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 いつも彼はニンマリと笑って見上げてくる。
 ブラストは今日もにやにやと笑みを浮かべながら見上げてくる。トーチの膝の上に腰掛けて。
「今日は仕事であんま時間作れねぇんだよ。今度埋め合わせするからさー」
「あぁ、構わん」
 ブラストに応えてトーチは太い指先でブラストの唇に触れる。
 満足そうにしながらブラストはふにふにと弾力を確かめてくる指に手を添えた。
 トーチも空いている手をブラストの腰に添える。
「んふー」
 笑みをこぼしながらブラストはまず指先を口づけて、そうして舌を伸ばして舐め上げる。
 トーチはその舌の柔らかさを指先で感じた。
 丹念に舐められはじめ、その様子をトーチは見下ろす。
「舐めるの、好きなんだな」
「んー?お前が俺の唇好きっぽいからさー。柔らかいの好きなのかなって」
「ん?んん…」
 トーチは目を細めて考える。
 今まで考えたことがなかったが、指摘されて初めて気づくこともある。
「…だから下半身のパーツも柔らかく?」
「そうだよ?好きだろ?違う?」
「嫌いではないが…気づかなかった」
「トーチ鈍いもんな!にぶちん!」
「そんなに鈍くはないぞ…たぶん」
 ブラストが立ち上がってトーチの首に腕を回してくる。
「埋め合わせのときはさ~いっぱいシよーぜー?」
 マスク越しにキスをされる。
「本当に好きだな、お前は」
「トーチも好きだろうがよぉ?」
「ま、まぁ…好き、だが…」
「お前の素直なところが一番好きだぜ!」
「んん…」
 なんと返せばいいのか困りつつ、トーチはブラストの気が済むまで好きにキスをさせた。

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