menu

あまあまな描写はそんなになく首を絞める暴力的な表現があります(殺しはしないです)
この当時はドエスなトチさんがマイブームやったんやなって
 ギアに選ばれし者同士惹かれあう―――
 ツンドラはそれを信じていた。実際そうだったように思う。
 ただそれは、2種類のギアが噛み合おうとしてそうなっているだけだったのだが…。
 精神がギアに蝕まれていたが記憶はぼんやりと残っている。
 なかなか頭がおかしくなっていた。
 最初は我慢していたのだ、仕事をしなくては…と気持ちを抑えていたがいつのまにか解放された自分がいた。
 そしてトーチの元へ行き、一緒に手を組もうと…。
 そのあとは記憶が混濁している。快楽を貪っていた気がする。
 トーチとも関係を持った。自分でも驚いているが、結構自分からぐいぐい行っていた気がする。
 なので自分の本能は、トーチに一目惚れでもしていたんだろうなと思った。
 そのあとはボロボロになったトーチを助けようと駆けだしたはずなのに、伸ばした手はトーチを掴まずギアを掴みあげていた。
 自分のギアと噛み合わせて、あとは気づけば体が穴だらけになっていた。
 ダブルギア発動前に射殺されかけたのだと聞かされた。
 氷河期を迎えかけた地球も危なかったが、自分も結構危なかったのではないだろうか。
 傷は綺麗になおしてもらったけれども。
「トーチと会うのも久しぶりだなぁ」
 ツンドラはなんとなしに呟いた。





 街中でトーチと会うのも新鮮な気がした。
 いつも森の中にいたから―――森の中で致していたともいう。大地がベッドだ。
(狂ってたねー自分)
 ギアって恐ろしい、と再認識するツンドラ。
 さて、トーチとの待ち合わせだがお互い高身長なのですぐ解った。
「ツンドラ!」
「お待たせトーチ。ごめんねぇ飛行機が遅れちゃってさ」
「構わない。疲れてないか?」
「ぜんぜん。」
 ツンドラはトーチの手を握る。
 身長は同じでも、手の大きさが違う。
 そもそも肩幅も違う。鍛えつつも筋肉を絞っているツンドラと、淡々と鍛え続けているトーチの差である。
「デート楽しみにしてたんだ、ゆっくり楽しもう」
「あ、あぁ…」


 それからはツンドラが行きたいところへトーチが案内し、ツンドラは楽しんだ。
 連れまわしたお礼にご飯はツンドラが持った。
「ここ先輩がおすすめしてくれたお店でね、美味しいんだってさ」
「そうなのか」
「遠慮なく食べてね。僕も遠慮しないから」
「あぁ、すまない。ありがとう」



   ****



 そうして楽しんだ後―――
「このあと、どうする?」
「……」
 ツンドラは握っているトーチの手を指で撫でる。
「ホテル、行く?」
「あ、あのなツンドラ!」
「!」
 トーチはツンドラの手を振りほどいて、肩を掴む。その顔は赤い。
「俺とお前は…恋人か?」
「……恋人ダメ?じゃあセフレで!」
 笑顔で答えるツンドラ。
「そ、そうじゃない!そうじゃなくて…!!!」
 首を左右に振るトーチ。
「告白の一つもしていないのに、恋人でいいのか?と聞きたいんだ。その、気付いたら…そういうことになっていたが…その…」
「気の迷い、じゃないから別にいいよ。えっちしちゃったのは気の迷いだけどそれ以外は僕君のこと好みだし」
「そ、そーか…なら、いいんだ…」
「じゃあホテルいこっか」
「お前なんでその辺軽いんだ…」
「え?恋人同士だからだよ?」





 トーチは服をつけたままベッドに倒される。
「ツンドラ!?あの、このまま!?」
「ちょっとずつ脱がしていくの、やりたくてさ。付き合ってよ。トーチは感じてるだけでいいし」
「うっ」
 ツンドラはトーチのズボンに手をかける。
 半勃ちのそれが出て来てツンドラは微笑みながら手を添えて顔を近づける。
「久しぶりぃ…」
「っ…」
 うっとり顔のツンドラにナニをキスされ始めゾクゾクするトーチ。
 啄むようなキスを繰り返され、もどかしく感じているところに熱くぬめぬめした舌が先端を這う。
「っあ、っ…!」
 仰け反り腰を震わせるトーチ。
「トーチの汗と匂い好きなんだよねぇ…興奮する…」
「あ、あぁ…」
「味わっていたいから、僕に気にせず出したいときに出していいからね」
 言ってツンドラは愛おしそうに先端を咥え、咥えきれない部分を指で擦り片手で陰嚢を揉む。
「ッ…ッ…!!!」
 シーツと握り締めながら、トーチは涙目になって口元を片手で押さえる。
 ツンドラの舌が蠢く感覚が堪らなくて腰が揺れるが、ツンドラは喉の奥で笑いながら先走りを吸うのだ。
 もどかしい刺激なのだが、普段自慰で発散していないせいか、久しぶりのツンドラで興奮しているのか我慢できずイってしまう。
 ツンドラは咽ながらも喉を鳴らして飲み込んでいき、ちうちう吸ってトーチを身悶えさせる。
「はぁー…好きぃ…もっと気持ちよくしてあげるからねトーチ…」
「待っ…指、どこっ…に…!!」
 つぷっと指が尻に入ってきて戸惑うトーチ。
「だいじょうぶ…だいじょうぶだから…」
「あ、あっあ、あぁぁ…!!」
 ぐちゅぐちゅと粘膜質な音がする。
「ひっ!」
 ガクッと腰を浮かせるトーチ。
「ここ好き?ここ…」
 指でその部分を擦ってくる。
 トーチは涙を零しながら両手で口を塞いでフーッフーッと息を荒げる。
「あはっあははっ我慢するトーチかわいい!頑張って我慢しようねぇ?」
 ツンドラは楽しそうにいいながら指でその部分をトントン叩きはじめ、次第にゴリゴリと強く押し始める。
 その指の動きにトーチは腰を跳ねさせ、身を捩っていたが、ゴリゴリされ始めると唸りながら我慢できずに射精した。
 しかしイっているのにツンドラは刺激を止めようとしない。
「ツンッ…やめ、待っ…てェ…!イったからぁイッたぁぁぁ!!」
 泣きながらトーチは叫ぶがツンドラは笑うばかりで止まらない。
「もっとイこうねぇ!」
「あっあ…!あぁぁぁ…―――!!!」
 いったばかりだからか、どろどろと弱々しく白濁が溢れ、しかしトーチは腰を震え上がらせながら嬌声を止めない。
「あはは、イキっぱなし気持ちイイよねぇ?僕も君に犯されてる時そんな感じだから解るよ。気持ちイイねぇ?」
「ひっ…ひぃ…」
「トーチの可愛い顔で僕も興奮してるんだよ…?」
 ツンドラは服を脱ぎ捨ててトーチの上へ重なる。
「トーチのお口でシてほしいなぁ?」
「んぅ、うっ…」
 ツンドラは膝をつきつつ、トーチの頭を掴みあげてナニを捻じ込んだ。
「あっ…すご…」
 喉の奥までぶちこまれてトーチは苦しげに唸るがツンドラは腰の動きを止めない。
 喉の奥で熱を放ち、飲み込ませていく。
「僕の味思い出した…?」
「ぅぁ…ぁ…」
 熱に犯されぼんやりした表情で呻くトーチ。
「トーチ、もう孕ませてくれていいよ、僕をもっと味わってよトーチ…」



