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沙汰闇堕ちエンドみたいなの。
        
        「お家がお薬関係のお仕事もしてるから手にはいるの?」
        
         神子は目を輝かせながら沙汰に問う。
        
        「いや、これはシキちゃんがどっかから持ってきた土産で、多分非合法だし有害なのもあるかもしれない…」
        
        「沙汰のお兄様のお土産なの…大丈夫?」
        
        「これとか、誤って飲んだことがあるけど特に問題はなかった」
        
         錠剤が入った袋を出しながら沙汰は言う。
        
         シキとちょっとイチャイチャしてしまったことは飲み込んで言葉にしない。
        
         兄は好きだ、好きだが家族愛であり、そういうことではない…。
        
         兄が自分をどう思っているのかは知らないが。
        
         そして兄はジャンキーでも何でもない。
        
         こういう「なんだか珍しいもの」を収集する癖があるのだ。カラスか。
        
         ほかにも色々ガタクタがシキの部屋に押し込められているが開けたくない。
        
        「これ、正法院に飲ませるの?」
        
        「そう!きっと可愛い顔になると思うから」
        
        「なぜそこまでするんだ…みこ、もしかして、その…あの男のこと…」
        
         消え入りそうな声になっていく。
        
        「ん?沙汰?何て?」
        
        「なんでもない。
        
         しかしみこ、オレは…みこが正法院とセックスしてる姿見たくない…」
        
        「じゃあ私の代わりにしてくれる?」
        
        「……ちょっと考えさせて」
        
        
        
        
        
        
         神子の代わりを引き受けることになった。
        
        
        
        
        
         神子の望むとおりに動くから、神子は奏に指一本触れない
        
         そういう取引で沙汰は奏を犯した。
        
         薬をキメた奏はいつもよりも表情を崩して乱れに乱れたし、今まで緊張で身体が強張っていたのかもしれない、薬で緩んだその身体はいつもより柔らかく、熱く、沙汰のそれを絡みつくように締め上げてくる。
        
         だがしかし、奏にまったく興奮しない沙汰は肉体的な快楽に対しては感じているものの、果てることができなかった。
        
        「~~~ッ!!!」
        
         また奏が先に果てる。
        
         もう腹がどろどろだ、よくここまで出るものだと逆に引く。
        
        「も、やらぁ…はっ…はぁっ…あたま、へんになるぅ…」
        
         唾液を流しながら奏が声を漏らす。
        
        「薬でおかしくなってるだろ」
        
        「カンジ、すぎて、やだ、だめ、なのにっ…へんになるのにぃ」
        
         奏の腰が再び揺れ始める。
        
        「はがまくんっ…は、がまくん…!!」
        
        「奏くん、とても沙汰が気に入ってるみたいね…やっぱり作り物より本物が一番なのかしら…」
        
         神子が覗き込みながら呟く。
        
        「全然嬉しくないけど…」
        
        「沙汰、全然イケてないけど大丈夫?」
        
        「オレは別にいい」
        
         神子はスルっと下着を脱ぐ。
        
        「神子!?」
        
        「やっぱり見てるだけだと、つまらない」
        
         いいながら沙汰と向かい合う体勢で神子は奏の顔の上に腰を下ろす。
        
        「奏くん、舌使わないと窒息させるわよ」
        
        「み、神子!」
        
         慌てる沙汰の手を握る神子。
        
        「沙汰…」
        
         目を閉じる神子。
        
         沙汰は一瞬戸惑うが、そのまま神子の柔らかい唇に自分の唇を重ねた。
        
        
        
           ****
        
        
        
        「……」
        
         奏は憂いを帯びた表情で、自分の身体を抱きしめて椅子に座っている。
        
        「絵になるわねぇ」
        
         暢気な神子の声。
        
        「はい、今日の奏くんプリントできたわよ」
        
         差し出してくる神子の手。
        
         その手が持つ写真はクスリで理性を失った自分の乱れる姿が写っている。
        
        「奏くんこういう顔できるのね?見てこの顔とか、涎垂らしながら笑っててよっぽど良かったみたい」
        
        「ッ…」
        
         顔を背ける奏。
        
        「もー、沙汰にも手伝ってもらったんだからもう少し飼われているという自覚を持って?
         反抗的な態度取るんだったらお仕置きするけど?」
        
        「ち、ちがうっ」
        
         奏は真っ赤になって叫ぶ。
        
        「か、身体がおかしいんだ…。」
        
        「クスリの後遺症かしら?」
        
         神子が沙汰を見るので、沙汰も寄ってくる。
        
        「おかしいって、どう?」
        
        「お、落ち着かないというか…ぞわぞわする…」
        
        「熱は?」
        
         沙汰は手を伸ばし奏の頬に手を当てる。
        
        「うっ…」
        
         奏はビクりとしながらその手に擦り寄り、ハッとして身を引く。
        
        「お、おかしい!」
        
        「ホントにおかしいな…てかなに今の反応。キモい」
        
         キッパリいう沙汰に泣きそうな顔になる奏。
        
        「ぼーいずらぶとかいうやつ」
        
        「ラブはないんで。クスリで神経が高ぶりすぎてるだけでしょう。
        
         落ち着くまで空いてる部屋かしてやるから寝てろ」
        
        「うぅ…」
        
        
        
        
        
        
        
        
        「奏くんまだ寝てるみたいだから今日は預かっててくれる?」
        
        「神子がそういうのなら…」
        
        「ごめんね?面倒ばっかり見てもらって」
        
        「神子のためだから何ともないけど…帰りの車出させるよ」
        
        「ありがとう」
        
        
        
           ****
        
        
        
