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 ラバーはぽいんぽいんとご機嫌に跳ねながら自室へ戻る。
 今日は特にご機嫌だ。
 なんと今日はヒューズがお泊りしてくれるから。
 色んなことをして遊ぼう!っとラバーは楽しく考える。
「ただいま~!ヒューズまたせてごめんねぇ~?」
 ピンクを基調とした室内。ラバーのキングサイズベッドの上にヒューズは倒れていた。
 手足は拘束具に繋ぎとめられ目隠しと猿轡(ボールギャグで涎が絶えず垂れている)をつけられて悶えていた。
 しゅるっと目隠しを外すとヒューズの目は焦点が合っておらずラバーを見ていない。
「お゛、お゛ぉ゛っ…」
 小刻みに震えながら喘ぐヒューズに満足そうにニコっと笑うラバー。
 ヒューズの首筋にはコードが伸びていて小さな端末と繋がっており、そこから快楽のパルスを堪えず流し込まれているのだ。
「気持ちよさそ~にしてくれててボクうれしいなぁ」
 ラバーはヒューズの腰を持ち上げると出来上がっているそこへ太い指を押し込んだ。
 ぎゅむぎゅむと風船が擦れるような音とヒューズの呻きが混じる。
「ぉごっ…ぉぉ…!!!!」
 硬さは全くないが圧迫感と苦手なゴムの感覚にヒューズは身悶えるが逃れることはできない。
 逆にラバーの指を咥えこむように締め付けてしまう。
「ッ……」
 仰け反ってヒューズはガクガクと震える。
「あ、今一番気持ちよくなってくれてるゥ~?」
 楽しそうに言いながらラバーは指を引き抜くと楽しいオモチャを取り出してくる。
「もっといっぱい気持ちよくしてあげるね!ヒューズ好きでしょ?」



    ****



 ヒューズは全身に襲い来る快楽に意識が飛びかけていた。
 拘束され、強制的に快楽を与えられ、思考は徐々に薄れていく。
 しかし急に下半身の感覚が現実に引き戻される。
 ぎゅむぎゅむと嫌なゴムの擦れる音にぞわぞわしながらもその強い圧迫感が絶頂の波を引き起こしてくる。
(ラバー…?ラバー…!)
 ラバーが戻ってきたんだと認識した瞬間、ヒューズは絶頂を迎えた。
 全身がゾクゾクする。しかしぐったりする身体の拘束は解かれることはなかった。

「もっといっぱい気持ちよくしてあげるね!ヒューズ好きでしょ?」

 ぞくりとする。
 身体がラバーからの快楽を求めている。
(やだ…やだ…)
 嫌がって首を振ってもラバーは止められない。
 一番自分が好きなアナルビーズで犯されはじめてヒューズはただ喘ぐことしかできなくなる。
 身動きの取れない状態でラバーにこうやって遊んで貰うことが一番大好きなのだと、ラバーにバレている。
「ヒュ~ズゥ~?考え事しちゃだめー」
「ひぅ!」
 快楽のバルスが強まる。
「あがっあ、あぁぁっ…!!!!」
 電流が流れているかのように体が痙攣する。
 実際ヒューズ自身の電流がバチバチと放電しはじめているのだがラバーは気にもならなかった。
「イキそう?ヒューズぅ?」
 猿轡を外してあげるラバー。
「いっく、…ひぃっ、イグゥ…!」
 ヒューズの体が跳ねるのと同時にヒューズの頭のヒューズが片方バツンっと音を立てて切れる。
「あ゛----…」
 ヒューズはだらしない表情でベッドに深く沈み込む。
「ヒューズ切れちゃったね。大丈夫だよまだ片方残ってるから続けられるよ~!」
「もっとぉ…らばぁー…もっとちょうだい…」
「いいよぉ!」
 ラバーはヒューズの拘束を全てといてあげてから、ヒューズの脚を高く持ち上げる。
 腰が少し折れ曲がってラバーが遊んでいる部分がヒューズでも見れる態勢だ。
 本当は抱きしめてあげながら二人で見下ろす形がいいのだが、ヒューズの好みはこちらの体に負担がかかるほうなのでラバーはそれに合わせてあげている。
「ほらぁ、こんな大きさのボールがいっぱい入ってるよぉ?ヒューズは変態さんだぁ~」
 ずるずると見せつけるようにビーズを出し入れしながらラバーは煽る。
 ヒューズは抵抗もせぬまま喘ぎ悶える。
「このままボール遊び続けてていい~?」
 ぎゅうっとヒューズは締め付けてくる。
「かた、いの、ください…かたいの、欲しいよぉ…!」
「う~ん…」
 考える仕草をするラバー。
「ボール遊びしたいからヤダ~!」
 クスクス笑いながらラバーは激しく動かし始める。
「あひっあ、やぁ、ほしい、かたいのでずぼずぼしてぇ…!」
 ヒューズは初めて抵抗の動きをするが、ラバーの手に体をぽよっと抑え付けられて動けない。
「らばぁ!らばぁぁ…!」
 泣きながらヒューズは再びイったのかビクビクと震える。
「あぁぁ…あ―――」
 涙と涎でぐしゃぐしゃな顔は虚ろな目で、漏れる声もやまず口は閉じることがない。
「ボールでも楽しそうだねヒューズ」
 ラバーはヒューズの体内から全て引き抜くとむぎゅっと抱きしめた。



