menu
「…ス長…アース隊長!」
「んあ?」
アースは顔を上げる。
不満そうなサターンがアースを見下ろしていた。
「そんなに真剣に作るものでもないでしょうに!」
「ん…?」
アースは視線を目の前のモニターに移した。
おそらく今の作業のことを言っているのだろう。
サターンにそういわれると、そういう気もするがやはりこれは拘りたい部分もある…。
なんだかよくわからないが、細胞がそう囁いている気分なのだ。
「私の勝手だろう?」
「だってそれ、デューオに使うんでしょう!?」
「また嫉妬か。安心しろ、私はデューオに好意はないしお前一人だよ愛してるのは」
「あ、い…!!!!?」
顔を真っ赤にしてサターンは挙動不審によろめいたりガクガクと手で顔を覆ったりしている。
(こいつはこいつで面白いんだがな…)
「そもそも、わたしの目的は嫌がらせだ」
「それがかっこ悪いと言ってんです」
持ち直したサターンは反論する。
「なんでそこまでしてあの男に拘るんですか!あいつオレの身体をサバ折りにしてきた野蛮な野郎ですよ!
アース隊長もサバ折り一度味わってみますか!?ゴリっていいましたよ背骨!!!!!」
「ゴリッで済むのか…
お前の痛ましい経験は理解しているが、我々はこの星に住むことになったわけだしな…。
喧嘩が出来ないこのイライラを嫌がらせというカタチで発散ぐらいしてもいいだろ。」
「関わらなくていいじゃありませんか!」
「……」
サターンの言葉にアースは少し目を丸くする。
そういわれるとそうなのだ…。
そうなのだが、何かが、自分の中にいる何かがデューオを気にかける。
自分じゃない何かだ。
誰の感情だ?誰の?
「なんだかよくわからなくなってきた…」
「隊長?」
「私はアースだ…そうだろうサターン」
「はい、また感応ですか?大丈夫ですか?隊長」
サターンが抱きしめてくる。
「貴方は誰でもない、オレの隊長です」
*****
「お前は何か知ってるか?お前も私にこういう感情もっているか?」
「…」
デューオはむすっとした表情でアースを睨んでいた。
浮遊しているアースは素が出ているのが胡坐をかいて、いつもの気取った感じはない。
デューオはアースの戸惑っている原因に心当たりはあった。
それはアース自身のものではなく…アースが生み出された経緯による原因だろうということも、解る。
しかしこの状況で語ってやるほどデューオは優しくない。
この、また仮想空間で全裸にされて拘束されているという状況の中で世間話なんてできるわけがない。
(アナログ的接続の対策も行ったはずなのに…こいつはまた侵入してきた…)
「お喋りする気はないか、仕方ない始めるとするか」
「んぐぅ!」
瞬間移動で一気に距離を詰められ、その口にアースのナニを捻じ込まれる。
拒むことができない、逆に舌が勝手に動く。
「ふぅっ…!ぅ、ぅ…!!」
「ふふ、上手に咥えられてるな。上出来上出来、睡眠時間をプログラム製作に当てた甲斐があるというもの」
(暇か!!!!!)
「今回は私がじきじきに作ったデータがお前の身体を動かす。
これを繰り返せばお前は現実世界でも立派な私の性奴隷になれるというわけだ」
「ぅぅ…!」
ギリリッと拘束具が軋む。
喉の奥で熱を出される。
「……ッ」
涙目になりながらデューオはその熱を飲み込み、そして残りもと言わんばかりに吸う。
解放され咳き込むデューオ。
「く、嫌だ…こんなの…」
「嫌?嬉しいなあ。まぁ悦んでくれても嬉しいがな。
素直になるよう、今日はとことん可愛がってやる」
「や、やめろアース…また感応したらどうする気だ。
お前は他人と同化しやすい性質だ、だから、こういうことは―――」
「怯えるお前の顔が見れて楽しいからイヤ」
「怯えていない!お前のことを考えてるんだ、やめっ!アース!やめろぉ!!」
****
器具を利用した拷問、陵辱の限りを尽くした拷問、それが1秒であっても永遠に感じるように感覚を弄られて
現実世界に意識を覚醒させたデューオは精神的な疲労に身体が動かせなかった。
この身体は半分機械で半分生物であるが、原動力はデューオ自身の生体エネルギーだ。
精神状態に左右されやすい生体エネルギーは「だるさ」を身体に与えていた。
「こ、こ…は…?」
居候させてもらっている研究室ではない。
見たことない部屋だ。
視界に写っている床には酒瓶が転がっているが生活感は感じられない。
「私の部屋だ、おはようデューオ…」
「くぅ!?」
アースの冷たい左手がデューオの前髪をかき上げ、そして首筋をなぞる。
「アー、スッ!!!」
己の左腕を振り上げるが、はしっ…とアースの左手に捕まる。
いつものアームがない。
無論、アームがなくてもアースを討てる力は合ったはずだ。
違和感を感じる。
左手首に巻きついている器具はなんなのか?
