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注意
Q.どうして竜巻と双子が接触しているのですか?接点はあるのですか?
A.脳内ではあります(超捏造)
・時間軸は本家9終了後しばらくして。
・IFルートです。「終わり」のようにシャドーの手にかからないルートです。
・ジェミニがロックに拾われ、ライト博士の研究所に居座っています。
・ジェミニのコアの不調は改善されていないので働くこともできず寝たきりです。
・トルネードがライト博士の研究所に普通に出入りしている
「…俺は大分重傷のような気がする」
浜辺にて、トルネードは頭を抱えつつそう呟く。
「恋してるんじゃないかしら?」
トルネードの横に座っているスプラッシュが言うと、トルネードは顔を真っ赤にする。
「こ、恋なわけがないっ!!あいつは俺をスネークマンの代わりにしているだけだ!!
俺はただ、あいつをどうにかしてやれないかなって、思ってるだけだ」
「………」
トルネードは座り込む。
「無理、かなぁ…。ロックマンはなんか、あいつに対して遠慮してるところあるし。
昔のことは俺らに解んないけど…昔のことより今だろ、今とこの先の未来が重要じゃないか?」
「…貴方の言ってることは真っ直ぐで正しいと思うわ。でもね……」
スプラッシュは海へと視線を向ける。
「どうしようもないことって、あるかもしれない。
その人は、貴方を通してスネークマンを見ているんでしょう?スネークマンを忘れさせることが出来て?」
「忘れさせるとか…そういうのも違う気がする、あぁ、クソ解らん…どうしたらいいのか」
「貴方なりに、がんばるしかないわね」
「…済まないなスプラッシュ。愚痴に付き合ってもらって。持ち場に戻る」
「えぇ、いってらっしゃい」
飛び立つトルネードをスプラッシュは見送った。
「俺はまた眠っていたのか」
むくり、とジェミニは身を起す。
リビングのソファで眠っていたらしい。向かいにロックが座って本を読んでいた。
「あ、おはようジェミニマン。大丈夫?辛いところはない?」
ロックが柔らかな笑顔を向けてくる。
コアが苦しい。
締め付けられる、締め付けられすぎたのかグギリ、と鈍い音がした気がした。
ロックにも聞こえたかもしれないと思ったが、聞こえるわけがないのだ。
「…大丈夫だ、なんともない。」
「唐突にスリープモードになっちゃう原因、早くわかればいいのにね」
「あぁ…。ロック、横に座ってもいいか?」
「え、あ、うん!いいよ?」
ジェミニはロックの横へ座る。
「……」
「ジェミニマン?」
ジェミニは無表情のまま、ロックを見ずにどこか遠くへ視線を向けていた。
「ねぇ、大丈夫?」
ロックの手がジェミニの頬に触れる。
「…あぁ」
その手をジェミニは握り、返事を返す。
「俺は、お前を何度も壊そうとした」
「うん」
「俺は、お前を裏切った」
「違う、違うよジェミニマン…気づけなかった僕が悪いんだ…そんなに自分を責めないで、お願いだから」
「どうして、お前は…お前は……!!」
―――優しいんだ。
優しさが、苦しい。
コアを締め付けてくる。
ロックの優しさを受け入れられない、受け入れてしまうと自分の中にある何かが消えてしまいそうで。
ジェミニはロックを突っぱねるようにして立ち上がる。
「ジェミニマン!?」
「う、うぅぅ……!!」
ジェミニは頭を抱えながらその場から飛び出してしまった。
****
トルネードの管轄する駐在所は雨が降っていた。
竜巻が発生しているわけではないので今日の天候は仕事の対象外だ。
「…あ?」
定時なので帰ろうと施設から出れば、人影に気づく。
「合いの子じゃないか。どうした?」
ジェミニが立っていたのでトルネードは声をかける。
「……」
ジェミニの目は虚ろだ。
「…こちらトルネード。ロックか?合いの子を回収したんだが」
研究所に回線を繋いでやり取りをする。
「あぁ、…わかった。じゃあそっちに返さず一端こっちで保護しとく。あぁ、大丈夫だ部屋は狭くないし」
通信を切ってトルネードはジェミニに向きなおした。
「俺の部屋に来い。錆びるぞ?」
トルネードは手を伸ばす。
「ん…」
ジェミニはやっと反応をして、その手を握った。
トルネードの居住区は駐在所から少し離れたところであり、部屋は本人が言うとおり広かった。
「俺の部屋はワンルームだったな。」
