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 ―――



 バーナーは自分の手を見つめる。




 ――― 指先がチリチリする。




 おかしい、どんな高熱でも耐えるよう設計されているのだ。

 噴射口の劣化だろうか。

 メンテナンスをしてもらったほうがいいのかもしれない。



 ごうごうと、耳鳴りがする。



 う る さ い 。

 今はそれどころではないのだ。


 指先が


 あぁ、煩い、煩い



「うるさい!!!!!」



 バーナーは顔を上げて叫ぶ。

「あ」

 そうだ、森を燃やしていた。

 もう火は行き届いているはずだ。

 周りが赤い、炎の赤。ごうごうと火と風が混ざって音がする。

 もし、火が行き届いていなかったらどうしよう。



 バーナーは指先から火を放射する。


 指先のチリチリとした痛みが消える。


 燃やし損ねた木はないだろうか?



 燃やし損ねた木は



 



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