見覚えのある赤い光のラインが走っている。これは地球の技術ではないと認識した。
そして自分は全裸だ、いつもの黒い保護スーツさえも身につけていない。
「今日は可愛がってやろう、サービスだ」
「な、に!?」
アースがおもむろに、デューオの脚を開きながらその間へ顔を埋める。
「!!!!?」
その刺激に、デューオは目を白黒させる。
ないものがあるのだ、ないはずなのだ、生殖器はこの身体に―――
しかし現に今アースが咥え、味わったことがない快感が駆け巡っている。
「あっ…あ…」
デューオは声を上げかけて、顔を真っ赤にしながら指を噛む。
「うぅぅー!」
片手でアースの髪を掴むが力がまったく入らない。
何かしらの薬品で弱体化しているのか、なんなのか解らなかった。
(どう、すれば…うっ…体が、変…)
「あ、あぁっ」
こみ上げてくる熱に耐え切れずデューオはアースの口の中へそれを放つ。
「ふふ、精通おめでとう」
アースは熱を飲み干し、目を細めながらデューオを見下ろす。
「あーあー、なんて顔…仮想世界で何度も経験してるだろう?」
「違…、ちがう…」
「まぁ他人のデータだったしな?気持ちよかったろう?デューオ…」
アースの顔が近づく。
顔を背けようとしたが、アースの手がそれを許してくれない。
「ふふ、お前の唇は柔らかいな…?」
「うぅっ」
唇が重なる。
舌が、もぐりこむ。
何度もキスは交わしたが、それ以上の現実味がそこにあった。
ぬるりとしたアースの熱い舌が絡んでくる。
「ふっ…ん、ぅ…っ…」
もがこうとするが、アースの細い腕がデューオの腕を押さえ込む。
「ふふふ、そんな赤くなって…面白いやつめ…」
満足そうに笑うアース。
「その身体にしっかりと快楽を覚えさせてやるからな…?」
****
「隊長…もっと、くださいもっと…」
「サターン…」
サターンはアースの上にまぐわってキスをねだる。
「っ…」
デューオは二人の痴態を見せ付けられていた。
両腕は後ろ手に拘束され、両足首も拘束されている。
ナニはローターを先端や裏筋などに貼り付けられ、尻にもバイブを突っ込まれている。
(こ、んなの…に…負ける、わけには…)
歯を食いしばって快楽に抗おうとしていた。
「…」
サターンは息を荒げながら、ふいに手を伸ばす。
投げ出されているローターのリモコンだ。
そのボリュームを、上げる。
「っひ!ぃぃぃ…!」
擦れた悲鳴を上げながら、デューオは目を見開いて腰を揺らす。
ヴヴヴ…というローター音を大きくさせながらナニを攻められ身悶えるたびに体内のバイブが感じるそこを擦り上げてくる。
「イ、くっ…!?あ、なんだ、これっ…はぁ…!!?」
どろどろと、垂れるように白濁がローターの隙間から溢れる。
射精の快楽がずっと続いてるような、そんな恐ろしい感覚にデューオは身を捩る。
「はっはっは、あいつバイブでイったぞサターン」
「かわいそうなほど淫乱な身体ですね」
「やめ、とめろ、アース、これとめてくれ…」
涙をぼろぼろ零し始めるデューオ。
「何を泣いているんだデューオ、貴様はこれから隊長が満足されるまでお相手するんだぞ?
そのお役目、このサターンが受けたかったが!」
「お前いつも相手してるだろう」
「いつもがいいんです!!!」
「わかったわかった、ちゃんと相手してやるから」
めんどくさそうにアースは体位を変えてサターンを貫く。
「あぁっ…」
デューオの上に被さるように倒されたサターンはその再びもぐりこんでくる感覚に震える。
「ほら、満足させればデューオの相手をしなくなるかもしれんぞサターン」
「はぃっ…あ、うぁっ…」
サターンはデューオにしがみ付いて腰を揺らす。
アースの腰の動きに合わせてサターンも揺れて、甘い声を上げる。
「ふぅっ…!ふぅっ…!」
耳まで真っ赤になっているデューオは手で口を覆って声を抑えていたが、その息は荒い。
サターンとシンクロしているかのように彼も興奮していた。
(あぁ、サターンのデータ使ってたから無意識に連動してるのか、お前も感応能力あったかな…?
