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うわぁ急に正気に戻るな
ちょっと下半身の話をするのでシモいかも
「え?チョコあげないの?」
ブラストのキョトンとした顔と声にニトロもキョトンと目を大きくする。
撮影が終わった後のちょっとしたスタッフ同士の立ち話。
このあとどうするか?という流れになってブラストはチョコを渡しにいくので…となったのだ。
そこでニトロもあげないのか、そう聞かれた。
「オレはアシッドさんたちとチョコ交換するんだけどニトロさんはそういうのしない派?」
「誰と…?」
「セフレの人とかと」
「あぁー…?」
ニトロは腕を組んで明後日の方向へ視線を彷徨わせながら首をかしげる。
どんだけ脳裏にセフレの顔がよぎってるんだ、ブラストは目の前のスタントマンが怖くなった。
「口がねぇんだわ」
「あぁ…今はエネルギータイプも出てるよ、燃料口から流し込める奴。」
「え、そうなの?」
「もう結構前からあるぜ」
「へぇ~興味なさすぎて知らなかったわ。貰ってもそのままにしちゃってたし」
「他人に対して無感情すぎない…?もらってうれしい、とかいらないなとかそういうこと感じてないタイプだろ」
「なーんも思ってなかった。そうか、そうだな、ヤるか…バレンタイン!」
「余計なこと言っちゃったかな俺」
ごめんね誰かわからぬセフレの人…とブラストは心の中で謝罪した。
◇◇◇◇
「えへへ、来ちゃった」
チョコ(E缶のカラーがバレンタイン仕様になっている)を両手にストライクの元へ突撃してきたニトロ。
セフレは何人かいるが本命はストライクなのでチョコを持ってスタジアムに乗り込んできた。
スタジアム内にあるストライクの部屋の場所はもうすでにニトロにバレている。
「…なに?」
ストライクは何が何だかわからず左右に身体を揺らす。
「今日はバレンタインでーす!そしてチョコは恋人同士で溶かし合うもの!」
「えっちなドラマの見過ぎでは?つか俺は食べれんし」
「ばっっっか!燃料つっこむお口があるだろう!はいはいお部屋に入ろうね」
ニトロが部屋に押し入ってきた。
ストライクは床にコロンと転がされ給油用のお口があるカバーを外される。
「挿れるぞ!ストライク!!!」
「いや~~~~~!!!!!」
E缶に付属してるノズルを付けてぎゅぽっと突っ込まれ、流し込まれ始める。
「あ、普通にエネルギーなんや。いかがわしい不純物混ぜられてるかと思った」
「さすがに今日さっき思いついたから準備してないよ」
「時間あったら準備できるんか…」
「おいしーい?」
ニッコニコなニトロ。
「味わからんわぁ…」
「そりゃそーだ。なんかこういうの面白いな。恋人同士っぽさがあって」
「そりゃあ良かったなー」
巻き込まれストライクは気のない相槌。
「お前へ“食”を与える行為…興奮するな…。これがハイあーんの歓びか」
「なんかお前たまにすごく気持ち悪くなるのなんやの?
はいごちそーさんもういっぱいや」
「感心したことを呟いてるだけだぞ。じゃあ次お前が俺にあ~んして」
ニトロは残りの一つをストライクに渡す。
「しゃーないなー。てなんで脱ぐ!?」
バイクから分離して人間もどきモードになっているニトロにストライクは困惑する。
バイクがくっついてる状態でも給油はできるのだ、なんで脱ぐのだ。
ニトロは気にせず腹の部分を開いて給油キャップを外す。
「どうぞ」
「M字開脚すんのやめて?」
「え、雰囲気あったほうがそそるだろ」
「普通にせぇ!マジ!」
「我儘なんだから…」
「ワガママに振り回されてるのこっちなんやけど」
ぶつぶつ文句を言いながらストライクは給油しはじめる。
ニトロはストライクの手を愛しそうになでなでし始めた。
「ついにお前に突っ込まれてる…じわじわして気持ちいい」
「それお前ただ腹空いてただけだろ、今日も仕事お疲れさん」
「うん」
沈黙が流れる。
ストライクに労われて照れているらしい。
「そんなに欲しいんやったら…考えても良いかな…って、思ってたり…する…」
ちんちんを付ける話である。
「ホント!?めちゃくちゃなえっちをしてくれると!?」
「でもな、聞け」
「んっ」
E缶をごりっと押し込まれてニトロは呻く。
ちょっと乱暴にされると興奮してしまうので止めて欲しいが無意識に乱暴な手つきになってしまう
そんなストライクがニトロは好きなので何も言わない。
「その、お前は色々と遊んでるから…清算して俺一人で満足できるんだったらっていう条件を出す。」
「えへへなにそのカワイイ条件。大丈夫大丈夫、その条件で良いよ」
「浮気ダメ絶対、解ってるか?」
「うん、解ってる解ってる。俺、遊んでたのはボロボロになりたかっただけだから」
「病んでるの?」
「性癖だから大丈夫。仕事がさぁ、なかなか怪我しなくなっちゃって…いやー技術が上がるのも問題だな。
そういうわけだからストライクが俺を満足させてくれるからさ、大丈夫」
「俺自信なくなってきた」
きゅぽんっとE缶のノズルを引き抜いてストライクはニトロの給油口にキャップをつけてカバーを閉じた。
「俺が大丈夫っていってるから気にするなよ」
「言っとくけど俺とお前、意思の疎通できてるかどうかでいうとあんまりできてないからな?解ってるか?」
「うんうん、はやくちんちんつけて帰ってきてね…」
ニトロはギュっとストライクの手を握る。
「……。なぁ、セックスするの誰でもよくないか!?」
「バカ野郎!お前が良いってさっきから言ってるだろ!」
「下半身に違いはそんなにないやろがいッ!」
「お前に!俺は!めちゃくちゃにされたいだけだって言ってるだろ!!!解れ!!!この愛を!!!
お前は俺を抱きたくないのか!俺は抱かれたい!」
「特に抱きたくてたまらんみたいなことになってないな…?」
「なれェー!!!!!!」
「ギャー!?」
ニトロが飛び掛かってきてストライクはコロコロする。
しばらく二人はもみくちゃにコロコロして、その日は終わった。
後日、ストライクが付けたかどうかは―――やめよっかこの話。
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