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「最近君といると楽しいんだよ」
唐突にキングがそんなことをいう。
「つまり、今まで楽しくなかったと?」
不満げな表情でバーナーはいう。
何だかんだで弄ばれたあげくについこの間一線をも越えたのだが、向こうは特別な感情は無かった模様。
それが腹立たしく思えてくる。
―――また振り回された
バーナー自身の感情なんてキングは考えないのか。
改心してからは見てくれていると思ったのに。
独りよがりだったのか。
どんよりと気分が沈むバーナーだがキングはそれが楽しいのかクスクス笑いながら口を開いた。
「いやぁね、わたしは元々全てのモノゴトに対して楽しいと感じたことはなかったんだ。
でも最近気づいてね、君といると楽しい」
「はぁ・・・・・・・そーですかぁ・・・・」
「バーナーくんをからかうのがとても楽しいしこうやって話し相手になってくれているのも楽しいね。
ふふ、わたしの中の何かが変わってきた証拠かな…いや、変わってはいないか」
ハッと気づいた風な表情をする。
「変わっていない、自覚していなかっただけだ。うん、君に嘘を付いていたときも楽しかった」
そういってクックッと笑いを噛み締めきれない笑みを漏らす。
「アンタサイテーだよ」
「仕方が無いじゃないか、今は反省してるんだから許してくれないか」
「ゆるさねー」
バーナーはキッパリという。もはや取り繕う気も無い。
今の関係は上下なんてないのだから。
キングはバーナーに歩み寄るとそっと手を握る。
「じゃあどうしたら許してくれるかな?」
「う…」
カッと赤くなるバーナー。
キングの顔が近い。
「早く言わないと…アッチを抜くんじゃなくてボンベのガスを抜いちゃうぞ。」
「雰囲気わざとぶち壊そうとすんな!!!!」
「ははははっ!許しておくれ」
「!?」
キングはバーナーを引き寄せてキスをする。
END
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