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スネークの部屋にジェミニはいた。
両手を後ろ手に拘束され、その目は虚ろ―――視覚センサーを切断されていた。
目を開いてはいるが、周りを捕らえることが出来ない。
スネークの部屋というのは散らかっているときとスッキリしているときの差が激しい。
何かの作業に熱中し始めると端末機やデータの詰まった電子媒体、どこに繋がっているのかよくわからないケーブルや
コードなどが散乱し足の踏み場がなくなってしまう。
しかし何もしていないときは本当に何もない。
雑誌やお菓子ぐらいしかない。
今スネークの部屋は後者だった。
ひどくスッキリしていて、それでジェミニの存在がこの空間を支配している。
「すねー、く…」
息の上がった声でスネークの名を呟くジェミニ。
固く閉じられているその両足は小刻みに震えている。
「もう、スネーク…」
「我慢できない?」
スネークが歩み寄り、ジェミニを見下ろしながら言うとジェミニはコクコクと頭を縦に振った。
「漏れ、る…」
「いいよ出しちゃって。そこで」
「嫌だ…」
今度は首を横に振る。
「漏らしちゃうジェミニが見たいなー」
ニヤニヤ笑みを浮かべながら、スネークは屈み込んでジェミニの頬に手を添える。
ジェミニはスネークの手により大量の洗浄液を飲まされていた。
洗浄液はE缶以外のエネルギー摂取、ようは『食事』という行為で汚れた体内器官を綺麗にするためのものである。
主に定期的なメンテナンス時に、寝ている間に行われるものなのだが。
「出すのが嫌だったら我慢するしかないし?頑張れよ」
「す、すねーくっ…!」
「えー?俺の名前呼んでもダメだぜ?」
クスクス笑いながらスネークは長い舌でジェミニの唇を舐める。
「ふっ…う…」
ビクンっと震えるジェミニ。
「漏らすの我慢してるのに感じちゃうんだ?もしかしてキスしてくれるかもーとか思った?」
「ちが、―――」
スネークの口がジェミニの唇の動きを封じる。
にゅるりとスネークの舌が口内に入り込み、舌に絡んでくる。
「っう!?」
下半身の刺激にもがくジェミニ。
脚を開かせ入ってきたスネークの体。
その手はジェミニの股間を撫で始める。
「うっぁ、ぅぅ…」
スネークの長い指が、ジェミニのナニをズボン越しに刺激してくる。
ただ撫でているだけなのだが、我慢している現状その動きだけでも辛い。
「さすがジェミニ、頑張るなー。」
キスをやめて呟くスネーク。
「すねーく、やめ、やめろ…すねーくぅ!!」
「止めろといわれて止めるわけないよね。あ、口寂しい?これとかいいんじゃないか?」
サーチスネークを取り出すスネーク。
視界を遮断されているジェミニにはスネークが何を言っているのかわからない。
「ほら、口あけろよ」
「んあ…」
言われるがまま、ジェミニは口を開く。
そこへサーチスネークの尻尾から突っ込む。
「んぐ、う…」
「舐めろよ、丁寧にさ」
「んう…うっ…」
(なんだこれ、動いてる…?)
