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百鬼夜行キャラがメインになってるのでどこに置こうか悩みました…
 とある世界に降り立った名無し鬼とリンはとある教会でご厄介になっていた。
 竜人の神官が一人で管理している教会で、宿代の代わりに掃除や雑用を請け負っている。
 幼少期(にんげんのころ)は修道院でダリアに扱かれていた鬼である、手慣れたもの…とはいえ400年ぶりなので多少は忘れてることもある。
 思い出しながらの掃除も楽しいものであった。
 今日も朝一掃除である。竜人の神官であるデューオも任せっきりにせずキッチリ起きて掃除をしている。
(なんだろう…面識はないのにとても気を許してしまう…)
 鬼はデューオをみると何故かトキメキを感じてしまう…。神輪が奏を慕っている気持ちが沁み込んでいるだけなので面識のない鬼には解らないことである。それを置いておいてもデューオはとても真面目で良い人だと思う。顔は真顔だが尻尾の動きで感情が解ってしまうのも可愛いものだ。
「ごはんの用意できましたよ~!」
 掃除が一段落するころにタイミングよく明るい声がかかる。
 村にある酒場の看板娘であるロールだ。
「ありがとう、ロール」
 デューオがロールに声をかける。なんだかいい雰囲気である。それはそうだ、昨晩はお楽しみでした!!!!
 石造りの教会であるが古い建物である…声は聞こえてしまう。というか、声がデカい。
 ムラムラしやすい鬼はリンに「変態」と囁いてもらいながら抜いてもらった。気持ちよかった。
「う~~~~~~ん、昨日は飲みすぎたわね…この私が不覚にも二日酔い…」
 食堂に集まるとビキニアーマーを着た女がテーブルに突っ伏していた。エルフの姫君アースだ。
 初めて会ったときはどんな痴女だと思ったがこの格好がこの村近くのダンジョンでは最適解なのだそうだ。
 最低なダンジョンもあったものだなと鬼は思いました。
 彼女も昨晩お楽しみでした。
 鬼はデューオを尊敬している。竜の絶倫を。
 リンは「あぁまた変なこと考えてるな…」という顔で鬼を見つめる。
「ロールちゃんがいると朝が豪勢になるな。このままデューオさんのお嫁さんになったらどう?」
「えー!そんなっ!でも?いいかも?」
 鬼の発言にまんざらでもなさそうなロール。
 焦っているのはデューオだ。
「いや、まだそういう仲では…!」
「えっちしてるのに?」
 ニヤニヤしながらつっこむアース。
「う、うるさい…」
「デューオさま、わたしはいつでも大丈夫なので!」
「うぅ…」
 大きいデューオだがとても小さく見える。尻尾もしんなり。
 外堀は完全に固められている。逃げ場はないだろう。
 ほほえましいなぁと思いながら鬼は自分の分を一気に食べ終わるとあとはリンにせっせと甲斐甲斐しく食べさせ始める。
 リン的には片腕だけでも食べれるのだが鬼が世話焼きなのでされるがままだ。
 地獄に居た頃からなのでもう習慣である。
「デューオ、私に食べさせて~」
 鬼たちを見たアースは同じようなことをデューオにさせようとする。
「お前は二日酔いで倒れてるだけだからダメだ」
「ケチ。口移しでやろうとか、えっちな感情はないの?」
「あってたまるか!!!」
 朝からにぎやかだ。
(この世界って緩いよな…)
 そういえば神がここに自分たちを降ろすときなんだか躊躇っていたような気もする。えっちな世界だったからだろうか?
「リン、久しぶりに口移ししてやろうか?」
「……変態、やだ」
 リンは呆れた表情を浮かべながら鬼の顔をぐいぐい押し退けた。

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