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 わたしは博士に対して尊敬はしているが、しかしそれ以上の感情も何もない。

 わたしの中にある感情はただ激情のみであり親愛の情などなかった。

 しかし博士のお世話をすることに対して戦闘用でありながら不満を感じなかったのは博士を尊敬しているからである。


 ―――偉大なる父、と言うのだろうか?


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 例えば歯車。

 わたしは歯車が好きだ。

 くるくると回っているだけの動作でありながらモノを動かすパーツの一つ。

 そうだ、わたしは歯車だ。軋んで歪んでも回り続ける歯車なのだろう。だからわたしは博士に尽くす。

 まるで家庭用になったような感覚。

 しかし違う、わたしはパーツなのだ、家庭用ではない。

 博士が円滑に作業を行うための歯車だ。


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 本当に博士を守る者はシャドーたちでいいだろう。

 シャドーとは気が合う。

 愛が解っていないのが心地よい。

 わたしと同じ、殺戮にしか高揚感を感じない。

 あとからやってきたシェードでバランスが取れるだろう。

 わたしは博士のために身の回りの世話と作業効率の安定性を確保するために死力を尽くす。


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 シャドーがやってきた。

 ジェミニが死んだので機体とコアをどうしたらいいのかと聞きに来た。

 聞きに来たということは墓が欲しいのだろう。

 この男はたまに不思議な発想をする。

 ジェミニが開拓を担当していた星はどうかと提案したらシャドーは納得したようだ。



 ジェミニは作業用だったからそう提案したが

 戦闘用のわたしはどうなるのだろうか。


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 体中が、苦しい。

 コピーロックマンが笑っている。昔ならばこの複製を真っ二つにしていただろう。

 その労力も惜しい。


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 大丈夫ですか博士。

 大丈夫ですか。

 わたしが貴方の作品に触れてもいいのですか?

 言われるがままに貴方の腕の代わりになりましょう。

 この機体はカラーリングが赤いのですね博士。

 別にわたしは嬉しくありません。笑ってもいません。



 笑わないでください博士、からかわれるのは苦手です


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