おしっこ飲むので注意
地獄を彷徨っていた鬼と化した金輪は生きている自分を拾った。
そうして二人で地獄を彷徨った。
自分の死体を探して移動していれば、いずれはどちらかに辿り着くと考えて。
地獄の果ての奈落か、地獄に入り口が繋がっていたコサック邸か。
入ってきたほうは閉まっている可能性が高い。奈落に辿り着けばあの巨大な骸骨がいるだろう、連れのスターリングの分と合わせて2発は殴ってやらないといけない。
「はっ…はっ…」
スターリングの息が荒い。
鬼輪は足を止めてスターリングを片腕で抱き上げる。
「ごめ、ん、なさい…」
「いいよいいよ、休んでて」
耳が聞こえない相手に語りながら優しく頭を撫でる。
スターリングを抱いたまま鬼輪は歩み始めた。
「なんか俺、身体おかしいよな?」
スターリングを守るようになってきてから体がしっかりしてきたような気がする。
スターリングと同じ体型であるはずなのに目線の高さが合わなくなってきたり、金棒の殴る威力も上がってきているし。
「もう俺って戻れないんじゃ…角生えた時点で戻れないけど…まぁ、いいか」
スターリングさえ守れればいいかな、と簡単に思えてしまう。
それはいつだったろうか。二人は突然に地獄から救い上げられた。
赤髪の男神だった。
地獄から出られたときは安心感と「やっと終わった」という感情だった。
『このまま浄化してもいいが、なにかやりたいことはないか?』
「え?そんなこと聞いてくれるの?」
『苦労していたからな…。私も辛さは解る。地獄は、本当に……』
しみじみいう神。
『叶えられる範囲になるが、どうだ?』
「じゃあ美味しいもの食べたい…お酒飲みたい…ウォッカ飲みたい…こいつと一緒に」
「……」
スターリングを抱き寄せて目を合わせる。彼は答えるように微笑んだ。
『解った。元居た世界には戻せないが似た世界はたくさんある。そこへ流そう。
困ったことがあれば呼んでくれ。満足するまで魂を癒すといい』
「アンタ良い神様だな」
『……そうか?』
発光していて表情は解りづらいが苦笑しているらしい、その笑みが不思議とスターリングに似ているように思えた。
◇◇◇◇
とある世界へ流れ着いた当初は激しい頭痛に襲われた。
神のサービスでその世界の知識を植え付けられたのだ、慣れるのに時間がかかった。
服もボロボロだった布切れからその時代に合った服装に替えてくれていたし資金も魔法のカードをくれた。
魔法のカードの財源は神へ貢いだ不王の金銀財宝であるので誰も困らない。
なんの不自由もなく二人は生活を楽しみはじめたのである。
定住せず旅をしながら美味しいごはんとお酒を飲む、なかなかにいい生活である。
地獄で死体を貪っていたのだ、それを思えば幸せだ。
「なぁ…そういやお前のことなんて呼べばいい?」
鬼輪はノートにそういう質問を書いてスターリングに見せる。
地獄では紙とペンがなかったので出来なかった筆記だ。
これでだいぶ意思疎通ができるようになった。
スターリングは顔を近づけてじっくり読む。
やはり脳に障害があるのか、読み込むのに時間がかかるのだ。理解すればスムーズなのでまぁいいかなと放置している鬼輪。
理解したのかスターリングは顔をあげて悩み始める。
「えー、と…リンでいい。」
「スターリングからリンとったのか、オッケーわかった」
頷く鬼輪。スターリングは鬼輪が自分の本名を知っているとは思っていないのだが。
「あなた、名前は?」
「俺…なぁ…」
金輪を名乗るべきなのかわからなかった。なんかしっくりこなくなってしまっているのだ。
ちょっと悩んでペンを走らせる。
「…鬼?そのまま。名前、ないの?」
「そういうことにしといてくれないか?」
苦笑しつつ頷く鬼輪。
「そう、名前…ない。鬼、よろしく」
「はいはい、よろしく」
ニコニコ笑って鬼輪はリンの頭を撫でる。
どうも守っていたからか、彼が可愛く思えて仕方がない。
ある日、鬼輪は思いついたことを決行していた。
