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飛頭蛮と紫鬼の日常系だよ!
赤嶺は海難法師に初めて頼られ感動していた。
海難法師と紫鬼は呆れた表情を浮かべている。
「あの、さっさと持ってるならください」
急かす様に言う。
『応!銛ならあったよなたしか』
「あぁ、あれでも弄りまわしたから小魚は獲れないだろ」
いいながら紫鬼は己の腹に手を翳し、にょっきりと出てきた柄を握り締めて引きだした。
大ぶりな刃物がついた銛…槍…?なんだこれ…という顔になる海難法師。
「なんだそれ…」
部屋の出入り口から様子を伺っている飛頭蛮の声が耳に入ってくる。
『銛だぞ!』
赤嶺は飛頭蛮に答える。
「銛を拾ったのはいいんだが殺傷力がねぇなって赤嶺と話してたらこんな感じに。使ってやってくれるとこいつも喜ぶ」
「はぁ…」
法師は紫鬼から銛(?)を直接触れないよう袖を使いつつ受け取る。
「いいですか?ナミさん」
「…捕鯨する」
「捕鯨…」
眩暈がしそうな法師。
『人間も狩れるぞ!』
「鯨いいな、食べたいな」
『人間のが美味くない?』
「ありがとう、紫鬼」
飛頭蛮は赤嶺と紫鬼に向かって呟く。
「銛じゃないが、なんとか使ってみる」
「ナミさん、槍にしません?槍の方がなんか使い勝手良さそうなんですけど」
「正直、なんでもいい」
投げやりな返答をしながらナミは海難法師から銛を取ると引っ込んでいく。
「捕鯨…」
「ナミさん、本当にやるんですか!?沖に行く気ですか!?考え直した方が!」
慌てて追う海難法師の後ろ姿を見送って赤嶺は笑う。
『ハッハッハッハ!沖だと餌がなかなか見つからないから焦っておるな法師は!』
「もしかして俺が食べたいって呟いたの真に受けて…」
『まぁさか~…まさか?』
「でもまぁ、食べるよ」
『獲れる前提とな?』
「とりそうだろ、あいつ」
『まぁ…法師と付き合ってるぐらいだしな…あいつは底知れないぞ~』
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