満たされている。
マルク=レーニはそう思う。
口うるさい母が自分の状況をみたら、やっぱり煩そうだけれど。
でも自分は幸せなのだからいいではないか。
もう外との接触は最低限の生活だ。流行を追っていたりしていたけれど、それはお嫁さんを手に入れるためだったので今はそれがクリアされている状況なのでもう必要のないこと。
お嫁さんがいるからこんな森の中に引っ越しても文句はない、ちょっと都会が恋しくなることもあるけれど。
人の多い所にお嫁さんを置いておきたくない思いのほうが勝っている。
マルクは今日の分で最後の薬草を摘み取って籠に入れ立ち上がる。
エルフの森に続いているこの森はその影響があるのか薬草が多く、マルクにとっては助かっていた。
家族に滋養のあるものを食べさせることができるから。
「おかえりなさい、お父様」
マルクに気づいたバイスが振り返りながら言う。
幸せそうに微笑んでくれるのでマルクはバイスを抱きしめてキスをする。
「っあ、ぅ…んぅ…」
バイスの手がマルクの袖を握る。
まだ子供――少年と青年の間――のバイスの舌はインサニアの舌のような動きとは程遠い。
だからマルクは教え込む、こうだよ、覚えてね、と。
バイスの目がとろりと蕩けてくる。
インサニアの顔そっくりなのにこういう顔が出来るのは、自分の血が混じってしまっているからだろう。
少し残念に思いながらマルクはバイスの服のボタンをすべて外して胸元や腹にキスをしていく。
まだ前に残したキス跡が残っている、こんなにキスをしていたっけ?なんて他人事のように考えながらベルトも外してズボンのチャックを降ろすのとともにズボンも降ろす。
まだ成長しきっていないバイスのナニを口に咥え込む。
「お、とうさまっ…やぁ…」
「んふ、」
かわいい、と口の中でもごもごと呟きながらバイスの悶える様をマルクは見上げながらフェラを続ける。
バイスの足が震え、頑張って踏ん張っているがマルクが支えていないと倒れているかもしれない。
「はぅ、イくぅ…!」
マルクはバイスの熱を喉の奥で受け止めて飲み込み、味わうようにナニをしゃぶって口を離す。
インサニアだ、インサニアの味がする。もっとほしい、もっと―――
「はぁ…はぁ…」
顔を赤くして荒い呼吸を繰り返すバイスをみてマルクは手を止める。
「…『インサニア』の美味しい、もっと欲しいけどご飯の用意とかしなくちゃね?」
「ひっ…は、はい…」
怯えるような顔をするのでマルクはバイスの頬を撫でながら見下ろす。
「バイス、笑って?」
怯えるようなことは何一つないのだから。
「は、い…」
にこりと微笑むバイス。愛しい息子の微笑み。マルクはそう見えた。
マルクは食事の用意をし始める。
生で使える幸せな幻覚を見せてくれる薬草と滋養のある蟲、それらを作りおいていた鍋に入れる。
バイスがインサニアに見えたら少し幸せ、女性のインサニアも愛しているが、男のインサニアも恋しくなる。
両方愛しているのだ、自分は。でも相手はどちらか片方しかいない。
ならバイスがインサニアになればいい、顔はそっくりなのだから。
二人に囲まれて生活する自分は幸せだろう。
楽しくなってくる、自分は幸せだ。
バイスと共に食事をし、それが終わったらインサニアに食事を運んで食べさせてあげる。
妊娠して以降インサニアは心が折れてしまっていたが最低限の抵抗はしてくるので鎖でつないでいる。
食べ終えれば二人の時間であるのでマルクはインサニアをたっぷりと愛する。
「まぁくっ…!まぁーくぅぅ!いやぁ!!!」
「気持ちいい?すっごく締め付けてくるよインサニア。今日のごはん効いてきたかな?すごく締め付けるのにとろとろだ」
「いや、やめっ…言うなぁ…!」
身悶えるインサニアをマルクは抑え込むように覆いかぶさり強く抱きしめる。
インサニアの雌の匂いが堪らなくて愛しくて、好き。
自分だけのもの。この美しい女性を独り占めしているという興奮。
離したくない、取られたくない。
絶対に。
◇◇◇◇
廊下が歪んで見えるのでマルクは目を閉じて頭を振る。
少し薬が効きすぎているのかもしれない。インサニアの部屋で念のために焚いた香が悪かったのかもしれないなと思う。
