SRN側の話 「暇だなぁーサンゴッドさまの言ってた国取りっていつするんだっけ?」 サターンはソファの上でごろごろしながら呟く。 「え、知らねー。そんな話してたか?」 「カカカカカッジュピターお前本当記憶力なくなってきてんな! 頭の中バグってんじゃねーの??」 「頭の中がスライムのお前にいわれたかねーよ。」 マーキュリーを睨むジュピター。 「ジュピターはまだいいよな。暇つぶしできてるし? 地球人にゾッコンなんだろー?あ、ネプチューンもか。そういやマースもプルートも…」 「リア充爆発しろ!!!」 「そうだ爆発しやがれ!!」 ぎゃんぎゃん喚くマーキュリーとサターンだがジュピターは「ハッ」と見下し笑顔を浮べる。 「ムカツク!お前のその顔ムカツク!!」 「地球人のどこがいいんだ!どこが!固形じゃねーか!」 「お前以外な…皆、固形だよ…」 「どこがいいと言われても。ビリビリきたからな。理屈じゃねぇ。おっとそろそろ開園時間じゃねーか。 デートデート」 ジュピターはニコニコしながら出て行く。 「まだ慌てるような時間じゃない、コイビトとか俺らに必要ねーじゃん?」 マーキュリーは真顔で呟く。 「俺さ、こないだアース隊長と寝た」 神妙な表情で呟くサターン。 「……ふざけんなよケツアゴ、そんな話聞きたくなかったわ…」 「寝たっていうか抱かれた」 「…生きろよ。てか隊長どうしちゃったの、なんかココにきて頭おかしいなって思ってたけど酷くなったの?」 「うーん…まぁ俺さ…隊長嫌いじゃないからいいんだけど。」 「わぁ、どうでもいい。でも処女喪失おめでとう」 「泣けるな」 「もーーーお前のせいで気分沈んじゃったじゃねーかァ!」 「非モテではないというアピールしたかったんだよねー」 「言っとくけどお前のそれ多分たまたまお前がいたとかそういうのだと思うからノーカンじゃねーの」 「やめろーーーそれをいうなーーーやめろーーー」 サターンは顔を覆いながら嘆く。 「俺ら本当変わっちゃったなー。だってほら、昔ならずっと寝てたじゃん。移動中とかさ。 今じゃこうやって談笑だぜ?」 「ネプチューンみたいに切り替えの速さを身に着けたいな、俺まだ慣れねぇや」 「地球人って暇なとき何してるんだ?」 「遊んでるんだろ?」 「わかんねーな…お?」 マーキュリーは出入り口の方へ顔を向ける。 人影があった。 「お客みたいだぜ」 マーキュリーの声に反応して影が消える。 「ん?なんだネプチューンの…」 「ぴぎゃあああ!!?」 サターンは自分のリングに腕を突っ込んでそのままソレを引きずり出した。 ウェーブだった。 「ひぃぃぃっ!!?ね、ネプチューンに呼ばれただけで!!!!オレなにもしてないぃ!!!」 モリを抱きしめながら叫ぶ。 「あー、ネプチューンなら今いねぇよ。」 「あぁ、なんか呼び出されてたもんなさっき。ここに居ろよすぐ終わると思うし」 「うう…」 ソファに座らされるウェーブ。 「えーっと客が来たときになんか出せとか言ってたな…だりぃー」 サターンは立ち上がって奥へ行く。 (なんだかんだであいつ他人の面倒みるよな…) 立場的に一番弱いから他人をよく見る癖があるのかもしれないが。 ウェーブは緊張しているのかカチコチに固まっている。 「ほらよ、宇宙的飲み物」 戻ってきたサターンに怪しい飲み物を目の前に置かれる。 「地球人でも飲めるのか…?」 「さぁ、わからんけどいけるんじゃねーの?俺らの体って半分地球人になってるし。 なぁマーキュリー、これって何なんだ。俺らいつも飲んでるけど」 「わかんねー」 「栄養ドリンク的なもんかな?」 「それだ!」 「………」 ウェーブは飲む勇気が沸かず俯く。 「ネプチューンもな〜んでこいつのこと好きになったんだろ」 サターンは首をかしげながらウェーブを眺める。 「あいつの趣味はわからん」 「あの、ネプチューンは…何して……」 「あいつはアース隊長の補佐してるから、多分なんか今後のことで話してんじゃないの? 面倒なこと全部あの二人に投げてるからなー俺ら」 「時間かかるのかな…オレ、ネプチューンの部屋で待ってる」 「なんでぇお喋りしようぜ?」 「苦手なんだ…」 ウェーブは立ち上がると逃げるように出て行く。 「愛想のないやつだ。あー暇すぎる」 「本当暇だなー楽しいことないかなー」 「……うお」 サターンは思わず呻く。 いつのまにかアースが立っていた。瞬間移動できたのだろう。 「サターン、楽しいことしてやろうか?」 ニコリと微笑む。 「いえいえ!遠慮しときますわ!何か御用っすかね!?えぇ!」 「少し付き合え。マーキュリー、一時間後集合するように皆に伝えろ。」 「はーい、それまでごゆっくり〜」 「うぐぐぐ」 どろりと解けて消えるマーキュリーに唸るサターン。 「なんで俺なんですか、隊長」 「さぁ、何でだろうな…割と本気で何故だろうな…私はどこかおかしくなったのか…?」 「…あー、まぁ、八つ当たりでもなんでもしてくださいよ。慣れてますから」 「……生意気になったな」 「隊長が弱くなったせいです」 ***** 一時間後――― 「吾は国を取ることにしたぞ。よって今から決行する」 ドヤァとした笑顔でのたまうサンゴッドに、アースとネプチューン以外の面子は絶句したらしい。 END |