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        過去話的な感じ
        
         ジェミニはお酒を飲まない。
        
         甘党だからお酒が苦手なのだろうと勝手に思っていた。
        
         セカンドの人たちとの合同飲み会でもお酒は摂取せずにお酒を飲むフリをして水を飲んでいたのをマグネットは覚えている。
        
         しかし今回はそこを突っ込まれてしまった。
        
        「なーなー、なんで双子は酒のまねーの?」
        
         クラッシュがジェミニに詰め寄って問いかけてくる。
        
        「は?」
        
        「飲んでないじゃん、嫌いなの?」
        
        「かっ…完璧な俺が酒に弱いはずないだろ!?ただ俺は酒の匂いが嫌いなんだ!あと味も嫌いなんだ!」
        
        「ははは!偏食屋さん!」
        
        「偏食屋さんってなんだよ、初めて聞いたわ」
        
         クラッシュに突っ込むフラッシュ。
        
        「別に無理して飲まなくてもいいだろ、飲めないんだったらさ」
        
        「いや!別に飲めないとかそういうわけでは!!!」
        
         どんどん墓穴を掘っていくジェミニ。
        
        「ホント!?じゃあ飲め飲め!!」
        
         嬉しそうな笑顔でクラッシュはギコチナイ動きのハンドアームで酒の入ったコップをジェミニに押し付ける。
        
        「うっうっ…」
        
         泣きそうな顔になっているジェミニ。
        
        「あ、ジェミニちゃんいらないなら俺が飲むよ」
        
        「そうだな、そっち度数高いからマグネットに飲んでもらえよ。お前こっち飲めばいいし」
        
         マグネットと、水を差し出すフラッシュが助け舟を出すのだが…。
        
        「バカどもめ、俺が、この俺が酒に弱いわけが…!」
        
        (ジェミニちゃん…!どうしてそこで強がっちゃうの…!)
        
        (めんどくせぇ!こいつホントめんどくせぇ!!!)
        
         グイっと一気に飲むジェミニ。
        
        「うぐ、…はぁはぁ、どうだ、飲めるだろ…でももういらん…」
        
         涙目で空になったコップをクラッシュに押し付ける。
        
        「じゃあこっちつまんどく?」
        
         クラッシュがなにやら散らかっているテーブルの上から包装された一口チョコレートを探してしてくる。
        
        「チョコ…ならいいかな」
        
        
        
         しかしそれはお酒入りであった。
        
        
        
