menu
ブラスト×アシッド
ブラストはハーフスライム御用達の娼館の一室にいた。
何かあれば利用するといい、とあのエルフ姫ご一行に言われており今その『何か』が発生しておりここにいた。
「ブラスト」
「ひゃい」
ブラストは噛み噛みになりつつ返事をする。
押し倒してきたアシッドに。
「お前ヒューズで慣れているだろう?さっさと済ますぞ」
「雰囲気が欲しい…ヒューズもそうなんだけど、アシッドさんも雰囲気作り大切にしない…?」
「はぁ?寝ぼけたことをいってるんじゃない。こっちはさっさと終わらせたいんだ」
ヒューズと似たことを言いながらアシッドはブラストのズボンを脱がす。
アシッドも自分のズボンを脱ぎしててローブを捲り上げつつブラストの上に跨る。
「え!?待って!慣らしたりとかしたほうがよくないか!?」
「大丈夫だろ」
「いや、その自信の理由解んないけど!ちゃんとヤるから俺に主導権ください!」
ブラストはアシッドをひっくり返し寝かせるとアシッドの脚を押し広げて股を見る。
(本当に女になってる…)
備え付けられている薬を使って解しにかかる。
(…淫紋、あるなぁ)
アシッドの白いお腹に淡い光を帯びた淫紋が浮かんでいた。
今回これを消すためのセックスである。
ヒューズの時は乱れていたが個体差があるのかアシッドはあまり感じている様子はない。
元が枯れているからだろうか?と思いつつ丹念に指で解す。
「アシッドさん、これ飲んで。不味いけど」
「あぁ…竜の媚薬か」
アシッドは眉を顰めながらそれを飲む。
「これの材料知ってるか?ドラゴンの精液だぞ」
「ぶっ!そんなの飲んでたのオレら!」
「高級素材だぞ。ほかの興奮剤だと魔物や動物の睾丸などを使うからあまり大差はないだろう」
「聞きたくなかった…」
「手が止まってるぞ?もう挿入していいんだぞ?」
「雰囲気……」
アシッドの中は気持ちよかった。
ヒューズとはまた違う柔らかさがある。どっちがいいかと問われればどっちも好きと言ってしまうだろう、恐らく双方から殴られる。
「っ…っ…」
ブラストの背に腕を回し、アシッドは唇を噛みながら声を殺していた。
ゆさゆさと揺さぶられるたびにビクつく脚がブラストを煽る。
「アシッド、さん…」
「んぅ」
キスをしてしまう。
身を引くアシッドを追う様に頭をベッドへ抑えその口内を舌で犯す。
「…キス、好き?アシッドさんキス好き?すっごい締めてくる…気持ちいい…」
「やめ、ぶらすと…や、あ…!」
アシッドはブラストに頭を掴まれ深く深くキスをされる。
舌が触れるたびにゾクゾクして、身体が振るえる。頭の中がボーっとしてくる。
ブラストの熱が中で爆発し、アシッドは喉の奥で唸る。
「あ、あっ…あ…!」
全身がゾクゾクする。
「も、いい…!おわり、もぉ、おわり…!」
逃げるように身を捩るが、ただ体位を替えるだけになってしまう。
後ろから深く深く挿入され始める。
「あ、あっああああ…!!!」
「アシッド、さんッ…!アシッドさん…!!!」
「ふか、い…!ぶらすと、深…!いや、いやぁ…!」
「大丈夫だからアシッドさん、怖くない、気持ちイイだろ?」
「ああっ」
うなじを噛みつかれアシッドは震えあがる。
「アシッドさん、俺まだ収まらねェから…」
◆◆◆◆
既にアシッドの腹の淫紋は消えていたが二人はまだ繋がっていた。
というか、アシッドがまだブラストを離さなかった。
薬が効きづらい体質なのか、もしくは効果が高まりやすく効力の時間が長くなる体質なのかわからないがアシッドの薬による昂ぶりがまだ冷めないのだ。
「ぶらすとぉ…」
アシッドは手を伸ばしてブラストにしがみ付く。
「好き…好きィ…」
「それ、本心だと嬉しいんだけどなぁ…」
ちょっと諦め顔で呟きつつ、ブラストは正気ではないアシッドの顔を掴んでキスをした。
◆◆◆◆
「おかえり~」
宿の1階にある食堂でたむろしていた仲間たちが戻ってきたブラストとアシッドに気づいて声をかける。
「…ただいま」
「……」
憔悴しきった表情のブラストとアシッド。
「どうしたの?またブラストやらかした?」
ツンドラが心配そうにアシッドの顔を覗き込む。
「なんで俺だよ!どっちかっつーとアシッドさんが―――」
「黙りたまえよ!!!!!」
(あぁ…なんか言っちゃったのかな…?)
察するツンドラ。
「俺は部屋で休む!!!!」
逃げるように去っていくアシッド。
「何があったんだぁ?」
首をかしげるブロックに、ブラストはちょっと困惑した表情を浮かべる。
「そ、その…めっちゃ、こう…俺に「好き」って連呼してたのが気に入らないみたいで…」
「なんだ、照れてるだけかぁ」
「なんでぇ。またブラストがちょーしにのったのかと思ったよ」
「なんでオレそういうキャラになってんの!?ひどくない!?」
「……」
「はっ」
ヒューズの視線に気づいてブラストは固まる。
負い目がない筈なのに負い目を感じるのは何故だろう。そもそもアシッドとのセックスは皆了承済みだ。
「…アシッドは…ブラストが好きだったの、か?」
「いやー、エッチしてる時って割と好きって言っちゃうよ?」
「そうか?俺は言わないんだが」
「ブラストのこと好き?」
「嫌いではない」
「……そう」
ツンドラは優しい笑みを浮かべながらポンポンとヒューズの頭を撫でる。
「嫌われてないだけ良かった…うん…良かった…」
微妙な心境になるブラストであった。
top