アルモニカの彼氏

某月某日
　帰宅途中、鳴き声がするので道端の溝を覗くと泥の中に小さな猫を発見。
　回収後、自宅にて洗浄。性別は雄と判明。
　かわいい。
　洗浄後、人が嫌いなのか暴れて部屋が濡れる。
　現在猫はベッドの下に逃げ込んでいる。
　出てきてくれそうにないので猫缶を買いにいく。

某月某日
　警戒して猫缶も食べてくれなかったが今もりもり食べている。
　痩せてただけらしく大きくなった。よかった。
　ころころしててかわいい。
　手を伸ばすと身構えられるが触らせてくれるようになった。
　ちょっと変わっている点有り。
　お風呂が大好きな模様。
　もしかすると飼い猫だったのかもしれない。
　しかし水が好きな猫というのも珍しい。
　呼び名がないのも可哀想かと思い「ウェーブ」と名づける。

某月某日
　念のため動物病院で検査。異常なし。

某月某日
　宅配の人がくるとベッドの下に潜り込んでいたのだが
　俺の服の中へもぐりこむようになった。
　かわいい。ウェーブかわいい。

某月某日
　一緒に寝てくれるようになった。うれしい。
　寝顔がかわいい。

某月某日
　ウェーブに首輪をプレゼントする。
　少し落ち着かないのか後ろ足で引っ掻いている。
　しばらく様子をみる。

某月某日
　しばらく留守にするため知人にウェーブを預けようとしたが人見知りが発動して困った。
　旅先に連れて行くわけにもいかない…。
　困っていると隣人が預かってくれることになった。
　妹さんが言うにはお兄さんの方がベランダでウェーブと仲良くなっていたらしい。
　いつの間に。
　そういえばおやつを食べないときがあったが…お兄さんから何か頂いていたのだろうか。
　要確認。

某月某日
　サバゲーは楽しい。

某月某日
　帰還。
　ウェーブを迎えにいったら隣人さんのところで夕食を頂いてしまった。
　美味しかった。
　ウェーブは始終俺の膝の上に張り付いていた。
　寂しい想いをさせてしまったかな…。