モブ姦
酷い目に合っちゃう竜巻さん



 気まぐれに攫ったというよりは計画を立てて攫ったのだろう。

 そうでなければこのように『道具』なんか揃っていない。

 複数の野良ロボットに誘拐され、どこともわからない廃墟の一角に閉じ込められていた。

 地下らしく電波も圏外で通信も送れない。

 そこで散々暴力を振るわれた。

「ッ…う」

 意識を取り戻したトルネードは痛む身体を動かそうとするが、やはり拘束は外れない。

「お、気がついたみてーだな」

 一体が気づいて視線がトルネードへ集まる。

「お前たち、何故こんなことをする…」

「何故だと?お前に腹立つからに決まってんだろ」

「ライト製ってだけであんな騒ぎ起してもお咎めなしだもんなぁ?」

「俺らだってライト製で生まれて来てたら野良になんかなってねぇぜ?」

 つまりこの者たちは、トルネードが立場の強い人間に守られているのに嫉妬しているのだろう。

 トルネードは唇を噛み締める。

「お、俺は、俺は好きで『特別』になったわけじゃないしなりたかったわけでもない!

 結果的にこうなったんだ!!!そして俺に怒りをぶつけるのは間違いだろう!何の意味がある!」

「うるっせーよ」

「ぐっ!」

 頭を蹴られ、そのまま踏みつけられた。

「テメーみたいに騒ぎ起せってか?」

「そりゃー無理ってもんだぜ。」

「ちが、う…そうじゃなく、俺に、こんなことしたって…意味なんか―――」

「やりたいからやってんだよ。」

「そんなに喋りたいんだったら喋らせてやるよ。いや叫ぶのほうが正しいか?」

「!?」

 うなじ部分にあるチップの挿入口のハッチを無理矢理剥がされ、得体の知れぬチップを埋め込まれる。

「!!!?」

 トルネードの身体が大きく振るえ、ガタガタと小刻みな震えに代わり、トルネードは必死に唇を噛み締め始める。

「う、うぅぅ…!!?」

 全身を駆け巡る快楽の信号。

「声出せよ。」

「いつまで我慢できるかな?」

 野良ロボットたちは笑いながらトルネードの身体へ手を伸ばす。

 ビリビリとボディスーツを破られる。

「ひぅっ…!!!」

 外気に触れてぶるりと震える。

「おら、脚開けよ。」

「やめ、ろ…いや、やめ……うあああああああ!!!!」

 無理矢理捻じ込まれ、トルネードは仰け反りながら悲鳴を上げる。

「処女?中がすげーメリメリいってる。きっつー」

「やめ、抜いてくれ…!こわれ、壊れるッ…!!」

「ンなの知るかよ」

「うあ、あぁぁ…!!!」

 激しく犯され始める。

 拘束されているため抵抗もできず、脚はまるで自分の脚ではないかのようにガクガクと痙攣するばかりだ。

「気持ちイイだろ?えぇ?どうなんだ?」

「ッ…!!!」

 トルネードは必死に首を左右に振って否定する。

 しかしチップのせいで痛みが快感になってきていて気がおかしくなりそうだった。

 トルネードは必死にその快楽の並に耐えていたがゴリッと深いところを突上げられたとき思わず唾液とともに嬌声を漏らす。

「お?ココが感じんのかよ」

 相手はニヤニヤと笑いながらその部分を執拗に突上げ始める。

「ひぃっ…あ、ひゃあ…あ、あぁぁ……!!!」

 目を見開いてトルネードは悲鳴じみた声を上げ始めた。

「可愛い顔になってきたじゃねーか。たっぷり中に注いでやるからよ、悦べよ!」

「うあ、あ、あぁぁぁぁ!!!!」






 交代で犯されたのちにトルネードは複数の相手をしていた。

 後ろを犯されながら口や手で他の者の相手もしている状態だ。

「うぇ、う…」

 頭から廃油をぶっ掛けられる。

「ぶっかけられて締め上げてくるぜ」

「こいつ『素質』あんじゃね?」

「改造してセクサロイドにしちまうか?」

 ゲラゲラと笑い声が響く。

「頼む…もう、許してくれ…満足しただろ…?お願いだ……仕事、俺には仕事が…」

「まだ満足してねぇってーの。つーか帰れると思ってたの?バカじゃねー帰すわけねぇだろ?」

