ジェミニはスネークが住んでいるアパートから1駅隣あたりのマンションに住んでいた。

「ここが俺の住んでいる所だ」

 ジェミニは言いながら暗証番号を入力している。

「……やだ金持ち」

 マンションを見上げながら呟くスネーク。

「普通だ」

「俺のアパートにそんなセキュリティはない」

「お前の部屋は古すぎるからじゃないのか。早く入れ、階は3階だからエレベーターに乗るぞ」

「納得いかない…」

 しょんぼりしているスネーク。

 二人はエレベーターに乗り込んだ。

「金持ちだし顔イイし身体はエロいしどういうことなんだ」

「エロは余計だエロは!口を慎め!」

「でも今から俺らヤるわけだし」

 スネークの言葉に顔を赤くするジェミニ。

 丁度タイミングよくエレベーターが到着したので早足でジェミニは飛び出す。

「あ、怒った?」

「煩い」

「で、部屋は………」

 硬直するスネーク。

 可笑しい、どう見てもドアが一つしかない。

「この階が全部俺にあてられてな。いらないと言ったんだが、兄が心配性なんだ。

 通常の部屋だと窮屈じゃないか、と。」

「お前の兄貴爆発しろ」

「ウザいことこの上ない。入れ」

 招かれ、スネークはジェミニの部屋へ入った。

「う、うわぁ…」

 鏡だらけだった。

「お前ほんと病気だなぁ。これとか合わせ鏡になってるじゃん。絶対悪魔が召喚されるぜ」

「非現実的なモノは信じないし悪魔は召喚されたことが無いから安心しろ。

 自分を見ているととても落ち着くんだ、ふふふ」

 鏡に視線を向けて微笑むジェミニ。

「お前の寝室を見るのが怖い」






 ジェミニの寝室に、スネークはどん引きした。

 鏡だらけなのはまだいい。

 自分の写真を壁に貼りまくっているのはいかがなものか。

「マジ怖い」

「失礼なやつだな。お前の部屋が殺風景すぎるんだ。俺の写真を飾ってやろう」

「お断りします。あーこのペンギンが癒し系じゃねーかマジで」

 部屋の片隅に飾られているペンペンを見ていうスネーク。

「これ買ったの?」

「いやそれは兄の友達が作ってくれた。裁縫が趣味でな。

 もともとどこかの軍人らしいんだが俺に格闘術を教えてくれたのもそいつだ」

「お前の周辺ってなんか濃いな」

「そうか?ふふ、可愛い」

 ペンペン人形の頭をなでなでするジェミニ。

「……」

 スネークはそのジェミニの手を掴む。

「何をする」

「お前のほうが可愛すぎてムラムラした」

 言いながら引き寄せてベッドへと押し倒す。

「せっかちな男だな」

「いや、せっかくお前とヤるしと思ってちょっと抜くの我慢してみたんだ。」

「我慢は身体に悪いな。というかたまにお前はバカだ」

「探究心が強いんだよ、我慢したら俺はどうなるのかなって思って…」

「やはりバカだ」

「ほほう、そんなに俺に啼かされたいようだな」

 ニヤリと笑うスネーク。

 一端ジェミニから離れると、自分の荷物を手に取りひっくり返して中身を出す。

 大人の玩具がいっぱい出てきた。

「お前マゾっぽいからいろいろためしたくなって。ほら、俺探究心が強いから」

「趣味のようにしか感じられないが…え、なにそれなんか怖いのもある。鞭?それ鞭だよな?」

「大丈夫だって。これはまだ使わないし今日は痛くはしねーから。ほらほらジェミニ、服脱いで〜♪」

 言いながらスネークがジェミニの服を剥ぎ取っていく。

「怖い、嫌だぞそんな…!!」

「大丈夫だってば〜」

 スネークは慣れた手つきでSMで使うような革製の拘束具を使って、ジェミニの両手を拘束してしまう。

「脚開けよジェミニ」

「嫌だ!!こんなプレイ絶対嫌だ!!」

「好きなくせに」

「初体験に好きも嫌いもあるかっ!!」

「そりゃあそーか。でもさ、どんな姿になってもジェミニは綺麗だと思うんだよ。

 綺麗だよな?まさか綺麗じゃないとか言わないよな?」

「そっ……それは、まぁ、俺はどんな姿でも綺麗だ。これは決定事項で当たり前で…」

「俺は見たいんだよ。お前も見てみたいだろ?綺麗なお前」

「……」

 しかしまだ怖いのか、小さめに頷くジェミニ。

「はい決定!ちょっと使ってみたいヤツもあってなー」

 言いながらスネークは楽しそうにジェミニの秘所へローション代わりの軟膏を塗りこみ始める。

「な、なんだそれっ…」

「ローションみたいなもんだと思ってくれれば。どう?キモチいい?」

「いや、別に…」

「ん?もう少し多くした方がいいのかな…」

 言いながらねちねちと執拗に塗りこみ始めた。

(うっ!?)

