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注意
中身のないよくわからない電波話。
蛇さんがロールちゃんに恋していたという捏造設定があります。
双子がロックのこと好きだったという捏造設定があります。
        
        「…なんだこれは」
        
         ジェミニはソレを手に取り呟く。
        
         スネークの部屋。
        
         サーチスネークが潜んでいるのであまり彼の部屋を詮索したいとは思わないジェミニなのだが、目に付いたのだから仕方が無い。
        
         ベッドの下の隙間からちょろりと赤い布切れが出ていたので、気になって引っ張って見れば赤いワンピースだった。
        
        「あー…あぁー……」
        
         狼狽するスネーク。
        
         冷却水という名の汗が出てきている。
        
        「え、女装の趣味があったのか?その顔で?」
        
        「違う!!そ、れは……えー…俺のだけど俺は着なくて…」
        
         チロチロと舌を出し入れしながらスネークは(電子頭脳の処理が混乱しているのか)ゾンビのような動きでジェミニに歩み寄って服を掴む。
        
        「舌仕舞えよキメェな。何なんだよ。これ、あれだろ?」
        
         ジェミニの視線が痛い。
        
        「ロールちゃんの服を模してるな?サイズが明らかに違うが。ははぁ、ロールちゃんが恋しくて似てる服を買ってきて夜のオカズにしたと」
        
        「俺まだロールちゃん汚して無いし!!俺の脳内の妄想の中でさえまだロールチャンは綺麗ですよぉ!?
        
         ジェミニと違って脳内で犯したりしないんでぇー!ジェミニは犯してますモンね!?ロックをさぁ!」
        
        「な、なっ…破廉恥なことをいうな!!」
        
        「いや言い出したのお前だろ。てか図星かよ。うっわ、ロックが知ったら「最低」って言われるねオニイサマ。
        
         わーわーどうしよう俺教えちゃおうかしら。」
        
        「煩い!俺のことはいいんだ!このワンピの話だろ!何に使っているんだ。用途はなんだ。
        
         気になるだろ。すごく気になる。夜のオカズなんだろう?」
        
        「……」
        
         コクンと頷くスネーク。
        
        「ほらみろ、脳内でレイプか…怖い…」
        
        「ちげぇ。お前に着せてロールチャンに見立ててセックスするプレイを妄想するだけだ」
        
        「何プレイだよ。それ。え、俺?これ俺のサイズ?」
        
        「うん」
        
        「うわ、マジかよ…」
        
         ジェミニは服を自分に当てて見下ろしている。
        
         確かにスネークが着るには腰周りが余ってくる気がするが、ジェミニだと丁度いいように思える。
        
         こんなサイズの女性用なんてないだろう。
        
         ニードル当たりに作ってもらったのかもしれない。
        
        「でもいくら俺が美しいからってロールちゃんとは外見が違いすぎないか?」
        
        「安心しろ、俺って妄想力が豊かだから。多少の違いは脳内でカバーできる」
        
        「お前のそういうのを電子頭脳の無駄使いっていうんだ……。
        
         俺を抱くのはいいが、他人の代わりはゴメンだな」
        
         ポイっと服を投げ捨てるジェミニ。
        
        「そういうと思って脳内の妄想だけで留めていたんだ」
        
        「変態」
        
        「一回着てみろよ」
        
        「ヤダよ」
        
        「美しいジェミニなら似合うと思うんだけどなー」
        
        「他人の代わりとか嫌だからな」
        
        「ジェミニ綺麗だよなぁ、似合う、絶対似合うからさぁ。着たジェミニの姿が見たいなぁ~!」
        
        「……」
        
         ジェミニは、じーっとスネークを見つめる。
        
        「ふむ、ボディスーツ越しだからな?」
        
        「いいよ別に」
        
         結局着るジェミニ。
        
        「似合うな。うん。ふふ、ふふふふふ俺は美しい…」
        
        (自分で絶賛してやがる)
        
