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「…僕、めちゃくちゃトーチのこと好きだね」
ツンドラは今気づいたかのように呟く。
「…え?」
今までは何だったの?という目をするトーチ。
「…ピロートーク今ここではじめんのか?」
静かにブラストはツンドラに問いかける。
今は食事時。さぁ食べようとなって一口、二口…の次に今のセリフを吐き出した。
せめて食べ終わって、二人っきりの時にやってほしい。
各自、暇なときトーチのキャンプ場に顔を出して遊んでいた。
他に気軽に大人数が集まれて遊べる場所というのがここぐらいだからというシンプルな理由だ。
ポインポインパークは独り身のブラストにはキツい。ヒューズは気に入っているがキツいものはキツい。
仕事なら割り切れるけれど。
「いや、ご飯美味しくて…あぁトーチ好きだなぁってなっちゃって…」
「くっ…殺せ!!」
「ブラストどうした!!?」
スプーンを握りしめたまま身悶えるブラストにトーチは焦る。
「お前らそのまま仲良くセックスするんだろう…」
「すまん、ラブラブで」
「そんな謝罪!いらねぇ!末永くラブラブしてろぉ!!!!」
「ありがとうブラスト。涙を拭くといい。」
「トーチ好き、抱いて」
ブラストはトーチの腕に抱き着く。
「そんなこといってるからアシッドに軽くあしらわれるんじゃないの?」
「おかしいよな…俺めちゃくちゃ好きなんだぜ…この前気の迷いだって言われた…なぜだぁ…。
アシッドさんも俺のこと好きなくせに…」
「拗れてるなー」
「捻くれてるしねー」
割とど真ん中直球同志であるトーチとツンドラには、照れ隠しが入って捻じくれてしまうブラストや割と自分の感情に対して拗らせてるアシッドの心情といったものはあんまり共感できない。
なので助言もできない。
もう一思いにセックスしろといってさせても余計拗れるだろう。セフレで終わってしまいそうな危うさもある。
「僕はさぁ、トーチの全てが好きなんだけどブラストはアシッドのどこ好きー?」
「うーん…呆れた目で見てくる顔とか…?」
「俺はツンドラの可憐で力強いところが好きだな」
「横から矛盾した発言かましてくるなよ!!!俺のアシッドさんへの愛が霞むだろ!!!」
「お前の愛は俺たちよりも弱いのか?」
「ぐっ…!?」
怯むブラスト。
愛に強いも弱いもないぞ、とアシッドがいれば突っ込んでくれるだろうに、ブラストは二人の雰囲気に飲み込まれていた。
「最大火力で…お前たちに勝つ」
「来るがいい。ダブルデートしよう」
「応!!!!」
「アシッドに先に連絡いれなよ?」
後日、アシッドから「ブラストに発破をかけるな」と御叱りを受けるツンドラとトーチであったが、にこやかに笑って流した。
ダブルデートが待っているからである。
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