部屋に戻ってソファに座る。
少し目の前がぐるぐるするがじっと目を閉じていると収まってきた。
まだ興奮しているのか眠気が来ないので時間つぶしにアルバムを引っ張り出す。
バイスの成長記録のために写真として残している。
アナログなのはマルクの趣味だ。
赤ちゃんのころからバイスは可愛い。
愛しい息子、良い子だ。ちゃんと言うことを聞いて、従ってくれる。良い子。
ページをめくっていくうちにバイスの様子がおかしくなってくるがマルクは気づかないしこれが正しいと思っている。
ポルノのような写真が混じっていることが普通だと。
これは『インサニア』への記録であるから。
「インサニア…」
写真を撫でるマルク。
バイスをインサニアに見立てるようになってからマルクは実際のインサニアの、過去の写真は見なくなった。
本能的に『インサニアと違う』という拒絶をしたくないのかもしれない。
息子を拒絶したくない、愛しい故に。
「バイス…愛、あいして、愛してる…」
目の前がまたぐわんぐわんと回り始める。
マルクは手で顔を覆ってぶつぶつと単語を呟く。
「とられたくない、インサニア、バイスも、みんなとられたくない…」
指を噛む。
痛みを感じない。
薬の影響が強いなと考える自分と焦燥感に苛まれて被害妄想じみたことを考える自分がいる。
「インサニア、だいじょうぶ、しばってる、逃げない、縛ってるから。バイス、バイスは?バイス、俺から逃げる?
バイス、逃げないよね?バイス?ねぇバイス、逃げないよね?」
バイスがここにいるわけではないのにバイスに語り始めるマルク。
身を丸め、自分を抱きしめる。
「バイス、うぅぅぅ薬、薬のせい、クスリ、だから、だいじょうぶ、バイス、良い子…良い子…」
そのままソファに横になったマルクはだらりと体の力を抜く。
抜くというよりは抜けたに近かった。
ぼうっとした顔、その目の瞳孔は開いたまま照明を見つめている。
脳の中に食べた蟲が涌いて這いずってるようなむずむずぞわぞわした感覚がある。
幻覚だ。
薬の過剰摂取?量は間違えてないはずなのにな、間違えたのかな?最近ちょっと記憶が飛んでいるよね。
他人事のように考えるマルク。
何で薬、使い始めたっけ?インサニアが逃げそうで怖かった。そう、薬で気持ちよくして、心地いい場所だよって教えてあげれば、一緒にいてくれるよね。でもインサニアが逃げようとするから、薬の量を増やして。
エルフが初夜の時に飲む催淫効果のある薬を使ったら楽しくて、気持ち良くて、歯止めが利かなくなって。知ってる色んな薬を使いたくなっちゃって。
いいんじゃないかな、みんな気持ちよくなるの。
どうせみんなここから出ることはないんだから。
しあわせだ、とてもしあわせだ―――
◇◇◇◇
成長していくにつれてバイスはインサニアに似てこない。
焦りを感じる。
きっと自分のせいだとマルクは思う。
インサニアにそっくりの外見なのに中身が自分なのだ。
バイスにいじわるしてしまう、こんなことしちゃいけないのに。
あぁ、バイス、―――悪い子。
「……」
バイスは少し困惑した表情になる。悪い子。
出された料理を確認して上手に食べれるかどうか判断できるようになったのだ、そして食べれそうなものがないとき少し困惑する。
今日は意地悪で普段と違う虫を入れた。
べつに完食しなくてもいい、いらないといえばそれでいい。
でもバイスは食べようとしてくれる。
愛を感じる、バイスから俺への愛。
苦みからか嫌悪感からか、吐き戻してしまうバイスが可愛い。
そして笑みを浮かべながら、また食べて、えずきながら飲み込んでくれるバイス。
可愛い、愛しい、―――良い子。
頭を撫でてあげる。
インサニアと同じ毛並みだ、頬の感触もインサニアだ。
身体もインサニアに近づけている、身体を撫でてあの頃のインサニアを思い出させてくれる。
外側はこんなにもインサニアなのに―――
触れてくるバイスの手はインサニアより優しげで、同じ金色の、千里眼も優しげでインサニアじゃない。
せめてインサニアのように抱かせているけれど、なぜか心は満たされない。
これでは自分もバイスも幸せにはなれない。
バイスが蹲って泣いている。