それとも思い出してるのか?どっちにしろ面白いやつ)
アースはクククと喉の奥で笑う。
「う、ぅ…」
熱でとろんとした目のサターンはデューオの手を掴みあげた。
「ひ、ぃ…」
「ん、…」
キスをし合う、貪るようなサターンのキスをデューオは拒むしぐさもせずされるがまま。
サターンにつかまれた手は、ピクピクと痙攣していた。
「「っあ、あっ…!あぁぁぁ……!!!」」
二人同時に果てる。
「あっはっはっは、面白いぞお前たち」
満足げに笑いながらアースはデューオに手を伸ばす。
「私が欲しいだろう?」
「ッ…」
デューオは泣きそうな顔で首を横に振る。
「へぇー」
イラっとした表情でアースはデューオの上に乗っているサターンをどかしてそのバイブを掴む。
「私より、こっちがいいと?」
「~~~~!!!?あ、あーすっ…!!やめ、ろッ…やめ、そこ、いやそこはぁ…!!!」
ガクガクと震えながらとろとろの液を垂らす。
「サターン」
「は、はい?」
「こいつが私を求めるまで調教してやれ」
「解りました」
ニヤリと悪い笑みを浮かべるサターン。
彼は握りつぶされた恨み、はあるかもしれない。
しかし握り潰されるような悪事を今までしてきたのだからそれを理由にこのようなことをされる言われは――――
抵抗の力を失っているデューオは、そこから逃げ出すこともできずサターンの手に掛かった。
****
頭が朦朧とする。
アースがなにか言っている。
サターンの調教は容赦のないもので、この朦朧とする理由はサターンが薬品を投与したせいだ。
思考が鈍る。
何も考えたくなくなる。
なぜアースはこのようなことをする。
嫌いなら殺せばいいだろう、今までそうだっただろう…
君が取り込んだあの黒いエネルギーはそういう類のものだろう?
君はこの宇宙が憎くて憎くて堪らないはずなんだ、憎悪と苦痛をばら撒いて、生命を奪っていくんだ…
なぜそう優しげな声色で名を呼ぶ?
「デューオ、そんなに気持ちいいか…?」
「き、もちいい…あーす、きもち、いっ…」
虚ろな目のデューオはアースに答える。
「あ、あっ…そこ…」
「ここ?好き?」
「すきぃ…もっと、もっとシて…もっと…」
自分が何を喋っているのか朦朧としていて、認識できない。
ただ教え込まれたとおりに喋っている気がする。
何を喋っているのだろう…
違う言葉を彼に伝えなくてはいけない気がするのに
「デューオ…ふふ…」
「アッ…アッ…ア―――」
意識が、白いまどろみの中へ沈んでいく
****
「夢?」
気づけば研究所の培養液の中にいた。
身体ももとに戻っている。
外に出て確認してみるも、異常はない。
「デューオ、おはよう」
カリンカが入ってくる。
「…?どうしたの、妙な顔して」
「いや、夢が。…なんでもない。侵入者の形跡はなかったか?」
「え?特には…。まぁあの宇宙人たちにとってここのセキュリティ…いえ、地球上のセキュリティなんて
全部ザルなんでしょうけどね…。なにかあった?」
「……何もない」
それだけ答えてデューオは歩き出す。
「あ、待って。そのままどこかいくんでしょう?
スカルの作ったご飯食べていって」
「そんなものは必要な…」
アースの顔が浮かんで眉を顰める。
何故やつの顔が浮かぶのか、絶対に思い出したくないのに…。
そういえば、あいつらは地球人として生きるなどと言い出して地球人ごっこを始めていたはず―――
「…食べる」
「良かった。スカルがね、今日食べなかったら殴るとかいってたのよ~」
「なぜ…?」
物騒な同居人を理解不能とばかりに首をかしげる。
地球人ごっこ…あいつらの真似をするようで癪に障る。
しかしこういう些細なことも、解るようになっていくだろうか…。
アースが何を考えているかも…。
****
「薬品は使うなといっただろうが」
「いやー、あぁいうタイプは薬で一度仕込んだほうがいいんですよ」
サターンはアースに答えながらベッドに横たわるデューオを担ぐ。
「おっも!!!…まったく、寝る間も惜しんでこんな人形作るなんて…」
せっせと作ったこの肉体に、デューオの意識を転送させて陵辱の限りをつくしていたのだ。
デューオ自身にそのためのソフトを仕込んで、人形側の手首につけているブレスレット型の受信機に
意識を転送させ、あとはアースの能力で安定させる。
こうすれば仮想空間で犯すよりずっと安定して…感応反応を起こさず性的な嫌がらせができると考えたのだ。
そこまでの手間をかけることかと、サターンは怒っている。
「100%純粋なナマモノだ、人形ではないな」
「器なんだから人形でしょう。ダッチワイフっていうんです」
「おお、確かに」
「何納得してんですかホントにアンタって人は…殺せばいいのに」
「殺してはダメだよ」
アースは優しく微笑む。
(…?)
サターンは違和感を感じた。
これは、誰だろう?と。
いや、アースだ。アースではあるのだが、アースの中の「誰なんだ」という違和感。
「殺したら生まれ変わって、新しい肉体でまた最初からだ。
今のままがいい、どちらも力が弱まっている今のままが、私は好き。そいつは嫌いだけど」
「アース隊長、ですよね?」
「? そうだが?」
「なら、いいですけど…片付けてきます」
「あぁ」
空間を渡るサターンを見送り、アースは椅子の背もたれに凭れる。
「…デューオといると、私の中にいる何かが目覚めるな…誰だ…もう他人の感情を食いすぎてわからん…」
END
top