         だいぶ体温が上がり、排熱もままならないのかジェミニの顔が赤い。
        
         冷却しようとしているらしく息が荒いし冷却用の涙がぼろぼろこぼれている。
        
        「大丈夫ジェミニちゃん!?」
        
        「んっ…」
        
         ジェミニの目は完全に据わっている。
        
        「ふ、ふふ…美しい…美しいよ、『私』……」
        
         なにやらガラスに反射して映る自分の姿を見て呟き始める。
        
        「ううん、『俺』の方がとても、美しい…!愛してるよわたs」
        
        「わ、わぁぁぁあ!?」
        
         マグネットは咄嗟にジェミニの口を塞ぐ。
        
         サードの者はジェミニのことを理解しているが、セカンドの人たちは『知らない』。
        
         ジェミニのホログラムはプログラムされて動いているものだと思っている。
        
         実際はジェミニが独りで動かしている、いわば腹話術のようなものなのだ。
        
         ジェミニ曰く『勝手に動くのがキモチ悪い』とのこと―――
        
         今のジェミニは相当酔っているらしく、ホログラムを出していると思い込んでいるようだ。
        
        「なんだマグネットぉ…」
        
        「あ、ごめん。つい…」
        
        「…はぁ、身体が熱い…脱ぐ…」
        
        「えぇ!?」
        
         ベルトに手をかけごそごそし始めるジェミニに驚くマグネット。
        
        「ダメだよぬいじゃ!」
        
         ジェミニの手を押さえる。
        
        「む、ぅぅ…うまく脱げない…まぐねっとぉ、脱がして。」
        
         上目遣いでお願いをしてくる。
        
        「早くぅ!マグネット早くしろぉ!!」
        
        「ま、待って待って!!あの、ジェミニちゃんが暴れるので先に帰ります!ご馳走様でした!!」
        
        「おーまたなー」
        
         先輩方に見送られつつ、マグネットはジェミニを抱えてサード区へ急いだ。
        
        「おい」
        
        「なに?」
        
         ぐいっとジェミニがひっぱるので脚を止めるマグネット。
        
        「ここだろ、お前の部屋ここだろ」
        
         言ってガンガンと横のドアと叩く。
        
         確かにそこは自分の部屋である。
        
        「ジェミニちゃんの部屋まで行くんだよ?」
        
        「ここでいいだろ。お前はバカか」
        
        「なにがどういいのかよくわからないけど早く部屋に行こうね」
        
        「いやだぁぁぁ!!マグネットの部屋がいいーーー!!!!」
        
         ダダをこねるジェミニ。
        
        「え、えぇぇ…俺の部屋汚いよ?」
        
        「うるさい、ばーか。俺はここでいいんだぁー!!!」
        
        「わかった、わかったからドア叩かないで!ジェミニちゃん結構怪力なんだから壊れちゃうよ!!」
        
         マグネットは自室のドアを開いてジェミニを運ぶ。
        
         中は凄く散らかっていた。
        
         あとで片付けよう、整理しよう、といってずーっと放置してしまい、もうごちゃごちゃしている。
        
         ゴミを放置しているわけではない。
        
         色んな資料が散乱しているだけだ。別にこれで困ることはない。資料がどこにあるのかはだいたい解るからだ。
        
         散らかしているわけではない、そうこれは「手の届く場所」に置いているだけなのだ!
        
        「ほら、ごちゃごちゃしてるでしょ。満足した?」
        
        「……」
        
         ジェミニはふらふらと歩いて(足元の障害物は踏むか蹴り飛ばし)マグネットのベッドに倒れた。
        
        「あぁぁぁジェミニちゃん!!」
        
        「熱いって…言っただろ…」
        
        「あーそうだね、どうしよう。吐く?吐き出せば楽になるよ?あ、冷却シートが残ってたような…」
        
        「まぐねっとぉ…脱がせろ」
        
        「えっ」
        
         ジェミニが仰向けになり、誘うような目つきでいう。
        
        (誘ってない、誘ってない!あの目は酔ってるからだ…!)
        
        「マグネット…早くしろ、ぶっこわすぞ」
        
        「うぅ、あとで怒らないでね?」
        
         マグネットはジェミニの胸板の装甲を外す。
        
        「ベルトも外せ、早く」
        
        「えぇぇ…」
        
         ドキドキしながらマグネットはベルトも外した。
        
         するとジェミニは自らズボンを降ろし始める。
        
        「ら、らめぇ!!!なにしてんの!!!」
        
        「はぁ?熱いんだよ」
        
        「ご、ごめん…」
        
         マグネットはジェミニに背を向ける。
        
         そうだ、自分が見なければいいだけの話ではないか。
        
         別にジェミニは自分を誘っているわけではないのだから。
        
        「はぁ、マグネット…俺綺麗だろ…?」
        
        「そうだね、綺麗だよ」
        
        「ふふ、ふふふふ…」
        
         嬉しそうなジェミニの笑い声。
        
        「マグネット好きだ…俺のことを綺麗だと言ってくれる…ふふ、俺の言うことも聞いてくれる…
        
         俺の美しさのせいだな……ふふふ」
        
        「だねぇ…うお!?」
        
         ジェミニの腕が後ろから回されてくる。
        
        「あぁ、マグネット冷たくてキモチいい…」
        
        「そ、そうかなっ!?」
        
        (う!?)
        
