みこちん!

これはみこちん。

 『虚無』は思った。母の役に立ちたいと。

 『虚無』は思った。母のために身を尽くしたいと。

 『虚無』は聞いた、眠る母の望みを―――






 みこの部屋にて。

「なんか目が覚めたら生えてたんだけど。」

 みこは奏の目の前でスカートを捲り上げる。

「おちんちんーーー!?え?お、ちん…ちん…ですか…?それ…なんかカタチおかしくないですか…?」

 巻が凝視する。

 男根…に見えたが色が薄黒いしよく見ればイボイボしていた。

 人間の男根というよりは男根を模った大人のおもちゃのようにも見える。

「みこさんも私のように魔道書で?」

「魔道書ってなに?なにもしてないのよ」

「微かに妖気を感じるけど…どうして僕は縛られてるの?」

 みこのベッドの上に拘束されて寝かされている奏は困惑の表情。

「すぐに祓われないようにと思って」

「みこはそれを取ってほしいんじゃないの!?」

「試してから取ってもらおうかと思って」

「おかしいよね!?」

(気持ちはわかる・・・)

 何も言えない巻。

「巻、みこを止めて―――」

 みこは奏に猿轡を噛ませる。

「さぁ巻脱がせるの手伝って」

「は、はい」

 下半身をぬぎぬぎされ、奏は俯せにされ腰を上げさせられた。

「うーーー!!!」

「解しますね」

 巻は優しく言い聞かせるように言いながら奏のそこを舌で舐めはじめる。

「…巻、よく舐めれるわね。ローションあるのに」

「奏さん綺麗ですもん。あと私に舐められると嬉しいみたいですぐスイッチが入るんですよ」

「知らないうちに調教されてた…」

「ふぁっ…ぅぅ…」

 巻の言うとおり、奏の声が艶っぽくなり、何かを求めるようにヒクヒクと動く。

「よし…今日はローションでたっぷり解しますね?みこさんのおちんちん凄そうですから」

 みこからローションを受け取った巻はとろとろと垂らしながら指で優しく撫でるように馴染ませはじめた。

 奏は白い肌を赤く染め、枕に頭を押し付けてブルブルと震え、時折腰を揺らす。

「その枕、みこさんの使ってる枕ですよね?奏さん、みこさんの匂いします?興奮します?」

「うっ…」

 きゅうっと巻の指を締め付け、とろりと奏の我慢汁がシーツを濡らした。

「奏くんも男の子だね。」

「みこさん良い匂いしますもんね」

「巻も良い匂いするよ?甘い匂い」

「お菓子の移り香でしょうか…みこさん、どうでしょう結構ほぐれたと思うんですけど」

「うん、いいね。いつの間に手馴れたの…」

「色々ありまして…」

 みこは奏の尻を掴む。

「奏くん、わたしの童貞を奪えるのよ?嬉しいでしょう?ふふ、そんなにひくひくしちゃっていやらしい子」

「ふぐぅぅ…!!!」

 圧迫感に奏は呻く。

「あ、すごい、これ気持ちいい…やだ、すごい…!!巻、奏くんの声が聴きたいから取ってあげて」

「はい!」

「いや、みこぉぉ…!!」

「嫌も何も、まだ先端しか入ってないわ!一気に入れちゃうわよ?」

「いや、いやっ…ひぎぃぃ!!!」

「きっつ…奏くん、すごい締め付けて拒んでるの?無駄よそれは私のおちんちんを余計に気持ちよくさせてるだけよ?
 ふふ、もっと気持ちよくなってやる」

「あっあっぁぁぁぁ!!!」

 パンパンと打ち付ける音と奏の悲鳴がテンポよく合わさる。

「奏さん痛いですか?大丈夫ですか?」

「なか、巻と違うところ、ごりごりしゅるっ…ごりごりして、あっあぁぁ…」

「ここ?好き?」

「あぁぁぁぁ!!!!しゅき、そこしゅきだからぁやめてぇ!!」

 涙をぼろぼろ零し始める。

「へん、体が変っ…みこ、それ何か出てるっ…!!」

「あ、本当ですね粘液みたいなネバネバが垂れてきてる」

「ほんと?ローションじゃなく?なんだか擦れば擦るほど熱くなってきてる気がして腰が止まらないわ…気持ちいいの。