身体中、縄の跡と鞭の跡がある。鞭?ベルトで叩いた気がする。
縄は、暴れると危ないものね。
自分の手に縄が握られているのに気づくマルク。
ほどいてあげたんだなぁ、と軽く思う。
「ゆるし、て、ください…ごめんな、さい…おとうさまの、いうこと、きけなくて、ごめんなさい…」
震える声で、弱々しく謝っているバイスにマルクは興奮を覚えた。
―――『インサニアじゃない!』そう叫んで何度もバイスをぶったのをぼんやり思い出す。
「あぁ、バイス…。謝れて良い子だね?バイス、良い子。」
バイスを抱きしめるマルク。
「頑張ってインサニアになろうね」
マルクの言葉に、バイスは濁った目のまま口端を釣り上げて笑みの形を取った。
その表情が、とても可愛くて愛しい気持ちとインサニアになれないという苛立ちにマルクは苦しんだ。
バイスとのセックスを繰り返す。
もうインサニアとのセックスの記憶は朧気だったがその朧げな記憶にマルクは縋りついていた。
必死だった、インサニアを失いたくなかった。
姿見の前で犯させた時マルクは幻覚を見た。
鏡の中、自分を犯すバイスがインサニアに見える。
「インサニア、あぁ、インサニアあぁ…」
鏡の中のインサニアを撫でるマルク。
幻覚ではあるが、マルクにとっては現実だった。
「いんさ、にあ…もっと深く、深いとこ、きてぇ…」
マルクのおねだりに答えるように貫く深さが増す。
「おっ…!ぅぅ、ぁ…おっ…」
インサニアを眺めていたいが身体が言うことを聞かない、鏡に手を突き、額を擦りつけて奥を叩かれるたびに低い喘ぎを漏らして快楽を追ってしまう。
「っ!」
マルクとバイスは同時に絶頂を迎える。
「はっ…はっ…」
薬のせいで朦朧とした顔で犬のように舌をだし呼吸を繰り返すバイスにマルクはキスをする。
お互いの舌が絡まる。
「インサニアぁ、もういっかい」
バイスのナニを扱きながらマルクがおねだりをする。
その目は正気ではなく遠くを、幻覚を見ていた。
父のその姿にバイスはゾっとしながらも、応えた。
応えることしかできなかった。
抵抗してインサニアじゃないとぶたれるのが怖かった。
そしてヤっている最中にインサニアじゃないと叫ばれるかもしれない恐怖に怯えながらセックスを続けるのだ。
◇◇◇◇
今日も幸せな一日のはずだった。
インサニアを愛でながら愛を交わし合ったあと、部屋を出ようと扉を開くとバイスが立っていた。
薄暗い目だった。まるで―――インサニアのような。
手にインサニアの刀を持っていることに気づいた。
隠していたわけでもない、物置に放置していたものだ。
「お母様と一緒に過ごすのは僕だけでいい、お父様はいらない…いらない!!!」
マルクは後ろに下がってバイスが振るう刀を避け、壁にかけている銃を手に取る。
しかしバイスの切り返しが早かった。
刃が胸に潜り込む。刃を握るが勢いが止まらない。
マルクは至近距離でバイスを打つのが難しかった―――だからインサニアを撃った。
「お母様!」
バイスの悲鳴。
インサニアを渡したくなかった。
―――渡すものか、インサニアは俺のものだ。
インサニアは腹部を赤く染めて崩れ倒れる。
マルクも倒れた。
「お父様…お前のそういうところが大っ嫌い!!」
バイスの絶叫。
薄れていく意識の中、その声を聴きながらバイスの顔を見つめて微笑む。
―――インサニアみたい。
バイスにもインサニアの部分があるんだ、あったんだ。
マルクは嬉しく思った。そしてふっと身体が軽くなったと思ったらバイスに意識が向かう。
バイスの魔力と自分の無い身体が混ざりあうような奇妙な感覚がある。
喰われている、バイスに、魂を。
嬉しい、バイスのものになることに喜びを感じる。
腕は無いがバイスを抱きしめる。
ずっと一緒にいようねバイス。愛しくて、可愛い子。
その暗い目、その真っ黒い憎悪、他人を嫌悪する感情、すべて愛しくインサニアのようで、―――良い子だ。
お父様視点なのでバイスが蕩けてる描写があってもバイスやインサニアがお父様に愛をしめしていてもそれはお父様がそう感じてるだけなので注意が必要です。(コミュニティノートみたいだな)
そう、みえてるんだよね…お父様はね…。