サキュバスマーク

ハッピーな日常

 バイスは毎日が楽しい。
 今までの人生を振り返れば、何もない虚無であった気がする。『いつまでも平穏であれ』と思っていたのだ。
 でも今はえっちなお姉さんが横にいてくれて毎日がハッピーなのである。
 ちょっとだけハイテンションで頭がおかしくなっているのかもしれないが幸せが頭に詰まっているんだとバイスは思うことにする。
 えっちなおねえさんのマークは食堂でウェイトレスをしている。
 食後(セックス後)の運動のような感覚らしい。ウェイトレスも大変なお仕事なので。
 そしてバイスは頭が良すぎて学校のレベルが合わないので学校には行かず、やることもないので部屋に籠ってお勉強である。
 勉強に使っている本は父の実家が送ってくれた学術書のようなものだ。
 今はもう頭がバカになっているが…それはおねえさんのまえだけなので…。

「そうだ、サキュバスのことをもっと知ればお姉さんをよがらせることも可能なのでは?」

 頭がバカになっている。



    ◇◆◇◆



 マークが作ってくれた晩御飯を味わいながらバイスは今日のことを伝える。
 バイスの表情はしょんぼりだ。
 せっかく目標を立てたのに結果が芳しくなかったのである。

「サキュバスのことかぁ。えっちな話しか本に載ってないよね」
「そうなんです。もっとこう…種族的に弱い部分とか書いてないかと思ったのですが。」
「弱いサキュバスは退治されてると思うよ…」
「それはそうですよね…」

 こうやってサキュバスと食卓を共にするのがおかしいのだ。
 マークはサキュバスの中では最弱というわけでもなかろう、世渡りが上手い方だと思う。
 まず愛嬌があって可愛いのは無敵の武器である。
 ボーイッシュめの顔つきなのに愛くるしい笑顔になったりえっちな顔になったりする、無敵すぎる。

「バイスくんに言おうと思ってたんだけど、淫紋外してもいい?」
「なぜ!?人間的にいうと結婚指輪(※)なのに!」※バイスの解釈である。
「それに俺が触るとバイスくんの生命力削って精液に変換されちゃうからさ、うっかり触ると危なくない?」
「まったく危なくないですが。生命力ということは僕の人生を貴方に捧げ、物理的に貴方の糧となっているということはとってもいいことなのでは?
 愛です、とってもすばらしい愛!」
「バイスくんがいいならそのままにするけど…。バイスくん、愛に飢えてるんだねぇ。おねえさんがいっぱい愛してあげる」
「毎晩愛されていますがもっと愛してくれるのなら素晴らしいことです」

 にこにこ笑顔になるバイス。可愛い。
 一緒に片づけをして、そして一緒にお風呂に入り…そして就寝時間は二人の愛し合う時間でもある。

「バイスくん、きて」

 ベッドに寝そべるマークが腕を広げバイスを誘う。
 バイスは遠慮なくマークに抱き着いてキスをする。この濃厚なキスの時間が好きだ、二人だけの世界だから。
 おねえさんの舌はいつまでもえっちで、かわいい。
 バイスの手がマークの胸に沈む。そのまま揉み始める。マークもバイスの腰に脚を絡めて勃起しているバイスのナニへ股を擦りつけ始めた。
 毎晩飽きない、いつもお姉さんの身体が気持ち良くてえっちで、好き。

「はぁ、好き…。いっぱい食べてください」
「うん、いっぱい出してね」

 より深く絡み合う。やはりサキュバスである分、子供のバイスはおねえさんに勝てそうにない。
 こんなにも懸命に腰を振っているのにこっちが気持ちいいばかりになってしまうのだ。

「もっと、もっときもちよく…なって…」

 胸を揉んでも乳首をこねくり回してもマークは気持ちよさそうにしてくれるが決め手にならない。
 僕のちんちんが大人ちんちんになれば…と悔しく思うがこればかりはどうしようもない。

「んふ。かわいいねぇバイスくん。言ってる間に素敵な大人の体になるから今は俺に甘えてよ」
「はい…不本意ですが…」

 再びキスを交わして中に熱を出す。
 吸われるような、蠢く膣の締め付けがなんともいえない。おそらく人間ができる動きではないだろう。
 バイスは毎回おねえさんにだらしない顔を晒してしまう。
 おねえさんの中に出すのが気持ち良すぎる。

「ちょっと休憩しようね。」

 膣から引き抜かれ、切なくなるバイス。
 身を起こしたマークはバイスを後ろから抱きしめ、ぬいぐるみを可愛がるかのようにバイスの身体を撫で回し、くすぐりはじめる。

「や、くすぐったい、あっ」
「バイスくんの身体、子供から大人になってきてるよ。子供のお腹だったのに腹筋できてきてない?」
「ちょっと鍛え始めました。」

 淫紋を触らないよう気をつけながらマークがバイスの腹を撫でる。
 黒手袋の感触が心地よい。お姉さんの匂いに包まれお姉さんの体温がじんわり伝わってくる。
 マークは勃起しているペニスには触れず腕や脚を撫で回し、バイスの乳首を摘まむ。
 びくん、とバイスの身体が跳ねる。

「かわいいおっぱいだよねバイスくんのも」
「ありがとうございます…」

 きゅっと摘まむ力を強められビリビリとした刺激が走る。
 指の腹で乳頭を擦られ始めてその気持ち良さに声が漏れてしまう。
 おねえさんに触られるところ全部が開発されていくようだ。
 実際そうなのかもしれない、お尻だってそうだし。
 今晩は乳首を弄り回されるのだ。