この鬼は充実した日々を過ごしている…充実…欲望に忠実ともいう。
それは性欲もだった。
「うっう、うぅぅ…」
リンが唸りながら涙目になっていた。椅子に縛り付けられ動けない。
今非常事態であった。とてもトイレに行きたい状態だ。
「そこで漏らしてもいいぞ?漏れたの舐めるし」
とんでもねぇことを言っている鬼輪。ノートに筆記する文章は「漏らしたらそれを舐める」なのでリンが漏らしても結果が変わらないという絶望がとても感じられた。
鬼輪は飲みたくなったのだ、「血や精液があんなに美味しいのだから尿も美味しいだろ?」という気持ちが強まったのだ。
「変態…」
「まだ余裕か?早く早く」
「うあ、あっあぁぁ!!!さわら、ないでぇ!!」
股間を揉まれてリンは暴れる。
「でちゃうっ!でちゃうからぁ!」
「出してくれって言ってんだよこっちは」
「ひぃっ!!わか、ったっやる、あげるからぁ!」
漏らすのはプライドが許さなかったのか、リンは鬼輪に負ける。
喜んだ鬼輪は椅子から解放してお風呂へ直行する。
「出して」
リンのナニを口に含んで言う鬼輪。
「うっ…うぅ…」
リンは羞恥心で顔を歪ませながら、我慢していたものを開放した。
飲んでいる振動が伝わってくる。
「飲んで、るぅ…変態だ…変態……」
(美味しい…あと興奮してるよな…さすが俺だな…)
鬼輪は興奮してきているリンの尻を掴んで秘所を攻めやすくするように引っ張りつつ秘所へ短めのビーズ型ディルドを押し込み始める。
「ひ!?」
「んー」
逃げる腰を逃すまいとナニを喉の奥へと誘い込みつつ、ビーズをくにくに動かす。
鬼輪の爪が鋭すぎるので指の代わりである。前立腺あたりを刺激してあげるのだ。
「あーっ…!あっあ、あぁぁぁ…」
崩れかけるリンを壁に凭れかけさせて放尿を味わいながら責めるのをやめない。
「きもち、いいっ…これ、きもちいっ…」
「美味しかったー。お前可愛いし美味いし最高だよな?」
鬼輪は舌なめずりしながらリンの顔を掴むとそのままキスをし今度は唾液を味わい始める。
「んぅっ…ぅ、んっんっ…!!!」
(腰こすりつけてきてかわいいー。本当かわいー…)
邪悪な笑顔が浮かんでいる鬼輪だ。
「あ、あっあ…」
鬼輪の腹に擦りつけていたリンだが気持ち良すぎたのかそのまま射精してしまう。
「リン…」
「あ、でちゃった…ごめ、んなさいっ…ごめ、やっ怒らない、でっ!ごめん、ごめんなさい!」
そんなに怒った顔になっているだろうか?と自分の顔の怖さを解っていない鬼輪はとりあえず躾として体勢を変えてリンを後ろから抱き上げるようにしてナニを掴んで扱き始める。
それは力強く、そしてその鋭い爪がたまに擦ってくるのだ。
「あぁぁぁ!!!あ、あぁぁっ!!!」
首を横に振りながら声を上げるリン。言葉がでてこないのだろう、いつも悲鳴しかあげない。
鋭い爪先で鈴口をぐりぐりされると悦ぶので鬼輪はそれをしてあげる。
「ひぃっ…!!!」
体を硬直させて涙を流しながらその刺激に耐えるリン。
「リン〜〜?勝手にイクなよ?」
「ご、めんなさいっ…ごめんな、さいっ…」
鬼輪の声は聞こえていないだろうが必死に謝るリンが可愛くてついついいじめてしまう。
「キス、されながら、おしり、いじられると、がまん、できないからっ…ごめん、なさいっ…」
「あ、そうなんだ?これからもしてあげようか?好きならやるよ」
意思疎通できていない。
鬼輪は再びリンにキスをし、前と後ろに刺激を与え続ける。
リンは酷い快楽責めに泣くのだが喉の奥で呻くことしかできない。
再び熱が溢れて鬼輪の手が白濁で汚れる。
「美味しい…」
それを舐めて味わう。
「…リン、欲しい?辛かったら止めるけど」
勃起してきたナニへリンの顔を引っ張る。
「あ…ぅ…」
リンは視線を揺らしながらもその大きなナニへ舌を這わせる。
「欲しがりだよなリンって」
自分のことを棚に上げて言う鬼輪。
「いっぱい突いてやるから、安心して」
鬼輪はリンの腰を抱き上げるとビーズで解れたそこへナニを突き立てた。
