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「メリークリスマス。何か欲しいものはあるかい?」

「メリー、なに??」

 バーナーは眉間に皺を寄せて首をかしげる。

 しかしキングはにこやかな笑顔のままだ。

「今日はクリスマスだからプレゼントをする日なんだよ」

「ふーん。欲しいものいうとキングが用意してくれるのか?」

「そうだよ、サンタさんはロボットの所には来ないだろうしね」

「??」

 クリスマスというものをイマイチ理解できていないバーナーはよくわからない単語の羅列に疑問ばかり浮かぶが、重要なのはそこではない。

 キングの言う『欲しいもの』を伝えなくてはならないのだ。

「なんでもいいのかよ?」

「そうだね」

「んーと、じゃあ…キングの時間くれよ」

「…?」

 首を器用にかしげるキング。

「ちょっとだけでいいからさ、キングの時間くれ。

 研究室に篭ってばかりじゃなくてさ、俺と付き合ってくれよ」

「君は可愛いことをいうね。そういうのでいいのかい?

 モノは欲しくないのかい?」

「別にモノで欲しいモンねーし。ダメなのか?」

「構わないよ、バーナーくん」


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