これは何周か目で同じ時代に産まれることができた二人。
 雪国にある教会に正式に所属する祓魔師がいる。名はラヴィル=カリツォ=スターリング。しかし神から名を拝命しそれ以降は金輪円迦と名乗っている。
 彼の仕事は魔を討ち払うことであるが、神からの指示で動くこともあった。
    
     ――とある邪教団を潰してとある幹部を更生させろ
    
     そういう具体的な指示であった。
 優秀なので金輪は組織の力を使いながらも手際よく教団を解体、そしてとある男を捕らえた。
 ボサついた短い白髪、あまり日に当たってないせいか色白で体の線が細い。教団の名簿によるとテスタ=コーシチェーリプというらしいが神が骸髏と呼んでいるので金輪はどっちで呼べばいいのか悩んだ。神はどっちでもいいよと言ってくれた。おおらか。
 組織の拷問部y…懺悔室にて金輪は骸髏を見下ろす。
 儀式の前だった。寸前のところで骸髏の命を救ったことになるのだが骸髏は邪悪なる神か悪魔に命を捧げる気だったので大層憤慨している。
    
    「えーっと、テスタ?初めまして?俺は祓魔師の金輪。神の啓示によりお前を救った」
「ハァ!?死ね!殺してやる!!」
「そういわれてもなぁ…神はお前を調教したいなぁとかいってるしまぁ俺もいいかな?とか思ってるんだが」
    
     金輪は知らないが神も金輪も元が同じなので波長が合ってしまうのはしかたがない。
 金輪自身も不思議な気持ちなのだ、骸髏を前にしてなんだか懐かしい気持ちになっている。
    
    「お前は短気で攻撃的で言うこと聞いてくれないらしいから?この薬を使う」
「……」
    
     骸髏は身を捩るがしっかり拘束しているのでビクともしない。
    
    「媚薬らしい。楽しみだな…」
    
     祓魔師らしからぬ発言であるが骸髏はそれどころではない。逃げなくてはならない。
 しかし逃げられなかった。
 薬を使われた骸髏は色々と尊厳を失った。
         ◇◇◇◇
     金輪と骸髏はとある一室で過ごすようになった。金輪が個人的に間借りしている家だ。そこで骸髏を監禁している。
 さすがに教会でえっちなことはできないのだ。懺悔室はあれはあれである。
 骸髏は常に薬が効く様に定期的に投薬されており、もう抵抗する心は取り除かれていた。
 神がそれぐらいしておかないと刺しに来ると言ったからだ。狂犬かこいつはと金輪は思った。
    
    「っあ、う…ぁぁっ…」
「お前も随分可愛くなったよなぁ」
    
     四つん這いになりながら呻く骸髏。金輪は骸髏の股間をズボン越しに揉んで鳴かせているのだ。
    
    「ほら椅子に座って。抜いてやるから」
「うっ…」
    
     素直に骸髏はズボンを降ろしながら椅子に座った。脚の間に金輪は屈みこんで既に先走りで濡れた骸髏のナニをしゃぶりはじめる。
    
    「ぁっ…ぅ、ぁぁぁっ…」
    
     骸髏の声と金輪の立てる水音が異様に耳につく。
    
    「ひっ!」
「お前かわいいね」
    
     金輪の指が骸髏の秘所に潜り込んでくる。
 腰を跳ねさせるが抵抗力を失っている骸髏は涙を零しながら身悶えるばかりだ。
    
    「あはは、また勃ってきたぁ」
    
     嬉しそうに笑う金輪。竿を扱きながら陰嚢も舐め始める。
    
    「いっ………!!!」
    
     ぞわぞわとした感覚が走り、骸髏は仰け反りながら痙攣する。
    
    「イった?今イってる?」
「やめ、やぁっ…あぁぁぁぁ!!!」
    
     泣きながら金輪に縋りつくが力が入らない。
    
    「すご…初めて尻でイったな?俺のこと好きになってきた?」
    
     イカレたことを言いながら金輪は微笑んだ。
    
     ◇◇◇◇
    
「まどかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
    
     神輪から裏返った骸髏は下界の様子を確認して絶叫する。
    
    「うるさいぞ骨。いつものことだろ。」
    
     横にいた不王がいう。
    
    「あいつは何を目指してるんだ!?!?俺に何をさせてんだ!!?」
「犬にしたいんじゃないか…?わんわん鳴いてやれ」
「ゆるせねぇ…犬は円迦なんだよ…わんわんはあいつなんだよ…これから襲い掛かるように修正してやる…」
「このやり取り何回目だろな…」
    
     どうしても骸髏を犬のように甘やかして飼い殺したい神輪と、そうなってたまるかと抵抗する骸髏が始まって何週目だろうか。
 まだ始まったばかりなので飽きるのは先だろう。
 自分自身で遊ぶのはいかがなものかと不王は苦言したこともあったが、方向性をあたえているだけで決定したるのは下界の自分なので遊んでいないとかいう。詭弁だろと不王は思う。
 もういっそ二人でまぐわってろよと思うのだが、悲しいかな彼ら意識体が一つになっている。えっちなことができない。
    
    「円迦がなぁ…俺に敵うわけねぇんだよ…」
「お前、下郎に負けて今があるんだろうに…」