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Pixivに載せたものです。まだキャラが定まっていなかった頃のブツ。勢いに乗って書いた記憶が。
        この頃から蛇さんの尻尾は性感帯とか思ってる。
        
        「…あいつ全然飽きる気配がねぇな…さすがだ…」
        
         スネークは天井裏に潜んでいた。
        
         もっと厳密に言うとジェミニの部屋の天井裏にいた。
        
         普段あいつは何をしているのか、無論予想はつくのだが実際見ないと気がすまなかった。
        
         思い立ったらスネークの行動は早かった。
        
         ジェミニの部屋の天井裏へ行き細工を施し少し天井に隙間を作って覗く、いたってシンプル。
        
         サーチスネークを部屋にもぐりこませるという手もあるが、バレて逆切れされてもあとが面倒だと思った。
        
         そして観察対象のジェミニはずっと鏡を見つめながらボソボソ喋っている。
        
         声は聞き取れないがたぶん自分の美しさを絶賛しているのだろう。
        
         2時間以上はこの状態をキープしていた。
        
         天井裏が快適温度すぎて少し寝てしまったので、寝ている間に別の行動をしていたかもしれないが動いた気配を感じさせないのでおそらくずっとこのままだと思って良いだろう。
        
        「ほんと病気だよなアレ…」
        
        「まったくでござるなー」
        
        「ひゃあん!?」
        
         頭の蛇の尻尾部分をぐにぐにいじられて思わず声を上げるスネーク。
        
        「ひゃあんとな?かわいい声でなきやがるでござる」
        
        「シャドー!?何すんだよ!いつからいたんだよ!」
        
        「今し方。スネーク殿が見当たらなかったのでここに来れば案の定…」
        
         真顔で答えてくれる。
        
        「いやなにその毎回俺がジェミニの部屋覗いてるみたいな言い方…てか尻尾ぐにぐにやめろー!!」
        
        「これは後頭部でござる」
        
        「うっせぇ!本人が尻尾だっつってんだろ!!」
        
         シャドーの手を払って尻尾を奪い返すスネーク。
        
        「で、俺になんか用事か?」
        
        「いや、暇だったので」
        
        「あ、あぁ、そう…」
        
        (俺、変なのに懐かれた…?)
        
         今更ながら目の前の同僚に懐かれている自分に気づく。
        
         地形調査用なので何かしら施設のマッピングなど行うため、隠密行動もするシャドーとは気が合うといえば合うのだが。
        
         よく天井裏で出会うので天井裏同盟でも組もうかと思ったこともある。
        
        「ん? ジェミニ殿が動き出したでござるよ」
        
        「お?」
        
        
        
        
        
        
        
        「………」
        
         ジェミニは気づいた。
        
         天井裏に誰かいると。てかなんか声が聞こえる。
        
         鏡越しに見てみればなんか天井に穴が開いているではないか。
        
        「…ふふふ」
        
         引きつった笑みを浮かべ、立ち上がりバスターを穴へ向ける。
        
        
         びー
        
        
         レーザーは上手く穴へ命中した。
        
         いつもより高出力にしたのできっと反射しまくっているだろう。
        
         なんかバタバタガタガタ音がしているのでいい気味だと思った。
        
         しかしシュッ、と風のなる音がしたその刹那
        
        
        
         バターン!!
        
        
        
        「ジェミニきっさまぁー!!殺す気かぁ!!」
        
         天井の一部ごと落ちてくるスネークとシャドー。
        
         シャドーがシャドーブレードで切り開いたようである。
        
        「ひどいでござる!拙者は何もしていないのに!!」
        
        「うっせぇ…俺の部屋を覗いてる時点で死刑だ。まぁシャドーは許してやろう。
        
         お前に俺の美しさによる気の迷いとかは起きないだろうからな。だが蛇てめぇはダメだ死ね」
        
        「なんだこの差別!!てか誰もお前のこと狙ってねぇよ!!」
        
        「はぁー?覗いてるやつがそんなこと言っても説得力ないってーの。
        
         というか、お前はしつこい。俺のことばっかり見てるじゃねーか。
        
         まぁこの美しさだ、目を奪われてしまっても仕方がないとは思う、けれど蛇に見つめられていると俺の美しさが穢れてしまう!!
        
