本番なし
それは普段の触手より太く大きかった。
今までのが枝ならばそれは幹である。
その触手に飲み込まれているのが二人。奏と金輪だ。
服の中へ侵入した触手は二人を弄んでいた。
触手免疫のある奏は巻に視線を送りながらやめるように訴え、性行為は六道の骨という悲しい体験しかさせてもらえていなかった金輪は柔らかくて熱くてねちゃねちゃしている触手の感覚に戸惑い堕ちていた。
「この現象は一体…?」
「娘の魔法と我の魔術が相乗効果を得てしまったのでは?」
どうして触手になったのかはわからないが。
「呪術では…?」
「魔術」
しっかり訂正してくる不王。
「相乗効果…たしかに今までのものよりりっぱな触手です。奏さん気持ちいいですか!?」
「嫌だよ!!」
拒絶をする奏。
「え〜!味わってみましょうよ、せっかくですし」
「やだよこんなの絶対気持ちいいから!」
「白神の使徒は娘にしっかりと調教されているのだな…我も負けぬ。
下郎よ、使徒に負けず従順になるが良い!」
「なにこれ、なにこれぇ…!」
不王の声が聞こえていない金輪。もうこの時点で従順さは不合格である。
「下郎は下郎か…」
「奏さんも最初はあんな感じでしたよ。かわいいですね、初々しい」
女子高生が成人男性に対していうセリフではない。
「しかし触手は我の思うように動かせないようだな…」
「もともと私のものだからでしょうか?不思議ですね魔法って」
「娘に頼もう、下郎をとことん気持ちよくさせてやってくれ」
「はい!」
「巻、金輪さんは素人なんだよ!絶対ダメだって!」
「死にはしませんよ!」
巻は自信たっぷりだ。今までの経験が生きている。
「ま、まて…やめろ、なに、やめろ、いやだっ…!」
下半身を剥かれて脚を広げさせられる。目の前に奏がいるので丸見えなのが恥ずかしい。
だが触手を見て血の気が失せる。極太ぶつぶつ触手くんだったからだ。
「巻!それはだめだ!」
「安心するがいい使徒よ、こいつ普段骨つっこまれてるから」
「金輪さん……」
奏の悲痛な表情。金輪はどうしてそんな顔をされるのか理解できなかったが、瘴気さえ取れれば理解できると思う。
しかし太さは違う。六道も容赦ないが巻のようにチャレンジャーではないのだ。
「いっきまーす!」
あっかるい巻の声とともに動く触手。ずぶずぶと侵入していくがやはり未経験の太さに金輪は息を詰まらせる。
「アッ…アッ…」
「金輪さん、力を抜いて…巻、僕を開放して」
腕に巻き付いている触手が離れる。
奏は金輪に近づくと苦しみを和らげるために金輪のナニを刺激し始めた。
触手を抜くという思考は巻によって奪われているので仕方がなかった、彼なりの救いの手である。
「アーーーッ…!!!!!!」
仰け反りながら身もだえる金輪。
奏のせいなのか触手のせいなのかわからない。触手は小刻みな出入りを繰り返しながら深く潜り込んでいく。
「ひぅっ!」
いいところを見つけられてしまったらしい。その反応に触手は喜び勇み動きが激しくなる。
「やめぇ、あ、ぁぁっあぁぁぁぁ……」
腰をガクガク震わせながら金輪は悲鳴を上げる。
「金輪さん、イこう?イったほうがいい」
経験から奏は金輪に言い聞かせる。
「そいついじめられないとイケないんじゃないか?」
「一体普段どんなプレイを…」
「金輪さん…」
ドン引きの巻と奏。しかし奏は苦しみを和らげてあげようと金輪にキスをし始める。
「積極的な奏さんも珍しい…レアだわ」
ニッコリの巻。自主性のある奏が大好きなのである。
この時本人を含め三人は気づいていなかったが、奏の接触により金輪を蝕んでいる瘴気が祓われていた。
目の下の隈が消えて顔色も少し良くなった金輪はぼんやりしていた感覚が研ぎ澄まされていくかのように戻りぼんやり感じていた快楽の波に飲まれた。
艶のある絶叫と絶頂。
イったあとも全身で痙攣を起こし肩で息をし喘ぎのような声を漏らし続ける。
「おや?正気に戻っているな?」
「ちゃんといけるようになったんですね!よかった!」
「良かった…我慢するのはつらいから」
本人的に良くはないと思うが喜ぶ三人。
「ひっ…ひぃ…」
小さく悲鳴をあげながら身をよじるが奏が頭を捕らえる。
そのまま再び唇を奪われて舌が侵入してくる。もうこれはみこや沙汰などに仕込まれている舌使いなので童貞の金輪は抵抗できなかった。
とろけた表情になる金輪に満足する不王。
「奏さんもそろそろ一緒にシテあげますね」
「なんで!?僕は今日もういいんじゃない?」
「でも奏さんが巻の魔力を収めてくれないとこの触手消えませんよ?」
「金輪さんは…?」
「残念ですけど巻の魔力は奏さんがいいみたいですね」
「下郎は霊媒体質ではないからな。しかし一緒に下郎を凌辱してやってくれていいぞ、我が許す」
「と、いうわけで」
「納得いかない…」
奏はぐぬぬとなりつつも、この場を収めるために触手を受け入れるのであった…。
金輪はとばっちりであった。