         沙汰は奏に押し倒されていた。
        
         混乱したし、相手は自分よりデカイのだということを再認識した。
        
        「せ、正法院…!?」
        
         口を塞がれる。
        
         濡れた舌が、入り込んでくる。
        
        「はっ…はぁ、土鎌、くん…もう一度抱いて欲しい…」
        
        「ハァ!?」
        
        「頼む、身体が疼いて、怖い…」
        
         切なそうな奏のその表情は、艶のある表情で―――
        
        
        
         沙汰は流されるまま再び奏を抱いてしまった。
        
        
        
           ****
        
        
        
         そういうことがあってから、ちょくちょく二人は神子に内緒で抱き合うようになった。
        
         お互いそういう趣味はないし目覚めたわけでもない。
        
         神子にバレたくないのは、二人ともどちらかというと神子へ感情が向いているからだ。
        
        「神子に、何されたって?」
        
         沙汰は後ろから崩れる奏の腕を掴み上げながら腰を打ち付ける。
        
        「おっおしり、おしりをっいじら、…ひぃ…!!」
        
        「どこで?」
        
        「がっこぉの、といれ、でぇ…!」
        
        「学校で神子とセックスしてんの?ド変態野郎」
        
        「ちがっ…みこがぁ…!」
        
        「お前が誘ってるんだろう?オレを誘うみたいにさぁ?」
        
        「ちが、みこは違う、ちがうぅ…!!!」
        
        「ケツ掘られて悦んで声上げてる変態。女の格好してさぁー?」
        
        「ッ…」
        
         奏はビクンと身体を震わせる。
        
         今犯されている奏の姿はメイド服を着せられていた。
        
         これは沙汰が「せめて格好だけでも女じゃないと心が病みそう」なんていいだしたせいだ。
        
        「なぁに?興奮して…」
        
        「う、ぁぁ…」
        
         耳元で囁かれて奏は涙を零す。
        
        「神子にバラしてほしい?奏くんは本当に雌犬になりましたって」
        
        「やめて、土鎌くん…やめてくれ…」
        
        「オレは迷惑してんだよ?神子が面倒みてくれっていうからお前の面倒みてるけどさ?」
        
        「……」
        
        「見返りとして、ご主人様に奉仕するよう心がけろよ?奏ちゃん?」
        
        
        
           ****
        
        
        
        「奏さん最近なんか色っぽくないですか」
        
        「巻もそう思う?」
        
         巻と神子は並んでお弁当を食べながらひそひそ呟きあいながら、少し離れた場所でパンを齧っている奏を見つめる。
        
        「艶が出てきましたよね」
        
        「あとなんか、体格もえろくなってきているのよ…腰回りとか…」
        
        「マジですか…それは体育の授業の水泳は参加させられません」
        
        「まったくよ。ケモノに狙われてしまう。ただでさえ押しに弱いのに」
        
        「浮気でしょうか」
        
        「浮気なのかしら…実は」
        
        
         ひそひそひそひそ
        
        
        「…?」
        
         奏は怪訝な表情でヒソヒソ話し合っている二人を見る。
        
        「あ!奏さんが見てる!」
        
        「いやしんぼめ。これが欲しいの?」
        
         神子がミートボールを奏に差し出してくる。
        
        「肉はあまり」
        
        「バカ!お肉食べていっぱいせーえき出せるようになっとかないとダメなんだから!」
        
        「食事中に精液とかいうな…」
        
         ゲンナリしながら奏は神子のミートボールを食べる。
        
        「そうですよ神子さん…。ほら奏さん、わたしのサンドイッチもあげちゃいます!」
        
        「そんなに食べれない…」
        
        「身体大きいくせに~!」
        
        「沙汰の精液を朝から飲んでいるから?」
        
        「ッ!?」
        
         ビシリ、と硬直する奏。
        
        「み、こ…?」
        
        「冗談。なにその反応?本当に飲んでいるの?」
        
         首を横に振る奏。
        
        「あの、みこ、何か…誤解を…」
        
        「飲んだことあるわね?何リットルぐらい飲まされてるのかしら…?」
        
        「そんな神子さん…牛乳じゃないんですから…」
        
         二人の会話を聞きながらドっと、冷や汗が溢れてくる。
        
        「今日は午後の授業さぼる!君の話のほうが楽しい」
        
        「お付き合いしまーす!」
        
         二人にサンドされる奏。
        
        「奏さんってすぐ顔にでますよね。
        
         その反応、沙汰さんとセックスしてるでしょ?神子さんに黙って」
        
        「う、ぁ…」
        
        「クスリにドハマりして?」
        
        「ちが、違う…」
        
         奏は顔を真っ赤にする。
        
        「クスリの、せいだったけど…体が覚えてしまったんだ、身体が…土鎌くんじゃないと満足してくれなくて!た、頼む…土鎌くんには黙っててくれ…」
        
        「プレイ内容を聞かせてくれれば…」
        
        「うぅ……」
        
         二人がいない土鎌くんの学校へ転校しようかな…
        
         奏はそう思った。
        
        
        
        
        
        ※キメセク書きたかったのだ…かけなかった…ワンシーン的なの書き出しとく…
        
        
         沙汰の家は大きいので使っていない部屋もある。
        
         客室として使っている部屋で二人は重なっていた。
        
         メイド姿の奏に圧し掛かり、犯す沙汰。
        
         二人とも息を荒げ、普段と違った雰囲気だった。
        
         両方ともシキの薬を飲んでいる状態で快楽に溺れていた。
        
        「そこ、好き…はがま、くん…」
        
        「かなで…」
        
         求め合うようにキスを交わす。
        
         お互い頭の中が蕩けて何も考えられない状態だった。
  
 
 
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