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歪んだあなたへの100題で短編
お題配布サイト様:追憶の苑(http://farfalle.x0.to/)「歪んだあなたへの100題」
注意
病んでたり暗かったり死にネタだったり。
擬人化ナパ波
キンダイ
海賊潮
グラパイ
ジェミコピ
双子蛇
01:言葉の代わりに、君に刃を
(擬人化ナパ波、フラグ不成立)
そんな目で見ないで欲しい。
悲しい目で見ないで欲しい。
オレはアンタを拒んだだけだ。
「…ウェーブ」
ナパームはオレが刺した傷口を手で抑えながら見つめてくる。
やめてくれ。
そんな目で見ないでくれ。
オレはソレが嫌なんだ。
刃に濡れていたナパームの冷め切った血が垂れてきてオレの手を汚す。
あぁ、嫌だ。
思わず銛を投げる、手を拭う。
そうやって、オレを包み込もうとするの、やめてくれ。
02:痛みを伴う
(擬人化ナパ波、ナパームさん独白)
恐がらせてばかりだ。
どう優しくしようと心がけても恐がらせてしまう。
ウェーブに刺されてしまった。
恐れさせてしまったのだろう。
嗚呼どうすれば解りあえるだろう。
物理的な痛みより、ウェーブに拒絶された心の痛みが堪えた。
俺はウェーブと仲良くなりたい、それだけなのに…。
03:傷つけて、傷ついて
(海賊潮)
「声が出ない?へぇー良かったじゃねーかテメェの歌声聴かなくて済むぜ」
パイレーツは愉快そうにカラカラ笑う。
スプラッシュは救助作業中の不慮の事故で一時的に声が出なくなってしまっていた。
通信で会話などに不自由はしないが自慢の歌声はしばらく封印である。
『レディが悲しんでいるのに貴方って人は最低だわ』
「褒め言葉だぜ!」
『呆れた男…パイレーツ、ちょっと来て』
スプラッシュは突然手招きをする。
「なんだ?」
素直に来てしまうのはこの男の性分なのか。
スプラッシュは自然な動きでパイレーツの顔を掴むとそのまま唇を重ねた。
「!!!?」
『貴方なんか大ッ嫌い』
言いながらスプラッシュはパイレーツの頬を打つ。
「ッてぇー!!?俺様だってお前のことなんか、大ッ嫌いだってーの!!」
『あらあら大嫌い同士気が合うわね、もう一発殴りましょうか?』
「かわいくねぇ!!!」
04:汚れた包帯
(擬人化ナパ→波)
「ナパーム、貴方大丈夫ですか?」
クリスタルが後ろから声をかけてきた。
「え、あ…ごめんボーっとしてた」
「しっかりしてくださいな。それ洗うんですか?やっておきますが」
バケツの中に入った大量の包帯やタオルを見ながら呟く。
血で汚れたそれを毎回洗って再利用しているのだが、別にナパームがしなくてもいい仕事である。
それを使っていたのがウェーブだからかもしれない。
その血がウェーブのものだからかもしれない。
「ううん、いい…やりたい」
「…ウェーブの右腕…ダメみたいです」
「……」
膝を突くナパーム。
「しっかりしてくださいよ。博士が高性能な義手を付けてくださるそうですよ。タダで。
貴方が凹まなくていいでしょう。腕無くしたのはウェーブなんですから」
「…あぁ」
05:あなたの心を切り取って
(ジェミコピ、コピ独白)
お互い解りあっているのにどうしてそこまで心を隠そうとするのジェミニ。
キミは本当、面白い人。
可哀想なぐらいに。
そんなキミを好きになれるのは、僕ぐらいじゃない?
キミのキモチ、全部解るよ。
だってキミは僕(ロック)が好きだから。
僕(コピー)に向ける気持ちも同じものでしょ?
欲しいよ、ジェミニ。
キミが欲しい。
だって、ねぇ?
キミが僕がそうすればいい、そうしてくればいいと、そう望んでるんだものね?
僕はキミの鏡かもね。
06:赤い傷跡
(擬人化ナパ波)
「痛い?」
ウェーブは呟きながら、彼の背中の引っ掻き傷を指でなぞる。
それはウェーブが付けてしまったものだ。
「いや?痛くないぞ?」
「ごめん…」
「ウェーブのほうが心配だ。痛いところはないか?」
「ない…」
首を振って、そのままナパームの大きな背に頭を擦りつけた。
「ウェーブ?」
「ごめん…」
ナパームに甘えようとしている自分が情けなくて、謝ることしかできない。
07:喉元に突きつけられたナイフ
(グラパイ)
「パイレーツ、少し刺さってる」
首筋に鉤爪を突きつけてくるパイレーツにグランドは呟いた。
「うる、せっ!も、やめろ…ってんだよ…!
これ以上、シたら、首もぐぞっ!!!」
グランドの上でパイレーツが泣き声で言う。
はて、どうしてこのような反応をするのだろう?とグランドは疑問に思った。
「どうした、パイレーツ。」
「どうもしてねぇよ!嫌なんだよ!!」
「…?」
どうもこの弟は本音を言わないので要領を得ない。
何故嫌なのか、そこが理解できないのだが。
「理解できない、首をもがれる前にその腕を引きちぎる」
「ッ…」
パイレーツは顔を背ける。
「す、好きな、ヤツが…できた」
「………」
つまりそれは
あぁ、本命が出来たから兄弟同士の親睦を深めるためのこの行いはもうできないと?
「…関係なくないか?」
「関係あんだよ!!!!悲しくなってくんだよ!!!!」
なんと面倒くさい弟だろう。
弟は乙女なのか。
08:とてもささやかな苦しみを
(キンダイ)
呪詛のように恨み言を吐き続けたこともある。
罵り怒鳴りちらしたこともある。
時には物を投げて拒絶したこともある。
「キング!」
「やぁ、ダイナモくん」
キングに向かってにっこり微笑むとキングも微笑んでくれる。
しかしその微笑には陰が差していた。
少し疲れを含んでいるような、不安げな笑みだ。
「キング、一緒に遊ぼうよ」
「あ、あぁ…そうだね…あぁ…ダイナモくん…」
「どうしたのキング」
「許してくれ、ダイナモくん、私を許してくれ」
キングはダイナモを抱きしめる。
「許す?何を?ボクはひとつも許すことなんてないよ」
笑顔で、言う。
09:柔らかな皮膚を切り裂いて
(擬人化ナパ波)
「オレを殺して欲しい」
ウェーブは指で自分の首を横へなぞる。
「一思いに殺してくれてもいい。苦しむような殺し方でもいい。
ナパームの思うように」
「出来ない。」
「…海の中で漂えというのかナパーム」
ウェーブは床の上で屈み込んでしまう。
「独りならばそれでよかった、独りっきりなら、海の中の孤独は辛くない。
幸福だった。
でも今は辛い、お前がいるから辛い、お前がいないと辛い。
いっその事、殺してくれた方がオレは幸せなんだ。
独りになるのが、辛い……」
10:哀しいって、どんなものだった
(双子蛇、Al/BE)
メモリーを再生すればスネークがいる。
いろんな表情を浮べたスネークを再生できる。
横にスネーク本人がなくても、いい。
スネークは俺の全てを知り尽くしていた。
そして全てを愛してくれていた。
それでいいじゃないか、哀しみはない。
スネークが全て奪っていった。
今スネークがいなくても、俺は、私は、愛に満たされているのだ。
哀しくはない。
ただただ、心の中は空虚。
スネークが全てを持っていってしまったからだ。
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