 ふふ、呂律回らず嫌がる奏くんって珍しいわよね?こういう風になるのって尿道まで責めてあげるときよね」

「キモチイイ…キモチいいから…やめて、動かない、でぇ…」

「あ、奏さんイっちゃった」

「あら一回目からお尻だけでイっちゃうの?巻に女の子にされちゃってたのかしら?」

「まさかそれほどまでにみこさんの方が気持ちよかったんでしょうか…」

「それだったら嬉しいけど。いっぱいイって女の子になろうね奏くん」

「ひっ…ひぃ…」

 みこに中出しされ、奏はびくんびくんと震える。

 一度引き抜き、拘束を解く。

「…み、こぉ…」

 酔ったかのような、熱を帯びた奏の表情。

「お、ねがい…もっと…」

 自らみこの前で脚を開いて、そのどろどろになった秘所を指で開く。

「おねだり調教までやったの巻!?」

「おかしいですそこまでしてないです!!ハッそのみこさんのおちんちんになにか特別な力が!?」

「これは早々に手放したくなくなってきたわね…巻も参加して、巻は奏くんの左手の監視よ」

「はい…任せてください、こういうこともあろうかと生やす魔法を教わりました!」

「そんな魔法あるの?」

「イギリスの王族も使ったとかいうあやしくない魔法です!」

「そ、そうなんだ…」



   ****



「うっ…んぅ、うっ…」

 奏は頭を巻の膝に預ける形で、顔の横にこすり付けられる男根を虚ろな目で見ながら手で擦りながら舐めていた。

「いい子ですね奏さん…」

 巻は奏の頭を撫でる。

「あぁ、また出るわ奏くんっ…!!」

「ひぅっ」

 みこの動きに合わせて奏も揺れ、射精し自ら腹を汚す。

 もう何度目かわからない射精のその量は少なく勢いも弱々しい。

「ふー、今日はここまでにしとこ。奏くんがマグロになってきたし」

 身を起こすみこ。

「終りですって奏さん、聞こえてますか?」

「無理っぽいわね。しかたない、先にお風呂いきましょう。一緒にはいろ巻」

「え、一緒に!?」

「いいじゃない女の子どうし」

「はわわ」



   ****



「みこ、それを祓わせろ」

「嫌です」

「みこさん、祓ってもらった方がいいと思いますけど」

「まだこれで遊ぶの」

「みこ!」

 奏はみこを抱き寄せる。

「何かあってからじゃ遅いんだぞ」

「いーーやーーー!」

 みこは襲い来る奏の左腕を掴んで抵抗する。

「なんだか傍からみてると奏さんが嫌がるみこさんのスカートの中へ手を突っ込もうとしているように見えます」

「う…」

 離れる奏。

「なんであんな場所に憑くんだ…」

「ところで奏くん、この写真見て」

「?」

 スマホ画面を見ると、そこにはどろどろにされた局部を晒す自分を真ん中に微笑みダブルピースしているみこと巻がいた。

「誰に見せようかしら?」

「ぐっ…またそういうことを…」

「あと、沙汰に私のちんちんのこと言ったら許さないから。絶対ばれたくないわ…嫌われちゃう…」

「奏さんには嫌われてもいいんですね…」

「? 奏くんはこういうこと好きだからいいのよ」

「好きって言った覚えはない」

「嫌ならセックスしないでしょ?恥ずかしがり屋さん」

「…」

 手で顔を覆う奏に、なでなでと体を優しくさする巻。

「ちゃんと気がすんだら祓わせてあげるわよ?」



   ****



(自分で触ってみたけど特に何も反応がなかったから、奏くんとのセックス限定なのかしら…)

 みこはペンをくるくる回しながら授業をうけつつ考えていた。

 夢の中で奏を犯す夢を毎日見る。

 何故か奏の姿が着物姿で、大人っぽくなっていたが。

 そんな奏を何かで縛りつけて犯すのだ、ちょっと気持ちよかった。

(またそろそろ奏くんをおかしてあげようかしら)

 ふふ、と笑いながら目を閉じると何か見えた。

(…?)