         あぁぁぁ私の美しさが罪すぎて生きるのがつらいー!!!!でも好き!美しいからぁー!!!!」
        
         頭を抱えて嘆き始めるジェミニにドン引きになるスネーク。 
        
        「どうにかするでござる、スネーク殿の嫁だろう?」
        
        「おいおい、あんなの嫁にしたら俺まで電子頭脳イカレてると思われるだろ…。
        
         まぁジェミニに裏表はないってことはわかったからもういいや飽きた」
        
        「飽きた!?」
        
         ジェミニはスネークを睨む。
        
         なんだかんだいいつつしっかりこっちの会話は聞いてるのが癪に障る。
        
        「この美しい俺のことを、飽きただと…!?」
        
        「まー見る分には代わり栄えないし。中身もそんなんだけだし」
        
        「確かにそうでござるな。もっと芸を身に着けるべきでござる。
        
         拙者も忍者修行のためいろいろがんばっているでござるよ」
        
        「いやそこはもうプログラムインストールだけでいいだろ」
        
         シャドーに突っ込むスネーク。
        
         このシャドーのカタチから入る癖はどうしようもないのだが。
        
        「俺はこのままでいいんだー!!永遠に変わらない俺、そうそれが俺であり美しい…もっとも美しい俺という存在…」
        
        「あぁ、わかったからもう自分の世界入るなってば。わかってるから。じゃあ帰るわ」
        
        「スネーク殿、暇なら拙者とデートでもどうだろうか」
        
        「えー。シェードとやってろよ」
        
        「なぜそこであやつの名が出るのだ…」
        
         踵を返しスタスタとドアへ向かって歩き出す二人。
        
        「ちょっとまてちょっとまてぇ!!!なんだお前ら!せめて天井直していけよ!!」
        
        「む…たしかに斬ってしまったのは悪かったでござるな…」
        
        「いいんだよ。俺ら悪のワイリーロボだぜ?」
        
        「そうであった…拙者たち一応悪いロボだったな」
        
        「はい完結」
        
        「完結されてたまるか。そもそも蛇が悪いんだぞ!?お前が天井なんかにいるのがそもそも原因なんだからな!!
        
         しかも飽きたってなんだよ飽きたって!!俺の美しさも理解できないのかよ蛇は!!美しいって言えよ!
        
         ジェミニ様はこの宇宙で一番美しいですって言えよー!!」
        
        「……」
        
        「……」
        
         シャドーはぽんぽんとスネークの肩を叩きながら首を振る。
        
        「言ってあげるのだスネーク殿。そうすればジェミニ殿の心も静まり世界が平和になるでござろう」
        
        「絶対嫌だ。鳥肌たつ。俺は蛇だけど。」
        
        「…拙者、ずっとスネーク殿はジェミニ殿のことを好いていたと思っていたのだが…違ったでござるか…」
        
        「え」
        
        「え」
        
         スネークとジェミニは固まる。
        
        「え…?スネーク殿、何ゆえ…何ゆえジェミニ殿に絡んでいって……拙者てっきり…」
        
        「…あ、あれぇ…?俺、もしかしてお前のこと好きなの?」
        
         考えるポーズをしながら視線を泳がせるスネーク。
        
        「いや…うーん、ジェミニのいろんな顔が見たいとは思っていたんだが…。
        
         うん、蛇で泣くジェミニを見てるとむらむらする。つまりこれは…!?」
        
        「恋でござろう!!!」
        
        「恋かぁー!!!」
        
        「っ……」
        
         頭を抱え、ギリギリと唇をかみ締めながらジェミニは鏡の前に置いている椅子に崩れるように座った。
        
        「…あぁ、俺って美しい、綺麗、かっこいい、もうこの世は俺だけでいい」
        
         鏡見つめながらぶつぶつ言い始める。
        
        「現実逃避しやがった。告白は改めてするか。」
        
        「ほう、何かプレゼントでもするでござるか?」
        
        「恋人同士になったらセックスするだろ?」
        
        「人間で例えればそうなるでござるな」
        
        「博士にチ○コつけてもらおう」
        
        「たぶん博士泣くでござるよ。わからないけどきっとそう」
        
        「じゃあ別のセックス方法考えるか。よしシャドー、作戦を考えるから付き合ってくれよ!」
        
        「承知」
        
         出て行く二人。
        
        
        
        
        
        「……どうしよう犯されるかもしれない。てか天井誰直すんだよ」
        
         ジェミニは絶望のどん底に陥っていた
        
        
        
        おしまい        
        
  
 
 
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