         腰になにか固いものが当たっている。
        
         いやロボットだからお互い多少は固いのだが、その、局部的なモノが……
        
        「マグネット…」
        
         聴覚センサーの近くで名を囁かれ、ジェミニが腰を摺り寄せてくる。
        
         いつの間にかジェミニの脚がマグネットをがっちりホールドしてしまっている。
        
        「だ、だめだよジェミニ!俺はお前のおにちゃんだから!!」
        
        「それが何だ。別に血の通った兄弟じゃあるまいし。我々は、ただ製造者が一緒でナンバーが通しだってことだけじゃないか…」
        
         酔っているせいで呂律が回らないのか、少し舌足らずな口調で言うジェミニ。
        
        「精神的なモノなんだよ。ジェミニ……」
        
        「俺のこと嫌いなのかマグネット…」
        
        「好きだよ、好きだからなおさら…」
        
        「うるさい!好きなら俺のいうこと聞いてればいいんだぁ!!」
        
        「うわ、あ!!!」
        
         ジェミニに押し倒され、マスクを外されてキスをされる。
        
        「ふ、んぅっ…う…!!」
        
        「はぁ、マグネット…マグネット……」
        
         ジェミニは貪るように何度も角度を変えながらマグネットにキスをしまくる。
        
        「…」
        
         マグネットもそこまでされては理性の針が振り切れてしまい、ジェミニの頭を掴んでキスを仕返す。
        
         お互いの舌が積極的に絡み合う。
        
         ジェミニの腰が動いた。
        
        「ジェミニ…」
        
        「シろ」
        
        「うん…」
        
         マグネットはジェミニを寝かせて、ナニを咥える。
        
        「うっ…あ、好き…好きだよマグネット、お前言うこと聞いてくれるから好き…!」
        
         息を荒げながらジェミニは言う。
        
         アルコールのせいで感度が高ぶっているらしく、いつもの笑みに少し感情が混じっている。
        
        「あ、あぁぁ…あぁぁぁっ…」
        
         身体を仰け反らせて嬌声を上げるジェミニ。
        
         逃げたいわけではないのだろうが反射的に腰が引くのでマグネットはジェミニの脚を掴み、押し広げて固定する。
        
        「ま、ぐねっ…とぉ!!!」
        
         ジェミニはシーツを握り締めながらイく。
        
         マグネットは喉の奥でジェミニの廃油を受け止めながら飲む。
        
         幸せを感じている自分、その自分を恥じる自分、マグネットの心はその二つに分かれていた。
        
        「まぐねっとぉ…」
        
         ジェミニの声に、恥じている自分を押しつぶして幸せを感じる自分が強くなる。
        
         視線を向けると、ジェミニは泣きそうな、物欲しそうな目で見てくる。
        
        「まって、ジェミニ…」
        
         マグネットはジェミニの廃油排出用のレセプタを舐め始める。
        
        「うっあ、あぁ……」
        
         びくびくと震えるジェミニ。
        
         マグネットは濡らした指をそこへ挿入し、ほぐしにかかった。
        
        「っあぁぁ…!!」
        
        「指だけでキモチいいんだ?ジェミニちゃん。可愛いよ…」
        
        「うあ、あぁぁ…」
        
         マグネットが太ももの内側にキスをしたり、ナニへキスをしたりしてジェミニを翻弄する。
        
        「も、欲しい…マグネット、欲しいよ…!!」
        
        「うん、解ってる…」
        
        「ッあああああああ!!!!」
        
         挿入しただけでジェミニはイってしまう。
        
        「うわ、すご、い…!締め付けが、イイ…」
        
        「やめ、マグッ…まだイって、るからっ動く、なぁっ…」
        
        「ごめん、無理、腰止まらない…!!」
        
        「うあ、あっあぁぁっ…!!」
        
         マグネットにしがみ付いて動きを止めようとするが、マグネットはそのジェミニの手を掴んでベッドへ押さえ込む。
        
        「いっぅ…ぁっ…ぁっ…!!」
        
        「あ、ジェミニちゃん今イってるんだ?すごくえっちで可愛いよ…?
        