それが何なのか解らないジェミニはスネークに従うしかなかった。
「そろそろ目隠しプレイも終るか。」
なんていいながらスネークは首筋から伸ばしたコードをジェミニのメットに差し込んで、視覚センサーを正常な状態へ戻した。
ジェミニの焦点が合ってくる。
「ひぎぅ!!?」
自分が咥えているものを理解してジェミニは悲鳴を上げながらガキンっとサーチスネークを噛んでしまう。
「うっ、うぅぅ…!!!」
青い顔なんだか赤い顔なんだかわからない表情でブルブル身体を振るわせるジェミニに、スネークはハッとして下半身へ視線を向ける。
「あ、漏らした。ビックリして気が緩んだな?あーあー止まらないなー。まぁ洗浄液大量に飲ませたから無理ないけど。
お前よく今まで我慢できたな。すげーすげー」
サーチスネークを引きずり出しながら言うスネーク。
「あぁ、サーチスネークちゃんにお前の歯型が……」
「げほっ、おえぇぇぇ…!!!」
咳き込みながら、口内オイルを垂らすジェミニ。
「ゲロプレイまでやっちまうつもりはなかったけど。出すモンないのが残念。
ほらジェミニ、ズボン脱ごうなー」
ジェミニのズボンをズリ降ろし、スネークはジェミニをひっくり返す。
「すねーく!?ま、って…まだ、出て……」
「そうだなまだおしっこ止まってないな」
「廃液だ!そんな呼び方やめろ!!」
「え、かわいい呼び方だと思うんだけど。」
「かわいくないっ…!!!」
「てか飲んだ分全部出るんだぜ?お前俺がどんだけ飲ませたと思うんだ。待ってられねーよムラムラしてるし」
「この、くそへびっ…あ、あぁぁっ!!」
後ろから抱かれたまま、スネークのナニが入ってくる。
「ひぁぁぁっ…やめ、すねーく、それやめっ…」
「排泄しながら扱かれるのそんなキモチいいの?すげぇ締めてくるんですけどー」
「知るかっ…!!」
「へぇ?」
ジェミニのナニを扱く手を強めると、ジェミニは嬌声を上げて身悶える。
「きもちいいの?どうなの?そんな声上げてさぁ?腰もくねらせちゃって、やらしー」
「うっぐぅぅ…」
唇を噛み締めて声を殺そうとするジェミニ。
「俺、ジェミニの声が聞きたいなー。なぁ、いいだろ?…あ、ジェミニ忘れてたけどまだ俺とジェミニ繋がったままなんだよ」
いって、先ほど接続したコードをクイクイ指でひっぱる。
「え、まさか―――ひゃああああ!!?」
スネークからパルスを送られ悲鳴を上げるジェミニ。
「いいねぇ、外から中から快楽攻め♪ ジェミニは幸せ者だなー俺に好かれて。こういう経験そうそうできねーんじゃね?」
「ひっ、うぁ、ぁぁぁ……」
チカチカとジェミニのカメラアイが揺れ動く。
「あ、イった?いまイってんの?排泄しながらイってんなお前!」
楽しそうにスネークは言いながら腰を動かす。
「すねー、くっ…も、やめ…すねーくぅぅ…!!」
涙を流しながらジェミニは訴えるが、スネークは動きを止めない。パルスを送るのをやめない。
断続的な絶頂の感覚にジェミニの思考が混乱する。
「なぁジェミニ、言えよ。キモチいいって」
「ぁぁ…きもち、いい…」
「もっと言ってくれよ?ほら、俺に犯されてキモチイイって言え」
「すねーくに、犯されてキモチイイっ…」
「だよな!もっと犯してやるからな!」
◆◆◆◆
ジェミニはスネークの部屋の隅でうずくまって拗ねていた。
「おいもう機嫌直せよ」
スネークは雑巾で床を拭きながら言う。
「うっせぇ死ね蛇」
「なんだよ。ちゃんとお前の体綺麗にしてやったしズボンも洗ってやったし床にぶちまけたおしっこも今こうやってだなぁ」
「廃液だから!」
「お前ぇぇ…こんなアフターケアもキチンとする優しい恋人他にいないぞ!?」
「お前のプレイについていけない」
(ついてこれてるじゃん…)
これが初めてではない。
むしろ毎回ジェミニがこうやって事後に拗ねるのは習慣である。
しかしスネークは態度を改める気はない。スキだから苛めたくなるのは男のサガである。本能である。
ジェミニだって、本当に嫌ならレーザーでスネークのコアを打ち抜いているはずだ。
ようは相思相愛、こうやってジェミニが拗ねるのもプレイの一貫。
と、スネークは考えるようになった。
「変態蛇、キモい、まじキモいよお前。ぶさいく蛇、俺の方が超かっこいいし美しい」
「はいはい。今日の収穫をお前にも見せてやるからもう黙れ」
スネークはサーチスネークから接続端子をひっぱりだすとジェミニのメットに接続する。
そして今回のえっちな映像が送られているはずだ。
「…ふむ」