「そんな、うあっああああ……」

 中で出され、トルネードは身震いをしながらその熱を嫌悪感とともに受け止めた。

「なんかこいつなかなかイカねぇな?」

「声は出してもイカねぇよーにがんばってんの?」

「ひっ!」

 トルネードの自身を握られて声を上げる。

 相手の指がイカせようと動き始めてトルネードは暴れ始めた。

「いや、いやだ、やめてくれ!!イキたくない、いやだぁ…!!!あぁぁぁ……!!!!」

 トルネードの腰がガクガクと震えながらナニからは廃油が吐き出る。

「あー……」

 項垂れて虚ろな目で快感に浸っているらしいトルネード。

「おら、休むな。お前が満足しても俺らが満足してねぇんだよ」



   ◆◆◆◆



 弄られ続けて数日後。

「……」

 トルネードは光の宿らぬ瞳を天井に向けたまま床に倒れていた。

 拘束具はもうなく、代わりに鎖で繋がっている首輪を嵌められている。

 全身は洗浄もさせてもらわないので古い廃油から新しい廃油でどろどろに汚されていて、さきほど出された廃油が

 後ろの穴から溢れ、飲みきれないまま口内に残った分が唾液とともに垂れ流れている状態だ。

「こいつ壊れちまったか?」

「まだ穴は使えるだろ?最後まで使ってやらねーとなぁ?」



 ずるり、と遠くの方で音がした。

 それはずるずるとハッキリした音になり、足音も混じってくる。



「誰だ?」

「さっき出て行った仲間が帰ってきたんだろ?」

「にしては音が―――」

「あ、ここかー!」

 出入り口にひょこっと現れるオレンジ色のロボット。



 ずるり



 野良ロボットたちは言葉を失う。

 その明るい声のロボットが入ってきたからではない。

 そのロボットの…ドリルアームとなっている手に野良ロボットたちの仲間が貫かれそのままの状態で引きずられてきたからだ。

「ん?あ、これ?」

 陽気な笑顔のままロボットは指をさす。

「ハマっちゃった。とってくんない?」

「な、な―――」

「あ、ぶつければ取れるかなー?」

 ジェットを吹かしてロボットが突き進んでくる。

 金属と金属がぶつかり合う音の後にけたたましいドリル音が響く。

「あっはっはっは!久しぶりすぎて楽しいな〜!!!」

「ぎゃああああ!!!」

 ロボットたちの悲鳴に満足しながら破壊していき、トルネードを見るや否やそちらへ飛び掛る。

「ぎゃー!クラッシュセンパイそれちがう!!!!」

「あ、これ違うのか」

 ズガッとドリルがトルネードの頭に触れそうなところで床に突き刺さる。

「あぶねーあぶねー。ありがとースネーク」

 クラッシュは振り返りながら言う。

「あー、やっぱりジェミニに頼むんだった。」

「外出るの嫌がったんだろ?俺だけ暇だったからオッケーオッケー」

「俺のストレスがね…」

 スネークはため息を吐きながら、トルネードに視線を向ける。

「汚ねー。俺ですかコレ運ぶの」

「オレは手が武器用」

「なにその上手いこと言ったみたいな顔。いいよいいよどうせ俺いつも埃と泥だらけだし」

「適材適所だなぁ」

 スネークはトルネードの首輪を外して抱き上げる。

「う…?」

「よー初めましてトルネードさん。俺様スネーク、あっち猟奇ロボのクラッシュ先輩」

「猟奇じゃないよー壊し屋さんだよー」

「た、助け…なのか?」

 トルネードは声を絞り出しながら呟く。

「あー、まぁ探してって頼まれてさー。でもまぁ別に見つけても返すとは言ってないしねぇ」

「え?」

 スネークは運びながらニヤリと笑う。

「あれ?帰すんだろ?ロックマンと約束したじゃんかー。ゆくえふめいのしんがたをさがすの手伝ってってさー」

「最終的には帰しますよ。ちょっとぐらい遊んでもいいでしょう?」

「悪いヤツがいやがるぜー」

「DWNだから悪いのが商売っすからー」

「納得だー」

「…?? DWN…?」

「俺新しい玩具大好きなの、ヨロシクね!」

 ニッコリ微笑むスネークの目は、捕食者のそれであった。