         ごめん、一回出すね……」
        
        「ひぅっ…!!」
        
         声になっていない声を上げながらジェミニの身体が再び仰け反った。
        
        「あぁぁ…ジェミニちゃんの中すごくきもちいい…」
        
        「ま、まぐねっとぉ…」
        
         涎を流しながら名を呼ぶジェミニの表情がえろすぎて、マグネットは再び元気になってしまう。
        
        「まだシてもいいよね?」
        
        「ん、う…」
        
         小さく頷くジェミニ。
        
        「まぐねっと…綺麗?俺きれい…?」
        
        「綺麗だよ…すごく綺麗……」
        
        「まぐねっとぉ……」
        
         ジェミニは恍惚とした笑みでマグネットにキスを強請った。
        
        
        
           ◆◆◆◆
        
        
        
        「はっ……」
        
         気がつくジェミニ。
        
        「ここ、は…うおぉ!!?」
        
         下腹部に走る違和感に思わず声を上げる。
        
         何か入ってる!めっちゃ入ってる!
        
        「ハッ!?マグネット!!?」
        
         マグネットに抱きしめられているのに気づいた。
        
         がっちり後ろから抱きしめられ、そしてその侵入者がマグネットのアレだということも把握できた。
        
        「おきろマグネット!おい!」
        
        「んー? あ、おはよ~」
        
         とろんとした笑顔で暢気に挨拶してくる。
        
        「おはよーじゃねぇよ!!ナニをぶちこんでんだよ!?」
        
        「ナニだけど?あ、えーとおちんちん」
        
        「変な訂正いらねぇよ!離れろバカ!!つっこんだまま寝るとかバカじぇねーの!!」
        
        「気持ちよすぎて…あ、でも今日は寝ぼけなくてラッキー。
        
         寝ぼけてたら今ごろジェミニ抱いたまま天井に張り付いてたかもハハハ」
        
        「ハハハじぇねーよ、なんだよその地獄絵図。いいから離れろって!!!」
        
        「ああ、ごめん…」
        
        「っひ」
        
         引き抜かれる刺激にゾクゾクと震え上がるジェミニ。
        
         そしてごぽごぽとマグネットの廃液が溢れてくる。
        
        「うわ、あぁぁ…」
        
         排出の感覚が気持ちよかったのか、顔を紅くしながら声を上げる。
        
        「ジェミニ、それはエロいと思う」
        
        「ちがっ…マグネット、綺麗にしろ!お前の廃油だろっ…!!」
        
         涙を溢しながら溢れ出る部分を見せ付けるようにしてくるので、マグネットはムラムラしてくる。
        
        「うん、つっこんでかきだせと……」
        
        「誰がそんな…え、待って!マグネットまって!!」
        
         押し倒されるジェミニ。
        
        「大丈夫、あとでシャワー室で、ジェミニのここをブラシで洗ってあげるから…洗ってあげるからぁ!!!」
        
        「怖ッ! あ、うわぁっ!!」
        
         元気なナニをねじ込まれてジェミニはマグネットにしがみ付いた。
        
         ずっと挿入されたままだったのですんなりと入ってしまう。
        
        「はっあ、あぁっ…」
        
        「すご、酔ってるときよりえっちな顔だねジェミニ…」
        
         キっとジェミニはマグネットを睨む。
        
         マグネットは苦笑しながら腰を動かす。
        
         ぐちゅぐちゅと粘膜質な水音がしてジェミニは顔を真っ赤にさせる。
        
         マグネットは興奮している自分を極力抑えながら、ジェミニのナニを扱き始める。
        
         ジェミニは小さな喘ぎ声を上げながらその動きにあわせて腰をくねらせる。
        
        「ジェミニ、綺麗だ…すごく綺麗…」
        
        「~~~~ッ!!!」
        
         マグネットの言葉に合わせてぎゅうぎゅうとジェミニの中が締まる。
        
        「綺麗だよジェミニ……」
        
        「っ…!!!」
        
         イってしまうジェミニ。
        
         マグネットもナニを引き抜いて外で排出する。
        
         そのせいでジェミニにぶっ掛ける形になってしまったが。
        
        「はぁ…はぁ…」
        
         力なくぐったりしているジェミニをマグネットは抱き上げた。
        
        「お風呂、いこうか。洗ってあげるから」
        
        「うん……」
        
        
        
        
        
