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パイナモのつもりでキンダイでパイキンなもの
「あーん?久しぶりじゃねーかクソガキ。お部屋から出てきて今からお使いにでもいくのかー?」
パイレーツはコツンとダイナモのキャノピーを鉤爪で叩いて声をかけた。
「やめてよ。触らないで」
E缶をもったダイナモが手でパイレーツの鉤爪を払う。
「つれねーなぁ?」
「さっさと海に戻れば。魚臭い。」
「あっそ。このキャノピーは飾りか?もう少し機密性あげれば?
俺、中途半端が嫌いだから割ってやろうか?」
「やったらキングに怒られるからね」
プイっとそっぽを向きながら言う。
「なんだよ!そういうときだけキングの名前だしやがる!!!」
「君だってそうでしょ」
「お、俺は違う!!!」
「キングみたいにもっと上手な嘘、つけるようになってよ」
「お前にキングの何が解る」
「解るわけないでしょ」
「ッ…!!」
ダイナモはパイレーツを背にトコトコ歩き出した。
****
「やぁダイナモくん」
モニターの前で座っていたキングは振り返って笑顔を向けた。
「はい、マジックから」
「いつもありがとう、頂くよ」
E缶を受け取る。と、ダイナモがキングの膝の上へ乗った。
「だ、ダイナモくん??」
「……」
ダイナモはキャノピー越しにキングにすりすり頭をこすり付けてくる。
(デレ期!!!!!ダイナモくんのデレ期が来た!!!!!)
感動で泣きそうになるキングだが、ドアの開く音がしたので視線を向ける。
「……」
パイレーツがズガズガと入ってきてそのままキングに抱きつく。
「え?なになに?」
「キングは俺のモノなんだよガキ!」
「ガキはどっちなの。別にボクはキングのことどうとも思ってないし」
「だったらくっ付くな!!!」
「ヤだ」
二人からむぎゅむぎゅ抱き付けれて困り果てるキング。
「やれやれ喧嘩かい?喧嘩するほど仲が良いとはいうけれどね、喧嘩はするものじゃないよ」
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