         自前の手鏡で自身を眺めながらジェミニはいつもどおりに自分を褒め称える。
        
         アーマーを取っ払い、黒のボディースーツ越しに着ている。サイズも丁度いい。
        
        「満足したか?スネーク」
        
         目を細めてジェミニは言う。
        
        「いいや、まだだな。ヤってないからな」
        
        「誰がそこまでヤると―――」
        
         飛び掛るスネーク。
        
         ジェミニは素早くそれを避け、問答無用の蹴りを喰らわせた。
        
        「ロールチャンに蹴られたと思えばなんか目覚めそうだ」
        
        「よしメンテに行こう。その電子頭脳どうにかしよう」
        
        「サーチスネークちゃん!!」
        
        「ぎゃあ!?」
        
         サーチスネークが数匹ジェミニに群がりジェミニは悲鳴を上げながら倒れこむ。
        
        「お互いキモチよくなるからいいじゃん。」
        
         言いながら、ジェミニの両腕を電磁式手錠で拘束する。
        
        「服汚されたくねーからゴムつけようなー。人間用だけどロボットのこれにつけてもかまわねーだろ。多分」
        
         ジェミニのボディスーツを破りながらいうスネーク。
        
        「嫌だ…!」
        
        「嫌がってもヤっちゃうもんねー♪」
        
         ジェミニはスネークを睨むが、スネークがギラギラした紅い目を向けて笑みを浮かべるばかりだった。
        
        
        
        
        
        
        
         スネークが、ロールに対して恋心を抱いていたのはジェミニも知っていた。
        
         本人は気になる程度だったようだが、第三者から見てスネークの行動は「恋する少年」のようなものだった。
        
         まだ起動して間もないためか、子供のような接し方で…しかしその電子頭脳は優秀ゆえに、感情を告げることもなかった。
        
         この恋は実るはずがない、と悟ってしまったのだ。
        
         ロールはスネークのことを兄弟機としか見ていないからだ。
        
         無理やりロールを奪おうと思えばできただろうに、しなかったのは自身が半分ライト製だった故にだろうか。
        
        
        
         今ではもう解らない。
        
        
        
        「スキ…スキなんだ…」
        
         スネークはぼそぼそと呟きながら、犯しているジェミニの首に噛み付く。
        
         ぎゅっとジェミニの中が締まる。
        
        「あっあ、あっ……痛、い」
        
         ジェミニは身を捩るが、スネークは目を細めて喉の奥で笑う。
        
        「捕まえて、閉じ込めて、愛してあげたいなぁぁぁぁ………!!」
        
         顔を上げて、スネークは激しく腰を動かしはじめる。
        
        「いや、激しッ…い、あ、あぁぁっ…!!!」
        
         ブルブルと震えるジェミニ。
        
        「先に、イクなよ。もっとイかせたくなるだろ…!!
        
         それかイヤか?蛇に犯されるのは嫌か?なぁ、嫌なんだろう?ロックに助けてって言えば!?
        
         なぁ、言えば!?なぁ…!!!!」
        
        「す、ねぇー…く……」
        
         スネークは誰に向かって言っているのか。
        
         自分を通してロールに言っているのか?
        
         ジェミニは熱に犯された思考で、懸命に考える。
        
        「俺ならもっと愛せるのにさぁぁ…俺ならぁぁぁぁ…」
        
        
        
         あぁ、ロールちゃんに向かって言っているのだ…
        
        
        
        「スネー…ク…」
        
         ジェミニはスネークの名を呼ぶ。
        
        「俺を…俺を……」
        
         言葉をぐっと飲み込むジェミニ。
        
         俺を見てくれと、言えなかった。
        
         スネークはジェミニが何を言いかけたのか察したのか、動きを止めて体位を変える。
        
         ジェミニはうつぶせにされて、再び犯され始めた。
        
        「ひっぅ、ぅぅ…」
        
         枕を噛み締めながら、ジェミニはその苦痛のような快楽に耐えた。
        
        
        
           ◆◆◆◆
        
        
        