 これでおねえさんに乳首を吸われたら僕はどうなってしまうのか。
 
 期待と不安。
 興奮で乳首が勃つ。

「バイスくんすっごくドキドキしてるね、かわいい…ほらぷっくりしてきちゃった」

 おねえさんの声に息が上がる。甘い囁きが興奮を煽る。
 断続的にビリビリとした刺激が伝わり続けている、きっとこれは感度を弄っているのだ。
 先ほどよりも感じてしまう、身体が身悶えてマークに抑え込まれてしまう。
 おねえさんの脚がバイスの脚に絡んで動きを封じられた。

「あは、かわいいよ。美味しそうな色になっちゃったね」

 クスクス笑いながらマークはバイスの乳首を捏ねる。
 喘ぎが止まらない。おねえさんに乳首をいじめられて身体が悦んでしまっている。
 ペニスは完全に勃起したままで先走りが溢れている。こちらもどうにかしたい、おねえさんにしてほしい。
 不意にマークがパっと手を離す。
 乳首は真っ赤に腫れていた。痛みはないがムズムズしたもどかしさと先ほどのビリビリの余韻が快楽になっている。

「バイスくんがオナニーしてるところ見たいな~?オナニーは俺がいないからしないんだよね?しよ?俺がいればしていいんじゃない?」
「はっ…それは、そうかも…」

 バイスはゆるゆると乳首を自分で触り始める。
 ビリビリする、それが気持ちいい。手が止まらない。いっぱい捏ね繰り回して快楽を追ってしまう。
 マークはバイスの目の前で寝転んで見上げている。
 綺麗な少年が真っ赤に腫らした乳首を捏ねながら勃起している姿はなかなか壮観であった。
 心の中で腕組みをして俺が育てたと頷くマーク。

「お尻も弄ってみて」
「は、い…」

 お姉さんに散々ふやかされたアナルはさぞ柔らかくなっているだろう。
 バイスはゆっくり指を挿入し始める。
 おねえさんに教え込まれた舌の動きを思い出しながら、良い所を指で探り始める。

「はっ…は、あはっ」

 息が苦しい、身体が熱い。
 おねえさんのときと違って自分だけで生み出している快楽の刺激が強すぎる。
 おねえさんは手加減してくれていたのかも…と思う。
 散々サキュバスの体液を身体に刷り込まれてきたのだ、普通の感度でいられるわけがない。

「はっ…ふっ…あ、あっ」

 第一におねえさんに見せてもらわなくてはならない、賢いバイスはマークの前でカクカクと震える脚を広げアナルが見やすい姿を晒す。
 しかし指が届かない。一番いいところへ届かない。
 腰をくねらせてしまう、腰を浮かせてヘコヘコと動いてしまう。しかし届かない。
 無様すぎる格好をおねえさんに晒していることにも興奮してしまう。
 お尻で一番欲しい刺激に指が届かず腰を振っておちんちんを揺らしているのをおねえさんが見ているのだ。
 それだけの興奮でもバイスは蕩けた顔になってしまう。

「大丈夫だよバイスくん、他のいい所探そうね?いろんなところ指で擦っていこう?」
「はぃぃ…」

 涙を零しながらバイスは言われた通りにする。
 丹念に指を動かし、その良い所を指が見つけた瞬間、勝手に射精してしまう。
 気持ちが良かった。
 おそらく自然な射精はこのような感覚なのだろう。普段寸止めを強要されていたから解らなかった。
 バイスの精液を顔から浴びたマークは嬉しそうに恍惚の表情を浮かべている。

「お、ねえさん…ほしい…」

 両脚を上げ指でアナルを拡げおねだりをする。
 マークはそこに舌を入れて腸壁を舐めまわし始める。
 気持ちいい、バイスは無意識にペニスを扱き快楽に溺れる。
 また頭から精液を浴びてマークも嬉しそうである。
 おねえさんはこういうのが好きなのだろう。
 精液…『食べるもの』を浴びるのが好きなのかもしれない。
 おそらく普段はおちんちんを膣に入れたほうが相手も悦ぶと思って顔射を控えているのだ。
 なんだってやるのに、言ってくれれば最初からでもヤった。
 でもこうやって少しずつでもおねえさんと距離が縮まってきているのだと実感できて、バイスは嬉しかった。


    ****


 お姉さんと恋人繋ぎで街中を歩くバイス。
 たまにはデートだってするのだ。
 マークは食べることが好きなのでカフェにいったり露店で気になったものを食べたりとゆるく探索している。
 精液が主食だが人間の食べ物も食べれるらしい。栄養にはならないそうだが。

「ん~」

 串焼きを頬張るおねえさんがえっち。

 ―――サキュバスって食事=セックスだからこれはかなりの公然猥褻なのでは?

 バイスは頭がバカになっている。

「美味しいね。ほらバイスくんも」
「はい」

 お姉さんが食べていた串の残りをバイスも食べる。

「はー、えっち…」

 小さく呟くマーク。
 そりゃあえっちでしょうね!とバイスは思うわけである。
 そんなやりとりの中、マークは愛想もいいので食堂で見知った人達に声をかけられれば挨拶を返したり短く会話をする。
 バイスは声をかけてくる男たちへの嫉妬よりも、この清純お姉さんのどすけべえっちな姿を知るのは自分だけのものなのだという優越感に浸る。
 あと僕はおねえさんにえっちな体に調教されているのだぞ、という謎の上から目線もある。
 まだ身長が足りていないので上から見下ろせないが。

「えっちなこと考えてるでしょ」
「はい…」

 素直なバイスにニコニコと笑顔になるマーク。

「帰ったらすぐシよっかぁ~」
「はい、ぜひ」

 今日も変わらぬハッピーな日常を送る。

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