「へぇ?アンタの部屋って想像できねーや。ほら、タオル貸してやる」
ばさりとジェミニにタオルを被せる。
「俺の部屋は…うん、鏡が…」
「鏡?」
「いっぱい鏡を置いて、自分を映すんだ。ふふ、いいぞ。自分が映ると心が安らぐ。」
「変わった感性してんだな」
トルネードは自分もタオルで水分をふき取りながら相槌を打つ。
「トルネード…」
「!?」
ジェミニが抱きついてくる。
「しないか?いいだろう?」
「俺はスネークマンじゃない」
「解ってる。いいじゃないか、なぁ?初めてじゃないんだ…」
「…お前、そうやってても何も解決に―――」
「いいんだ、忘れたいんだ。何もかも…忘れさせてくれ一時だけでも!!」
「……」
****
「ん、ぅ……」
ベッドの上でトルネードはビクビクと小さく震えながら刺激に耐えていた。
股間に顔を埋め、トルネードのナニを熱い舌で舐めるジェミニがいる。
「はぁ…ん……ぅ……」
「うぁっ…」
咥えられるとトルネードは思わず声を出してしまう。
「や、め…っ!!!」
舌の動きに我慢しきれずジェミニの口内でイってしまう。
ジェミニは廃油を飲み干すと顔を上げて笑みを浮かべた。
出したが、再びジェミニに刺激を与えられて硬さを取り戻していく。
「俺を気持ちよくさせてくれよ?トルネード…」
トルネードの上に跨るジェミニ。
そしてゆっくりとトルネードのナニを飲み込んでいく。
「はっ…あ、ぁっ…はい、った…。き、つい…よ、お前の……」
ジェミニは言いながらゆっくりと腰を動かし始める。
「う、ううっ…」
「動いてくれよ」
トルネードに被さってジェミニはキスをする。
キスにまだ慣れないトルネードはジェミニの舌に翻弄されて思わず涙が出てきた。
気持ちよすぎる、このままジェミニにどうにかされてしまいそうな不安さえあった。
「舌、入れ返して」
そう呟き、再びジェミニが唇を重ねてくる。
トルネードは言われるがままジェミニに舌を入れる。
「っう。ふぁ、んっ……」
勝手に舌が動いてしまう。
ジェミニの口内を舌で犯しているこの感覚がとてつもなく気持ちがいい。
「ふっ…とる、ねーどっ…ほしい、もっと激しく…!!」
「ッ…」
トルネードはジェミニの腰を掴んで下から突上げるように犯し始める。
「うあ、あっあぁっ!!」
涎を垂らしながら喘ぐジェミニの姿が余計に興奮を煽ってくる。
「とるねーど、とるねーどっ……!!」
ジェミニは何度も彼の名を呼ぶ。
「壊し、て、お願いだ、壊して、くれ…俺を、俺……」
「それは、できない。もう何も言うな、考えるな…!!」
「ッ……!!!」
ジェミニが強制シャッドダウンするまで、トルネードは激しく犯し尽くした。
****
「キスの練習したら?ヘタクソ」
ベッドの中で、ジェミニはトルネードに寄り添いながらそんなことをいう。
「お、お前…俺は経験ないんだぞ…!!」
「ふぅん?俺が相手をしてやるよ」
クスクス笑うジェミニ。
「お前、身体大丈夫か?」
「…あぁ。心配するな、俺は戦闘用だぞ?お前らとは違うんだ」
「嘘付くなよ。お前、コア押さえてただろ?」
トルネードの手がジェミニの胸元へ触れる。
「辛いのか?博士には言ったか?」
「…」
目を伏せるジェミニ。
「今は、辛くない。お前に触れられていると落ち着く」
トルネードの胸元へ額を押し当てる。
「お前は、スネークの代わりなんかじゃないんだ…。スネークは…俺の中にいて、俺は………
それから逃げてしまう。だからコアが痛い。軋むんだ。スネークがコアを締め上げてくる。
でも、可笑しいんだ、ロックが優しく微笑んでくれてるのに、ロックの優しさも俺を苦しめる。
俺はどうしたらいい、俺は、トルネード…俺は…どうしたら…」
そのままジェミニはスリープモードへ入ってしまった。
「ジェミニ…」
動かない彼を抱きしめるトルネード。
何を悩んでいるのだ、スネークを受け入れてロックに心を開けばいいだけではないか。
何を苦しんでいるのだ、こんなことをしないと痛みを忘れられないなんて不器用すぎる。
しかしきっと、何を言っても彼を追い詰めるだけなのだろう。
自分にできることはこうやって忘れさせてやることではない。
ゆっくり向き合わせていくことだ。
そうすればきっとこいつはロックのいう『昔の彼』に戻って
そしてロックが泣きそうな笑顔を浮かべずに済むのだ―――
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