         その日以降、ジェミニは服を着せさせられ犯された。
        
         最初は服を汚したくないと言っていたスネークも、今では気にしていないようだ。
        
        「うっ、ぁ…ぁぁ」
        
         顔から廃油をぶっ掛けられるジェミニ。
        
         顔を伝って胸元を汚し、ジェミニ自身も果ててスカートと床を汚す。
        
        「顔射でイクとかエロすぎるだろ、お前」
        
         ニヤニヤと笑みを浮かべながらスネークはいう。
        
        「……」
        
         ジェミニは何も答えず顔を伏せる。
        
         極力何も言わず、スネークのやりたいようにやらせる。
        
         自分が他人の代わりとなっていることに不満はあるが、けれどもやはり、スネークはジェミニとして見てくれている節もある。
        
         完全に自分をロールとして見ていたら、それは狂気だ。
        
        「ジェミニ…」
        
        「え?」
        
         スネークがジェミニの服を脱がしにかかる。
        
        「スネーク?もういいのか?」
        
        「今日はお前がヤるんだよ」
        
        「俺が?」
        
         ボディスーツのみの姿になるジェミニのメットに、スネークは首筋からハッキング用コードを引っ張って接続する。
        
        「お前、ロックを犯したいんだろ?」
        
        「なっ……」
        
        「俺が代わりになってやるからさ。犯せよ。」
        
        「うあっ!?」
        
         ばちり、とパルスが送られ眩暈を覚えるジェミニ。
        
        「あ、あ…?」
        
         目の前にいたスネークの姿がロックになっていた。
        
        「視覚認識を弄ってみた。ちゃんと見えてるか?」
        
         スネークの声で喋るロック。
        
        「視覚情報と感覚が合わなくて違和感は感じるだろうケド、そこは我慢しろよ」
        
        「あ、あぁ…」
        
        「…抱いて?」
        
         『ロック』は誘うようにジェミニに腕を回す。
        
        「……」
        
         ジェミニは一瞬戸惑うが、しかしその『ロック』の唇に口付けをした―――
        
        
        
        
        
        
        
        「……メンテだなぁこれ」
        
         首の無数の凹みを、手で撫でながらスネークはいう。
        
         ジェミニの指の痕だ。
        
        「ねぇジェミニ、何項垂れてるのさ」
        
         スネークはベッドに腰掛、そのまま動かないジェミニに擦り寄る。
        
        「別に」
        
        「首を絞めて犯すのが最高に気持ちよかった?」
        
        「……うぅぅぅ」
        
         ジェミニは手で顔を覆う。
        
        「いいんだよ、俺の首もっとシめて?ねぇジェミニ…誰にもバレやしないさ。
        
         俺がロールちゃんが好きで好きで堪らなくてお前をロールちゃんに見立てて犯してること。
        
         お前が俺をロックに見立てて犯して、暴力振るってしまうこと。
        
         本人たちにバレやしないんだ、遠慮なんかいらないさ…ね?ジェミニ泣かないで」
        
         スネークはジェミニの手を掴んで顔から引き離す。
        
        「キスしてやろうか?抱きしめてやろうか?」
        
        「…」
        
         ジェミニは無言のままスネークを抱き寄せた。
        
        「お互いどうしようもないよなぁ、未練がましいよなぁ」
        
        「煩い…俺は別に、ロックのことは…」
        
        「はいはいそうでしたねぇ」
        
        
        
           *****
        
        
        
         二人は一緒にいることが多くなったので、周りからはデキていると思われるようになった。
        
         実際は恋愛感情なんてこれっぽっちもなくて。
        
         ただの傷の舐めあいをしているだけの仲。
        
         そしてスネークの『愛情』はとてもとても深まっていき、ジェミニの『愛情』もとてもとても激しいものへなっていた。
        
        「アンタに踏み砕かれた腕の調子まだオカシー」
        
         スネークはジェミニに言う。
        
        「どんどんお前、暴力的なってるよね、そのうち俺壊されちゃうナ?
        
         あ、今『ロールちゃん』だったねぇ…?ふ、ふふふ…」
        
         愛しそうにジェミニを抱きしめ、頬擦りをするスネーク。
        
        「俺はとても幸福だ。とてもとても幸せを感じている、心が満たされているんだ」
        
         にこにこ笑って、そう言う。
        
        (スネーク……)
        
         ジェミニは虚ろな目で彼を見る。
        
         きっと自分がスネークを犯しているときも、彼と同じ目をしているに違いない。
        
         そして彼も虚ろな目で見返しているのだろう。
        
        
        
         見立てて、それを犯して、満たされる心など――――
        
         スネークも自分も、確実に心が壊れてきている。        
        
  
 
 
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