        
         お風呂でもお兄ちゃんはいやらしかった。
        
        「ジェミニとお風呂とか何年ぶりだろう!」
        
        「起動してから一度も一緒に入ったことなんかない!」
        
        「そうだったね!ほらジェミニ、お尻向けて…そうそう」
        
         マグネットは楽しそうに洗浄液をつけたブラシをジェミニのそこへねじ込む。
        
        「ひっ、あぁ…!!!」
        
        「ジェミニ、がんばって踏ん張らないと…」
        
         一応マグネットはジェミニの腰に腕を回して支えているが、ジェミニの頑張っている姿も見たい。
        
         ジェミニは壁に手をつき、マグネットに尻を突き出しているポーズのまま喘いでいた。
        
        「ま、まぐ…まだ?ねぇ、まだぁ…?」
        
        「丁寧に洗っておかないとね。俺の廃油の匂いさせたくないんだろう?」
        
        「ん、うぅ…あ、はあぁ…」
        
         シャワーの水で流れて泣いているのかどうかわからないが、ジェミニは熱っぽい表情で刺激に耐えているようだ。
        
        「…ねぇ。スネークとヤったあとはどうしてるの?」
        
        「なんかスネークが勝手にやってくれてて……俺、寝てるからわからない」
        
        「あぁスネークってそういうのきちんとしてるんだ…潔癖症っぽいところあるもんね…」
        
         どっちみち弟にも甘やかされているわけか、と納得するマグネット。
        
        「よし、こんなものかな」
        
        「ひぅっ…!」
        
         ブラシを引き抜くとジェミニは身体を振るわせる。
        
        「次は身体を綺麗にしてあげるね。ジェミニの好きな泡だぞ~♪」
        
         スポンジを駆使して泡を作る。
        
        「べつに好きじゃない!」
        
        「まぁまぁ」
        
         丁寧にジェミニの身体を洗い始めた。
        
         そう、丁寧に。
        
        「ま、まぐねっ…ちょ、待て…!!」
        
         マグネットの頭を抱き込むようにしがみ付くジェミニ。
        
         入念に腹部と太ももを洗われる。
        
         くすぐったい刺激とセックスの余韻のせいで感じるなというほうが無理だ。
        
        「ジェミニのえっち」
        
        「磁石剥ぎ取るぞクソバカ変態やろう!」
        
        「酷い言われようだ…」
        
        「事実だ!!」
        
        「だったら自分で洗えばいいのに」
        
        「お前が洗うべきだろ!お前が汚したんだから!!」
        
        「ふふ、ジェミニが可愛すぎてイタズラしちゃうんだ。
        
         俺、ジェミニのためならなんだって出来ちゃう…」
        
        「うぅぅ…!!」
        
         泡を洗い流し、マグネットはジェミニの半立ちしているナニを咥える。
        
        「あ、あぁ…ぁぁぁ…」
        
         ジェミニは虚ろな目でその刺激に喘ぐ。
        
         腰もがくがく震えてマグネットが支えている状態だ。
        
        「ひっ……」
        
         マグネットはジェミニの熱い廃油をこぼさず飲み込んだ。
        
        
        
            ◆◆◆◆
        
        
        
        「なんだこれ」
        
         スネークは吐き気を堪えて呟いた。
        
        「あ、おかえりスネーク」
        
        「ん…来たかクソ蛇」
        
         のほほんなマグネットに、いつもどおりのジェミニ。
        
         ただジェミニはソファにどっかりと座り、もぐもぐとケーキを食べていたが。
        
         そのテーブルにはすごい量のケーキやお菓子が並んでいる。
        
         甘いものが苦手なスネークにはあまりいい光景ではない。
        
        「ジェミニ怒らせたのか?」
        
        「ちょっとねー」
        
         苦笑するマグネット。
        
        「おいクズ磁石。茶を持ってこい」
        
        「はいはい今すぐにー」
        
         パタパタと台所へ戻ってしまう。
        
        「なにがあったんだ…」
        
        「飼い犬に手を噛まれた、といったところか。ふん…」
        
         別段ご機嫌ナナメといった感じではないジェミニ。
        
        「わけわからん」
        
         スネークは首をかしげつつも、甘い匂いのする空間から脱出するため、任務の報告があるからといってその場を後にした。        
        
  
 
 
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