「う、うぅぅ!」
「リン軽いよなー。もっと食べさせたほうがいいのか…?」
鬼輪の力が上がっているだけなのだが見当違いなことを考えながらリンを犯す。
オナホの如くだ。それぐらい軽々と動けるほど鬼輪の腕力は上がっていた。
容赦なく奥まで叩き込まれるリンは既に理性はトび、押し寄せる衝撃と快楽に身をゆだねるしかなかった。
これは地獄のころからだったりする。
「リン、好き…自分に好きっていうのも変だけど…自分だからかもだけど…好き…」
言葉は伝わらないだろうが言わないと気が済まない。
鬼輪は囁きながら容赦なくリンの身体を貪った。
◇◇◇◇
リンは鬼のことが好きだった。
なんか大切にされているなぁ、というのはぼんやり感じていたが孕まさんと言わんばかりの性行が行われ始めてからはもしかして俺のことが好きなのでは?と思うようになっていた。
ラブではなくライクの方で思っていた。
なのでリンもライクの方で慕っていた。
実のところ自分がなんだったのかよく思い出せない。もやもやしたものがあるのだが、それを打ち払ってくれるのが鬼だ。
地獄に堕ちて無音と闇だけの世界になってしまったが、鬼のおかげで少しだけ光は戻った。
鬼の顔はよくわからない、目つきが悪いな、とか体格がいいな、というのは解るのだが。
字も読みづらい。字を思いだすのに時間がかかるのだ、昔はそんなことなかったはずなのに。
鬼の声はどんな声をしているだろうか。鬼だから酷い声だろうか。意外といい声だったりして。
ぼんやりとそんなことを考えたりする。
鬼のことばかり考えている。
他に考えることが思い出せなくて。
いつしか鬼のためにできることはないかなと思った。
でもできることはなくて、身体を捧げるしかない。それでもいいかな、と思ったりもする。
鬼が喜んでいるから。それでいい。
世界が地獄から変わっても鬼は変わらない。いや少し変わったかもしれない。笑顔が増えた。
鬼が楽しんでいるのを感じているのが心地よい。
たまに変なことをしてくるけれど。頭がおかしいのか?と思ったりするが、それを受け入れている自分も大概かなと思う。
「…鬼、トイレ」
小声で囁く。…囁けているだろうか?自分の声が聞こえないのでわからない。
鬼の顔が笑顔になるので恥ずかしい。そんなに嬉しがることないだろう…。
鬼に変な癖がついてしまった、飲尿プレイにハマってしまうとは。
トイレのたびにこれだとちょっと問題があるので一日3回ほどまで、という制約を設けた。
鬼に個室へ連れ込まれると、鬼は屈みこんで見上げてくる。
その姿を見下ろしながらチャックを下ろしてナニを取り出す。あぁ、視力が戻っていればはっきり見えるのに。
ただ鬼の体はいつも近くで感じたり実際触ったりしているのでなんとなくわかる。
自分好みの筋肉質な体であると。
そんな男の口の中に自分は出すのだ。少し興奮してしまう。
口を開いて待っている鬼の顔をじっくりとみる。
たぶん鬼も興奮している。
その口の中へ出し始めると鬼は目を細めてうっとりする。
今日は視力の調子が戻っているのか割と見える…が、なんということだろうか…鬼は自分のナニを扱いて自慰を始めている。
飲みながらの自慰を覚えてしまっていた…。
引いたせいかバランスを崩してしまい、後ろへ倒れて便座があったので座ってしまう。
持ち上がった片足が不幸か偶然にも鬼のナニを蹴っていた。
鬼はリンの足を掴みその足をぐりぐりとナニへ押し当てる。
―――また変なことを覚えてしまった!
「お、鬼、待って…足、その…?」
鬼はニッコリ微笑んで踏めといった。口の動きで解ってしまった。
リンは望み通りにするしかなかった。強弱をつけて踏んでいたがちょっと楽しかった。
鬼は満足したらしい。色々始末すると紙に何か書く。
『次から飲んでるとき踏んで』
「……うん」
リンは困惑しつつも頷くしかなかった。鬼が望んでいるので、できる限り答えたい、そう、そういう気持ちを大切にしたかった。