なんか知らんが映像に対してだろう、相槌のような頷きをするジェミニ。
「ふふ、ふふふ…俺の顔えろいな、はははは」
なんか嬉しそうに笑う。
最初のころはまったく気づかなかったのだが、どうやらジェミニは自分の顔ならなんでもいいらしいのだ。
でも純粋な笑みを浮かべるのはどうなんだ、とスネークは若干引いたりもするが。
「ふふふ、俺の顔えろいけど美しい、えろかわいい?あぁ可愛いというジャンルにまで俺は進出してしまったか」
自画自賛しはじめるジェミニを放置し、スネークはさっさと床を掃除する。
(俺なんであいつのこと好きになったんだろ…まじでわからねー)
「スネーク」
「ん?え?」
ジェミニに後ろからひょいっと抱き上げられ、そのままベッドにほりこまれる。
そのスネークの上にジェミニが跨ってきた。
「俺の顔がえろすぎて興奮した。今日は特に。これはもう罪すぎるな俺のえろさが」
言ってスネークのズボンをズリ降ろしてナニを取り出す。
「お前面倒くさすぎる!」
「安心しろスネーク。お前は動かなくてもいい、俺が動くから。
お前はただ勃起させて天井裏にいるシャドーとアイコンタクトでもしていろ」
いいながらジェミニが天井を指差す。
小さく『拙者は天井裏におらぬよー』という声が天井の方から聞こえたがあえて無視。
「んっ…ぅぅ…」
ぎゅっと目を閉じて、スネークのナニをくわえ込みながら腰を下ろすジェミニ。
「は、入った…」
「いちいち可愛いなお前」
「美しいと言え!んっあ、ぁぁ…」
ゆっくりと動き始めるジェミニ。
「はっ…あ、すねーく、俺キレイだろ…?なぁスネーク、俺は…」
「綺麗だな」
「だろう!ふふ、う…ぁぁ…」
表情を快楽の色に歪めながら、ジェミニは熱い息を吐く。
「あ、あぁぁ…スネーク、やっぱ…動いて、ほしい……」
「がんばれよ。もうちょっとがんばれよ」
「だって、なんか…もう、イキそう…」
「イケばいいだろ?」
「え?勝手にイったらだめだろ、スネークもイかないと…」
「………」
「ど、どうしたスネーク?」
「いやぁ、可愛いなと思って。まぁ可愛い顔見れたから動くぞ」
ジェミニの腰を掴み、打ち付けるように動かし始めるスネーク。
「ひぁ、あぁぁスネーク、スネーク…!!」
ジェミニはスネークの頭を掴んでキスをしに来る。
「ジェミニ、俺のこと好き?」
一か八か、聞いてみる。
「好き、だいすき、だからっ…!!」
「良かった、俺もだ」
◆◆◆◆
「いや、スネークの性器が好きって意味でね。誤解するなよスネーク」
「はいはい」
「いや、お前絶対わかってない!誤解してる!!」
ジェミニはスネークにしがみ付いて叫ぶ。
遠くから見ても傍から見てもカップルにしか見えない。
「だってお前蛇だし!キモいもんマジきもい!お前の顔はまじキモい!!俺の好みじぇねーし!!」
「へぇー」
スネークはジェミニに顔を向ける。
身構えるジェミニが面白い。
「…俺の顔の、好きな部分教えてー?」
「お前人の話を聞いていたのか!」
「なぁなぁ、ジェミニ~♪」
甘え声を出しながらスネークはジェミニの顔に手を添えてキスをする。
「俺の唇柔らかい?」
「あ、あぁ」
「俺の舌使い好き?」
「まぁ、な…」
「俺の目かわいい?」
「ん、んん……」
「何だお前全部好きなんじゃねーか」
「っ!!」
顔を真っ赤にするジェミニ。
「俺も全部好きだから、おあいこだな」
「……」
黙りこみながら、ジェミニはぎゅっとスネークを抱き寄せる。
いちいち行動が可愛すぎる、とスネークはムラムラしてくるが理性でなんとか頑張る。
「あのさ、クソ蛇…」
「なんだ?」
「…膝枕しろ」
(やだもうこいつ急に甘えてくるから怖いわ)
スネークは膝の上を手でぽんぽんしてジェミニを招く。
「ふふ、ふふふふふ、光栄に思えばいい。美しい俺に膝枕ができるということを!」
嬉しそうに笑うジェミニ。
「はいはい、光栄です光栄です」
いいながら頭を撫でるスネーク。
「俺、スネークの手が好き。指長いよなお前。美しい造形だ。ふふふふ」
「ありがとよ」
「このまま寝てもいい?」
「いや寝られると脚痺れる」
「痛覚回路切っとけばいい」
「お前たまに無茶苦茶横暴なこと言うよな。もう好きにしろよ」
言いながらスネークは手でジェミニの目元を覆う。
「今度シュークリームを奢ってやろう」
「ありがとうございますー」
程なくしてジェミニはスリープモードに入っていった……
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