※支部にあげているやつから設定が少し変わってるので修正しています
 身体に取り込んだ『妖器』が痛い。『妖器』は別名『悪魔王の角』と呼ばれ妖力を溜め込む性質があり、それに比例して妖力を欲する。
 欲する際に激痛が走り吐き気がする。
 しかし必要なことであった、力を得るためにはこうするしかなかった。
 普通の人間である帝威政は頭から生えている(取りつけたともいう)黄金の角からの激痛に顔を歪ませる。
「ッ……」
 政は美しい金髪を振り乱し、その苦痛に耐えて意識を手放さないよう唇を噛む。
 あぁ『食事』をしなくては
 あの兄弟をまた呼んで、妖力を貰わなければ
   ****
 兄弟は3兄弟で、兄弟といっても血が繋がっているというわけではない、兄弟の契を交わしたのだ。
 大百足、幽霊船の船長、火の精霊であるサラマンダー。
 その兄弟たちは命じられるがままに、政の身体を犯していた。
 妖力を得るということは身体も魂も穢されなくてはならない。
「痛ぃ…痛ぃ……」
 政は啜り泣きながら呟いていた。
 この行為に対してではない、角からの苦痛に対してだ。
「うっ…うぅ…」
 次男に突き上げ揺さぶられながら、長男のそれを口に捻じ込まれ犯される。
「っ…ぅ…」
 爪を立てようにも、掴みあげられているその腕は少しも動かせない。
「ッ…!」
 ごぼごぼと人間とは量の違うそれを流し込まれ、咽て口から溢れさせる。
 体内からじんわりとしたものを感じた。
 妖力を妖器が吸収しているのだ。
 思わず身体の方も反応して次男のそれをぎゅうっと締め付けてしまう。
 次男が嬉しそうに唸りながら政の頭を床に押さえつけてより深く抉ってくる。
 あぁ、くる…早く、欲しい…
「ッ―――!!!!」
 熱を注がれて政は声にならぬ嬌声を上げて身悶える。
 引き抜かれ、床に捨てられる。
「あ、あぁ…いや、だ…待って…まだ、足りない…苦しい…苦しいよぉ…」
 手を伸ばす。
 政のその菊座から大量の白濁が溢れている、それも気にせず政は求める。
  もっと
     もっと
   *****
 事が終わった後、政は何も身につけないまま床に座り込んで足を抱え俯いていた。
「どうして…どうして…」
 涙が溢れる。止まらない。
「どうして僕は人間なの…?どうして、おかあさまどうして…?
 おとうさまがいないから…?だから半妖にもなれないの…?
 僕が、弱いから、鬼にもなれないのか…」
 吐き捨てるように政は言う。
「おかあさま…おかあさま…」
 ゆっくり立ち上がりながら、政はそのまま隣の部屋へ向かう。
「政さま…?」
 ベッドの上に美しい女がいた。
 例の次男が気に入って攫ってきた女だ。名をシアンという。
 普通ならば妖刀に血を吸わせるために使うところだったが、その女の面影が母と重なってしまった。
 だから特別に部屋を与えて飼っている。
「いやっ…」
 恨みの篭った目の政に無理やり押し倒され脚を押し広げられる。
 じゃらり、と足かせの鎖が重たい音を立てた。
「あっ、いやです、いやっ…!!政さまぁ…!!!」
「バケモノの、慰み者になっているくせに!わたしを拒むな!ただの人間が、私を!!!」
「やぁぁ…!!!」
 口では拒むが、シアンは抵抗を見せず政を受け入れる。
 この女とは何回も寝た。
 恐らくあの次男も何度も何度も犯しているだろうが。
 何度も何度も…
 あぁ、この女は
 どっちの子を産むのか―――
「おかあさま…」
 虚ろな目でシアンを見下ろす。
「僕の子は、人間になってしまうの…?僕、こんな身体なのに子供は…人間なの…?
 いやだ、こんなに痛いのに、いやだ…いやだ…」
「政…さま…」
 シアンは優しく政を抱きしめる。