 腰からゾクリ、と悪寒に近い感覚が走り抜ける。

「うっひぅ、うあっ…!?」

 スネークの指の動きに合わせてジェミニが身悶え始めた。

「あ、効いてきた?気持ちいいだろ?」

「うわ、あぁぁ…!?あつ、ぃぃ…それ、やだ、あつ、いっ……!」

「塗りすぎたかな…まぁいいやお前えろいし」

 ジェミニの勃起したナニから透明な先走りが溢れてきているのを確認すると、スネークは指を引き抜いた。

「あ、やだ…スネークっ…!」

 催促するように腰を振るジェミニ。

「えろいなマジでお前は。入れてやるから安心しろ」

「っああああ!!!」

 スネークのナニがねじ込まれるが、よく解れている為すんなりと挿入できた。

「お前の中ほんと、気持ちいいな…!」

「すねーくっ…!」

 キスをし合う。

「奥にいっぱい注いでやるからな、そのつもりだったし!」

「ん、いい、なんでもいい、もっと動いて、もっと…!!」

「あーもう、可愛いこと言うなぁ!」

 スネークはジェミニの脚を抱えて腰を打ちつけ始める。

「あ、あぁっ…おれ、きれ…イっ…!?」

「綺麗だぜ、ジェミニ」

「だろう?俺、はぁっ…!きれ、いぃ……!!」

「綺麗って言葉に反応して絞めて来やがって…!ほんとお前変態だなぁ…!

 もう出ちゃうだろ…!」

「ひあっ、あぁぁぁっ……!!」

 身を仰け反らせながら、奥でスネークの熱を受け止めた。







 その後スネークの宣言どおり、何度か中にたっぷりと注がれたジェミニは荒い息使いでベットに倒れていた。

 秘所には尻尾つきのバイブが突っ込まれている。

 時たま、卑猥な水音を立ててスネークの白濁が間から溢れる。

「可愛い可愛い」

 スネークは言いながらデジカメでジェミニを写す。

 ジェミニの顔は恍惚としたもので、唾液を垂らしながら身悶える。

「すね、く…もぉ…イキたい…」

「自分で弄りながらイってくれない?見たい」

 拘束を外すスネーク。

「この、へんたい…」

 口で悪態をつきつつ、ジェミニは解放された手で自身のナニを扱きつつ、バイブを出し入れし始めた。

「ひぅ、う…あ、……あ、あぁぁっ…」

「キモチいいだろ?」

「いい、よぉ、きもち、いいっ…!!」

「やっぱお前マゾじゃん」

 ニヤニヤしているスネークの視線を感じながら、ジェミニは果てた。



    ****



「力が入らない…」

「ヤりすぎたな、ごめんごめん」

「許さんスネーク」

 睨むジェミニ。

「許してくれよジェミニ、気持ちよかったんだろ?」

 言いながらスネークはジェミニを抱きしめて軽くキスをする。

「俺も見てるだけで楽しめたし。」

「お前、俺を良いように扱っていないか?本当に俺の美しさを絶賛しているのか?」

「え、お前のことは綺麗だと思ってるけど」

「ならいいんだが」

(いいのかよ…)

 やっぱりジェミニのこの感覚は将来を考えると不安になってくる。

 スネーク自身、ジェミニのことは本当に綺麗だと思っているし、ただ面白おかしく弄くっているわけでもない。

 肌を触れ合っていると凄く落ち着くのだ。

 セックスという形を取ってしまっているが、こうやって寄り添うだけでも安心感が得られる。

(俺、ジェミニのこと…好き、なのかな)

「ジェミニ…俺がお前のことスキだったらどうする?」

「俺に惚れてしまうのは当然だ、俺は美しすぎる」

「そ、そうか」

「だが、何故か悪い気はしないな」

 微笑んで、ジェミニはスネークに頭を預けた。

「ヘンタイプレイさえなければ」

「いや俺のはただのソフトなSMプレイです、ごく一般的です」

「お前の感覚はおかしい」

「ジェミニに感覚の話をされた…」

「風呂に入りたい、入れろ」

「世話のかかる男だなー」

 ジェミニに肩を貸して立ち上がるスネーク。

「スネーク、一緒に住まないか?ずっと一緒にいられるぞ」

「いやいや、さすがにそこまでは…通うよ…」

「そうか、つまらん。…んん?おかしいな、普段は自分を眺めて満足しているはずなんだがそんな気分になった」

 ふふふ、と笑うジェミニ。

「俺はスネークが気に入ったらしい」

「…そ、そうか」

 スネークは照れくさそうにしながら少し嬉しそうな笑みを浮かべた。



2012年1月8日 Pixiv投稿