    ****



 トーチは激しくツンドラを犯していた。
 種付けプレスの要領で体重を乗せてくるので苦しいが、その苦しさがツンドラは好きだった。
 脚がトーチの腰に絡もうとするが、動きを邪魔したくないので耐える。
 その代わりにトーチの首にしっかりと抱きついていた。
「んぃっ…クゥ…!!!!」
「っ…」
 イキかけるツンドラに合わせてトーチは深く貫くと熱を放つ。
 ツンドラは悲鳴を上げながら何度目かの絶頂を迎えてくたりと体から力が抜けるのだが、トーチはナニを引き抜いてツンドラの腕を
 掴みあげると体位を変えて腕を掴んで半身を浮かせたまま貫く。
「ぁ、ぅ…!あ、あ、あっ…!!」
 打ち付ける音に合わせてツンドラの声が漏れる。
「ツンドラっ…ツンドラァ…!」
「とー、ちっ…とーちぃぃ…!」
 ツンドラの体を久しぶりに蹂躙する感覚が堪らなかった。
 興奮するし、楽しい。楽しいのだ。
 腕は握り締めたせいで手の痕が残ってしまっている。
 とにかく自分の爪痕のようなものを刻み込みたくなってくる。
 だがまずは身体を奪い尽くしたい。犯したりない。
 ギアに汚染されていた頃から、その思いに囚われている。
「もっと…欲しい…」
「きてぇ…もっと、ちょうだぃ…」





 ツンドラの首にベルトを引っ掻けて引き寄せるように引っ張る。
「んぎっ…!」
 普段出さない声を漏らしながらツンドラは目を剥く。
 ぎゅうぎゅうと緩んでいたそこが再びキツ締まってきてトーチは満足に思った。
 もう数えるのも馬鹿らしいほど出したそこはどろどろで、トーチの白濁を飲み込めなくなったので締まるたびにビュッビュと溢れてくる。
 痣だらけの腕は縛ってあるし、綺麗で白かった背中はやはり締まりを良くしようとベルトで叩いた傷で血が滲んでいる。
「っ…ぉ、ぅ…!!!」
 ガクガクと震えているツンドラが愛しく想える。
 もう犯すことよりもツンドラの反応を愛でることを楽しんでいた。
 口端から溢れていた唾液は泡立ってきて、顔色もどんどん悪くなっていくのが良い。
 脳裏で浮かぶあの血だまりの中のツンドラを思い出す。あの時も真っ青だった。ゾっとした。
「ツンドラ…もう、どこにもいかないでくれ…」
 耳元で囁く。
 自分が凍りついて動けなくなったときにかけてきたツンドラを思い出す。
 手を伸ばした、しかしツンドラの表情が一瞬で切り替わって、その手は取ってくれなかった。
 自分を見ていてくれていたのに、その瞬間虚ろな目をして笑い狂い始めていた。
「もう…どこにも…」
 締まりを味わう様に犯し、中に出してベルトから手を離すと、ツンドラはそのまま重力に従って崩れ倒れた。
 ガクガクと震えているツンドラを抱き上げて、強く強く抱きしめた。




    ****




「…ツンドラ、もう俺たちは会わない方がいい」
「なんで?」
「なんでって…俺はお前を傷つけてる…下手すると殺してたかもしれない」
「そういうプレイじゃない?」
 ツンドラはそういってトーチに抱き着く。
「理性を失っていた。」
「…でも僕は離れたくないから、トーチも本当は嫌でしょ?僕たちさぁ、一緒に居る方がいいんだよ」
「…そう、かなぁ…」
「そうだよ。恋人同士になったんだしさ?」
「……」
 ツンドラはトーチの目を見る。
 その黒い瞳は揺らいでいた。
「僕、トーチに謝りたいんだ…あの時、正気じゃなかったけど裏切ってしまったこと」
「ツンドラ…」
「寒い思いさせてごめんね…だからさ、暖めたいんだよ…君を」

top