ギシ…ギシ…とベッドが軋む。
    
    「っあ、あぁっ…」
    
     ベッドの上で声を漏らすのは両手を拘束されている金輪で、六道に貫かれていた。
 六道はいつもの無表情のまま淡々とした様子で金輪を脚を抱えながら腰を打ち付けている。
 結構な時間をかけて金輪は犯されており、もう限界も近かった。
 そんな二人を楽し気に見ているのが不王である。
    
    「ひぅっ…ぅぁ、ぁっ」
    
     金輪は涙を零し始めた。腰が大きく痙攣し始める。
    
    「お、イキそうか下郎」
    
     不王が微笑みながら金輪の頭を押さえて唇を口で塞ぎ舌でその口内を満たす。
    
    「―ッ…!!!―ッ…!!!!」
    
     喉の奥でぐぐもった悲鳴を上げながら金輪は身もだえ始める。
 足も暴れるが六道が抑え込んだ。
 六道を飲み込んでいる体内も激しく蠢き始めていて六道は笑みを浮かべより深く挿入していく。
 不王は舌先で金輪の舌を刺激しながら弄び、そうして吸って金輪の舌を甘噛みし始める。
    
    「っ…!!!!」
    
     金輪の腰が浮く。絶頂を迎えた金輪のナニからは白濁が飛び腹を汚した。
    
    「っあ、あー…あぁー…」
    
     解放された金輪は虚ろな目を怪しげに揺らしながら喘ぐ。
    
    「気持ち良かったろう?下郎…」
    
     耳元で囁き耳を噛む不王。
    
    「我の舌でイったぞ骨よ。我の勝ちだな」
「ふん」
    
     不機嫌そうにしながら六道は金輪を抱き上げる。
    
    「ひぃっ!」
「……」
    
     六道は激しく攻め立て始める。
    
    「あっ!ぁぁぁっ!?しぬ、ろく、どぉ!やめ、あっあぁぁぁ…!!!」
    
     泣きじゃくりながら金輪はガクガクと震える。
 再びイっているのが解った。
    
    「っ…」
    
     六道も金輪の中に熱を注ぎ込むため押し倒す。
    
    「あつぃ…!あつぃぃ…!」
    
     腰を浮かせて悲鳴を上げる。
    
    「あぁ…」
    
     脱力していく金輪。六道は中から自身のナニを引き抜き、用意してあったディルドを栓代わりにねじ込む。
    
    「お前はかわいいなぁ」
    
     不王はにこにこしながら金輪の脚を動けぬよう拘束した。そして白濁で汚れている金輪の腹に舌を這わせて白濁を舐めとり始めナニに手を添えてゆるやかに指先で撫でる。不王の食事タイムだ。
    
    「や、め…触る…のはぁ…」
    「…円迦」
    「ひっ!」
    
     六道が金輪の頭を掴んでキスをしてくる。不王とは違い体温も唾液もない六道の舌は冷たく感じる。不王の呪術で実体化はしているが六道が意識しないと本来の彼のものに近くなるらしいのだ。そうして望めば変化も可能で長い舌が金輪の喉の奥まで犯し始める。
    
    「下郎はキスが大好きだよなぁ、キスだけですぐイキよる。まったく淫乱な体よ」
    
     言いながら不王は金輪のナニの先端を咥え込んだ。金輪の呻きが大きくなる。そのまま不王は吸い始め金輪の体液を取り込んでいく。
 六道は舌先から糸を引きながら顔を上げる。
    
    「どうだ円迦?気持ちいいだろ?」
「いい…気持ちいい…」
    
     六道に応える金輪。満足そうに邪悪な笑みを浮かべながら六道は金輪の首筋にキスを落としながら漏れる喘ぎ声を楽しむ。
    
    「んむ、このへんで終いか。量がなくなってきた」
    
     髪をかき上げながら顔を上げる不王。
    
    「で、まだお前は遊ぶのだろう?下郎も大変だな」
    
     言いながら不王は金輪の両手を繋ぎとめている鎖を外しそれぞれの手首を脚の拘束につなぎ始める。
    
    「も、むり…無理…」
    
     うわごとのように声を絞り出す金輪の表情はかなり虚ろであった。しかし六道は金輪の頭を掴むと顔を寄せて微笑んだ。
    
    「まだ意識あんじゃねぇかよ、お前ェは」
「っ…」
    
     怯える表情を浮かべる金輪。
    
    「せっかくオモチャをやったんだ、遊べよ」
「うっ!」
    
     ディルドを押さえ込まれて金輪は呻く。拘束されてはいるがディルドを自分で弄るぐらいの自由はある。
 金輪は震える手でディルドを掴むと抜き差しをゆっくりとだが繰り返し始める。
    
    「自分で気持ちよくヤれよ?」
「うっ…うー…」
    
     揺れる瞳。羞恥心はまだ残っており表情が歪む。しかし理性は沈むしかなかった。六道の吐いた熱は体液のような体をしているが実際は呪術で正体を隠している瘴気だ。ぐちゅぐちゅと音を立てながら中で掻き混ぜているうちに金輪の体に馴染んでいく。
    
    「ろくどぉ…ろく…どぉぉ…」
    
     金輪の表情も気が触れたかのような(実際正気ではないが)引きつった笑みになってくる。
 二人に見られながらの自慰に興奮して乱れている、というふうに体も心も刷り込まれていくのだ。
    
    「ろくどぉ、みて、る?なぁ…みてる…?」
「見てるぞ。なに可愛いこと言ってんの?」
    
     金輪に答えながら六道は金輪の頭を撫でる。
    
    「イク、イクから、見て、見てて…お願い…見てて…」
    
     泣き始めながら金輪は懇願する。
    
    「見ててやるよ?さっさと勝手にイけよ」
「うっ…う、うぅ…」
    
     身を縮めながら腰を震わせ金輪は達したらしい。ずるりとディルドが抜ける。
    
    「上手にいけたな。偉いぞ円迦」
    
     まったく心のない声で褒める六道だが金輪は泣きながら嬉しそうにするのだ。
    
    「下郎もDV彼氏を持って大変だな…」
「これでも俺は抑えてんだぞ」
「ひどい…」
    
     不王は金輪の拘束を解く。金輪はもう意識を失っていた。
    
    「愛でればいいのに…こんなにもカワイイ」
「人間の顔はよくわかんねぇ」
「なんと勿体ない。骨はしょせん骨か」