 何か…ぼんやりとだがこれは奏の教室ではないか。

(何これ…)

 奏の姿が見える。

 手を伸ばすイメージをすると、見えない手で奏の髪に触れたような気がした。

 奏は反応しないので、お尻を触ってみたらビクリと震えた。

(え…何これ…妖力のせいかしら…)

 戸惑うみこ。

 しかし悪戯心が働く。夢の中で奏を犯していたせいで感覚がおかしくなっているのかもしれない。

(このまま夢の中のように犯したらどうなっちゃうかしら?)

 なんて思いながら、奏を犯すイメージをする。

 奏はガグンと前のめりになり、口を手で押さえていた。

 先生になにか聞かれているがきっと大丈夫なんていってるだろう、大丈夫じゃない癖に。

(いっつも強がって)

 もう一突きすると、奏は不味いと思ったのか教室を出る。

 数歩歩いたところでめちゃくちゃ突き上げるイメージをすると倒れたので、みこは体調不良を告げて教室をでて奏の教室の前へ向かう。

(あ、いたいた)

 教室を通り過ぎて、廊下に倒れこんでいる奏を見下ろす。

「ひっ…ひっ…」

 ぐすぐす泣きながら、奏は身を縮めて快楽に泣いているようであった。

「気持ちよかった?」

「み、こ…?」

「イメージするとなんか犯せたんだけど。こう…」

 みこは奏の口に丸めたハンカチを詰め込む。

「〜〜〜〜〜ッッ!!!!」

 奏は仰け反ってガクガクと震える。

「服着たままイクの新鮮だね?ふふ、漏らしちゃった?」

 みこの手が奏の股間を撫でる。

 その濡れ方から射精ではなく失禁だろう、奏は虚ろな目でぐったりとしていた。

「体操服取ってきてあげるね?帰ろうか一緒に」

 みこの目は怖いものになっていた。



   ****



 電車に揺られながら、奏はみこに見下ろされていた。

(おかしい…体が言うことをきかないなんて…)

「奏くん、体調どう?」

「身体が、おかしい…」

「でしょうね?」

 みこは奏の顔を掴み上げる。

「よくわからないけど、この子が教えてくれるの。奏くんの体も私の物だって」

「この子…?」

「この子のためにもお互い気持ちよくなりましょう?」

「なに…?え、あっ」

 自分からズボンを脱ぎ始めてしまう。

「ここ、電車の中…」

 違う、ここはどこだろう。

 闇の中だ、自分はどこにいるのだ。

 みこの前で下半身をさらして、みこはそれを剥き出しにする。

「あ、あっあぁぁぁぁぁ!!!!」

「奏くん!気持ちいいね??この子気持ちいいでしょう?もっと気持ちよくなって奏くん!」

「ひぃっ!みこ、みこぉぉ!!」

「たくさん出せば出すほど奏くんは私の物になっちゃうの!」

「やめ、中、出さないで…中いやっ…あっあぁぁ…!!!」

「気持ちいいくせに!気持ちいいっていいなさいよ!」

「ひぃぃっきも、ちいいっきもちいいっ…」

 奏は泣きながらみこに縋り付く。

「ずっと一緒にいましょうね、奏くん――――」


「みこさん!」

 巻の声と共に、空間が砕けた感じがした。



   ****



「みこさんの執事さんから連絡がありまして、探したんです」

 巻が説明する。

 奏とみこは廃墟と化しているビルの中にいた。

「間に合って良かった、二人とも『虚無』に飲みこまれかけていました」

 禄が安堵の表情でいう。

「…虚無?」

 奏は禄を見る。

「はい、鵺がばら撒いたものの一つがみこさんにとりついた、ということでしょうね。

 どうしてあぁいうカタチになったのかはわかりませんけど」

「そうなの?悪い子には思えなかったけど」

「虚無はそういう性質です。最終的には全てを飲みこみますから気をつけてください。

 でも奏さんが飲みこまれるとは思いませんでした」

「油断、した…としか…」

 恥ずかしさとやるせなさと悔しさで死にそうな気分になる奏。

「まぁ体内に直接虚無を注ぎ込まれればそうなってしまうものなのかも…」

「はぁー…でも…なくなっちゃったのね…まだ楽しみたかったのに」

「みこさん!」

「巻、生える魔法教えてよ」

「みこさん魔力あります?」

「知らない」


「女こわい」

「奏さんって割と女運ないですよね」


虚無はみこちゃんの「奏くんを犯したい」という寝言を遂行しました。
みこちゃんがちんちん魔法使うとショタちんちんが生えました、魔力がたりない。