    ****



「はむ…ん、ぅ…ぅぇ…」
 ラバーの指をヒューズは一心不乱にしゃぶりついて下半身の刺激に耐えていた。
 ビーズからディルドに替えてもらえたヒューズはその与えられる快楽に夢中だ。
「ヒューズあかちゃんみたいでかわい~」
「うぐっう、うう」
 喉の奥まで指を突っ込まれてヒューズはもがく。
 ゴムを噛む感覚が嫌で逃れたいのだが逃げ出せない。
「おごっ…お、おおおっ…!!!」
 急に挿入が激しくなってヒューズはラバーの手にしがみ付く。
「これヒューズ気に入ってくれると思うんだ~。ヒューズえっちだもんねー?」
 流し込まれているパルス信号が変わる。
「っ~~!!!」
 ラバーの指を噛みしめぎゅむむとした感覚に嫌悪と下半身からの強制的な快感にヒューズの思考は混乱した。
 動きに合わせて下半身の快感が変わるのだ。
 ある部分が特に気持ちよく感じるように設定されているのか、そこに触れられると腰がぞわぞわしてくる。
(奥、もっと奥…奥ゥ…)
 快楽を求めてヒューズの腰が揺れる。
「あ、『おねだり』だね?やったー!ヒューズ気に入ってくれてよかったー!」
 嬉しそうにいうラバーだがわざとなのかなかなかヒューズの思う様に挿入してくれない。
 ヒューズは腰を怪しげに揺らして泣きそうな目でラバーを見上げる。
「うふふ、ちょっといじわるしちゃった!ごめんねー?」
 クスクス笑いながらラバーはヒューズの望むままに刺激を与え始める。
 ラバーに喉の奥まで指を突っ込まれているせいで声は呻き声ではあるが、身体は再び快楽により痙攣を起こしはじめ放電と共に最後のヒューズも切れた。




   ****



「……」
 ヒューズはいつものむっつり顔でベッドに腰掛けていた。
「楽しかったねヒュ~ズっ」
「…………」
「ヒューズ?楽しくなかった?」
「た、……楽しかった」
 声を絞り出し、真っ赤になった顔を俯けてしまう。
「またやろうね~!」
「………うん」
 小さく小さく返事をするヒューズ。
 ラバーには何も言えない。むしろ自分の注文全てを受け入れて実行してくれてるのだから御礼を言わなくてはならない。
 ただ彼はとてもオープンなのでヒューズはただただ恥ずかしいのだ。
「ねぇヒューズ、前から気になってたんだけど~」
「?」
「おちんちんつけないのー?」
「なんでだ?」
「つければ気持ちよさ2倍じゃない~?わかんないけどー」
「…?!」
 衝撃が走った。
 2倍かどうかはわからないが、気持ちよさは変わらないということもないだろう。
「今度やってみる~?」
「やってみる!」
「ヒューズやっぱりえっちさんだねぇ~!」
「ッ…」
 ヒューズは再び真っ赤になってラバーにぎゅっと抱き着いて頭を埋めて顔を隠した。

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